昨日の「一日一書」の中村不折による「龍眠帖」(1908).神経衰弱のリハビリのために書いたそうだが,前衛俳人・河東碧梧桐の勧めで出版し,センセーションを巻き起こした.綴じ目の足跡みたいな汚れがカワイイ.
彼は洋画家としてパリに渡ったが、習字ばかりしていたという.三井財閥と競って中国の書を収集し,1936年に台東区根岸に書道博物館(現:台東区立書道博物館)を開館した.
左は油彩「海岸の三人娘」(1939年 東京国立近代美術館).うかない表情が気になる.書はモダンだが絵はクラシカル ! 右 夏目漱石「吾輩は猫である」の挿画(大倉書店 1906年刊行)のほうに,かえって彼の書に共通した味わいがある.
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