広島大学マスターズ講演会.東広島芸術文化ホールくらら.講師・川野徳幸氏は広島大学平和科学センター長.
広島大学マスターズとは,広島大学を退職した教員たちの親睦会というのが僕の理解.この講演会は一般人も対象にしたものだったが,出席者には「マスターズ会員」が多かったようだ.
ひとたび原発事故が起きれば,その地域には住めない,先祖代々構築してきた社会基盤を放棄せざるを得ない.このことを見越して,これに備えることができないのなら,原子力利用はあり得ないというのが川野先生のご意見である.
1000mSv/年の被曝でがんの発症確率は1.5倍になる.この確率は到底受け入れられないが,(長期)帰還困難とする線引きはおおまかには 100mSv/年あたりであり,そこではがん発生確率は1.05 倍である.この 1.05 倍を受け入れ 帰還するか / 拒否するかは,微妙な問題であることを理解しなければならない.
学生を相手にに講義すると,彼らが原発に対して (ぼく的観測では,思考停止に起因する) 消極的賛成であることがわかるという, しかし彼らが将来このつけを払うことになるのは自明だろう...老人は早晩消え去ることができるけれど.
広大の教養教育「平和科目」のタイトルはロマンチックだが,科学的・合理的な側面を強調して,原発は採算に合わない馬鹿げた存在であることを,学生たちに納得させる必要がある...これは私見です.
自分を含めた (もと) 科学者の半可通な老人たちの興味は,スピーカーが原発に対して賛否どちらの陣営に属し (これはまぁ明らかだが),どんなニュアンスで語るかということ.現役教授の川野先生もこうした空気をご承知で,最初から話しづらいとぼやいておられた.お疲れ様でした.ありがとうございました.
広島大学マスターズとは,広島大学を退職した教員たちの親睦会というのが僕の理解.この講演会は一般人も対象にしたものだったが,出席者には「マスターズ会員」が多かったようだ.
ひとたび原発事故が起きれば,その地域には住めない,先祖代々構築してきた社会基盤を放棄せざるを得ない.このことを見越して,これに備えることができないのなら,原子力利用はあり得ないというのが川野先生のご意見である.
1000mSv/年の被曝でがんの発症確率は1.5倍になる.この確率は到底受け入れられないが,(長期)帰還困難とする線引きはおおまかには 100mSv/年あたりであり,そこではがん発生確率は1.05 倍である.この 1.05 倍を受け入れ 帰還するか / 拒否するかは,微妙な問題であることを理解しなければならない.
学生を相手にに講義すると,彼らが原発に対して (ぼく的観測では,思考停止に起因する) 消極的賛成であることがわかるという, しかし彼らが将来このつけを払うことになるのは自明だろう...老人は早晩消え去ることができるけれど.
広大の教養教育「平和科目」のタイトルはロマンチックだが,科学的・合理的な側面を強調して,原発は採算に合わない馬鹿げた存在であることを,学生たちに納得させる必要がある...これは私見です.
自分を含めた (もと) 科学者の半可通な老人たちの興味は,スピーカーが原発に対して賛否どちらの陣営に属し (これはまぁ明らかだが),どんなニュアンスで語るかということ.現役教授の川野先生もこうした空気をご承知で,最初から話しづらいとぼやいておられた.お疲れ様でした.ありがとうございました.
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