Sixteen Tones

音律と音階・ヴァイブ・ジャズ・ガラス絵・ミステリ.....

江戸家猫八 「猫の鳥談義」

2015-03-20 07:56:04 | 科学
四代目 江戸家猫八 「猫の鳥談義」文一総合出版 (2014/6).

著者は動物のものまね専門.長男は子猫で,いまに猫八を襲名するのが一家の伝統らしい.先代は原爆で被爆したと聞いている.子供のころのラジオ「お笑い三人組」を覚えている.後年 子猫 (四代目猫八) とテレビに出ていたのを何度か見たが,あれからもう一巡してしまったらしい.この本の表紙のイラストは今の子猫による.

内容は国内外のバードウォッチング体験記.本物のウグイスは大師匠で,「体じゅうのエネルギーを使って,喉を膨らませ,絞り出すように鳴く」と,ご自分の舞台を省みる.
三代目も四代目も.高座での印象はすごく真面目な人という感じだが,この本も真面目な本.

巻末にものまね教室.「口笛が吹ける人・吹けない人がいるように,ものまねができる人・できない人がいます」というご託宣はなるほどと思わせる.
野鳥が鳴いているそばで,その真似をするなど,著者ならではである.鳴きまね鳥(モッキンバード)との競演の記録もある.

目次の組み方・写真のいれ方・個性が感じられない文体など,本としての出来は少々ださいが,著者あるいはバードウォッチングのどちらかに興味があれば,楽しい本.図書館で借用した.

ところで先日のブログで動画と共にウグイスのソノグラムをアップした.でも,どのウグイスも同じように鳴くのかという疑問が生じたので,他に3例ソノグラムを取ってみた.下の図で,出典は左上から順に

https://youtu.be/zfmraoicGKY
https://youtu.be/cxqbidaUhNU
https://youtu.be/FhXfQrKvokU
https://youtu.be/Y89lkRIg7zQ
https://youtu.be/xUk_aMCnZxI



実は一枚,先代猫八によるウグイスのソノグラムも混ぜてある.
どれかお分かりでしょうか?
東京モンには,本物のウグイスよりも猫八のほうが本物に聞こえる.ソノグラムに見える本物との違いは,ヒトがウグイスに対して持っている印象に近づけた成果かもしれない.

今の猫八師匠のソノグラムもとったが,高域が伸びている以外は先代と同じに見えた.

ウェブをサーフしていて,鳥の歌の集大成サイト xeno-canto に行き着いた.ウグイスを Horonis diphone で検索すると 60 余りの録音があった.ホーホケキョは song,地鳴きは call と分類されている.ただしソノグラムはあまりぱっとしない.
コメント (3)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

reading

/Users/ogataatsushi/Desktop/d291abed711d558e554bf7af66ee57d7.jpg