ぼくが入院した病院では各ベッドに1台ずつのテレビがある. でもイヤホン必須で,大部屋ではカードを買わされる.個室では見聴きし放題だが,受像機の位置が悪く,楽な姿勢をとれない.
ではラジオはと言えば,病院という箱の中では電波がろくに入らない.結局ネット経由でスマホで聴くしかない.NHK ストリーミングは Wifi でないとダメだが,ここでも差別があり,この環境は個室だけ.
病院で聴くのが癖になって,今も聴いている番組からふたつ.
「文芸選評」NHK ラジオ第1 毎週土 1105-1155.
石井かおるアナウンサーは,テレビで同様な番組を司会していた時代のファンだった.今ではテレビの俳句短歌はお笑い芸人とタレントに占領されているが,こちらは落ち着いた雰囲気.俳句と短歌が隔週.選者は固定していない.
選者のカラーが入選句/ 入選歌に反映するのがおもしろい.2/10 は短歌.選者の野口あや子さんが,源氏物語の英訳にトリビュートした自作歌を披露されたが,そこには conversation が7音として取り入れられていた.
この週のテーマは「保つ」.ぼくが共感した入選歌は
老い二人トイレ行くのも歯磨きも微妙にずらし平和を保つ
だが,若くない選者なら「トイレ」に難色を示したかも.
聴くだけだとよくわからないこともある.この言葉は漢字をどう使っているか,言っていただけるとありがたい.石井さんは番組中に X (旧 twitter) をリアルタイムで見ろと宣うが...
「朗読の世界」NHK FM 月 - 金 2115-2130
先週までは7回にわたり村上春樹短編集「女のいない男たち」より「イエスタデイ」朗読 : 山像かおり.その前は8回にわたり「ドライブ・マイ・カー」朗読 : 勝村政信 であった.
15 分 (1回分の放送時間) もあれば読めてしまう短編を,その 7-8 倍の時間をかけて聴くのは初体験.聴き逃し対象番組だから,1週間以内なら何度でも聴ける.実は何回か,聞いているうちに眠ってしまったことがある.聴き逃しの場合は番組が終わるとスイッチも切れるのがありがたい.
村上文学とやらは聴きながしにちょうどいいと思っていたら,今週からは「悲しみよ こんにちは」朗読:戸田菜穂 が始まるのだそうだ.しかしこの全 25 回は長すぎないか !?
他には落語も聴いている.
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