Round Midnight を聴くのも演るのも好き.最初はなんと気持ち悪い曲だろうと思ったが,知らないうちに嵌ってしまった.楽譜をみたらフラットが6つもついていてウヘッとなったが,こういう曲は黒鍵だけ (ピアノなら,ヴァイブでは上の列だけ) 弾いていればいいのだと教えられて,なんだか悟った気になった.
10 年近く前の CD/LP 録音回数ランキングでは,この曲は Body and Soul, All the Things You Are, Summertime に続き第4位で,しかもベスト 10 では 1946 年の Stella by Starlight についで新しい .1944 年に Cootie Williams のビッグバンド,ついで Monk のピアノソロ版が出た.この記事ではビブラフォン版にフォーカスしたいのだが,1946 年の Gillespie and Tempo Jazz Men では Milt Jackson の短いソロが聴ける.楽譜のイントロは (上の楽譜にはないがエンディングも) このとき現れている.
1951 年の Milt Jackson Quartet は ds が Al Jones であとは Lewis, Heath という MJQ の前身.Tempo Jazz Men もそうだが,SP の制約のためか前奏・テーマ・後奏で録音が終わってしまう.テーマはフェイクされ,これがなかなかおもしろい.1960 年頃の MJQ も長くはないが言い尽くしている.
1974 年の Last Concert 以後,ライブでこの曲を長尺で演奏するようになった.録音も良くなり,Percy Heath のプレイがちゃんと視聴できるのがぼくはうれしい.下の動画は 1982 年のロンドンでの演奏.
この項続きます.次回は Bobby Hutcherson, Gary Burton など...
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます