Sixteen Tones

音律と音階・ヴァイブ・ジャズ・ガラス絵・ミステリ.....

芥川賞「推し,燃ゆ」

2021-02-22 09:44:00 | 読書
待ち時間消化のため,文春3月号を表院の売店で買った.

芥川賞受賞作・宇佐見りん「推し,燃ゆ」とは波長が合わなかった,
松浦寿輝の選評「主人公は,生き辛さをアイドルの追っかけで辛うじて凌いでいる若い女性で,わたしなどにとっては,性も違い世代もかけ離れ,せいぜい日本人という共通点がある程度で,正直なところ,まあ異星人のようなものである.自分の部屋に「推し」の「祭壇」を作ることが救いになる,(中略)といった心のメカニズムにしても,一応知的に理解はしても,何一つ共感するところがない.」までは異議ナシ.しかし松浦氏は読み進めていくうちに「不意にじわりと目頭が熱くなってしまったり」するのだが,自分の場合はそんなことは全然なかった.

選評では一様に好評.「つまらん」と思うのはこちらの感受性が錆びついたせいだろう.父も母も今の常識では若死だったが,テレビにも小説にも晩年,次第に興味を失っていったようだ.

その選評で興味が生じた候補作は,砂川文次「小隊」.理由も経緯も説明なしに,突然ロシアとの戦闘が始まるらしい.読まずに感じたのは,「吉田同名」「半分世界」的な不条理.戦争というのは不条理なものなんだろう.

文春の総力特集:コロナ第3波「失敗の本質」も,SNS 情報に尾鰭をつけただけみたい.

松村公嗣のアマゴの表紙は好きだ.アマゴは名前を聞いたことがある程度だけど.

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