Sixteen Tones

音律と音階・ヴァイブ・ジャズ・ガラス絵・ミステリ.....

入試に使われた文章の著作権

2018-04-30 08:12:48 | エトセト等
大学別入試問題の教学社から郵便.某大学の国語の問題に拙文が使用された.ついてはこの問題を「赤本」に掲載したい,もちろん著作物使用料はお支払いするので,「掲載許可書」をお送り願いたい,とのこと.OK した.

大学当局からも一言挨拶があってしかるべきと思うが,入試問題のためなら,ひとの文章を黙ってタダで使用することが法律で OK なんだそうだ.文句を言いたいところだが,自分が入試問題を作成したときは,原著者のことなど考えもしなかったなぁ.

右が引用の一部,左が問題の一部.
引用された原文は新書版で5ページほど.問題文を読むだけで嫌になる.受験生の忍耐力をテストすることはできる.読んですっとわかる文章では問題にならないので,拙文は適度に悪文と言うことであろうか.

実はこの本,「音律と...」の新装版が刊行予定である.この引用部分は先代編集者が手直しされたような気もするが,今回また ? 担当編集者の推敲が入った.たとえば

終わりから数えて8行目,「ピアノはデジタル楽器」の「はデジタル楽器」は削除.
6行目,冒頭のバイオリンの前に「弦楽器では」を追加.
最終行は「キーボードで文字を打って計算機に指令を出すように,われわれは鍵盤で楽器に特定の音を出すことを指令しているのである」
...エトセトラ.

現行の前半は,上の例のように編集者に従って変えたが,後半・どうでもいいところは原文のままで押し通した.その結果,前半はマニュアルっぽい文章となり,わかりやすくて,入試問題には向かなくなったかも.

問題そのものは易しいと感じたが,逆に言えば出題者は文章の意図するところをちゃんと理解してくださったと言うことであり,ほっとしている.
コメント
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