Sixteen Tones

音律と音階・ヴァイブ・ジャズ・ガラス絵・ミステリ.....

楽器の音 / ヒトの声

2015-03-08 08:18:04 | 新音律
弦楽器・管楽器のスペクトルは整数倍音で構成される.ヒトの声ではどうか? 「倍音」という本もあるのだが,データが豊富とは言えないので,Youtube の音声を測定してみた.



森山直太朗さん歌う「さくら」である.オペラチックではない,すなおな歌い方だ.出だしの「ぼくらは きっと待ってる」の部分のソノグラムすなわちスペクトルの時間変化が下の図であって,整数倍音がきれいに出ている.



違うジャンルのデータも欲しいと思ったら,天台声明 (御懺法講、声明例時から) 大懺悔というのがあった.



下は 10 秒から 21 秒までのソノグラム.



この2例の整数倍音構造は,ヒトの声道も管であって,管楽器と同等であるから生じるのだろう.フォルマントという術語は現代ではもっぱら音声科学でのみ用いられているが,もともとは管楽器の音色を表していたらしい.

ただし倍音構造は,構えて歌うときだけで (歌では母音を引っ張るため?),普通に話すときには現れないらしい.

[

上の会見ビデオの 2-6 秒「後藤謙次さんを殺害したとみられる」の部分のソノグラムはこのようになる.弱い非整数倍音らしきものは見られるが,整数倍音は存在しない.
標本として適当ではないかもしれませんが,他意はありません.



この項続きます.
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