Sixteen Tones

音律と音階・ヴァイブ・ジャズ・ガラス絵・ミステリ.....

愛の夢とか

2016-04-24 09:51:59 | 読書
川上未映子 講談社文庫(2016/4) .

単行本は2013/3.
芥川賞受賞作「乳と卵」はタイトルに釣られて ! 読んだことだけおぼえていて,中身は覚えていない.
この本も読み終わったけれど,中身はすぐに忘れそう.

7編の短編集.「愛の夢」は果たしてリストの曲のことだった.これを含めた最初の5編は短くて,頭も尻尾もないような感じ.それはそれで好きなのだが,最後の2編はそれまでの倍くらいの長さがあり,結構もたれた.
どれも,しばしば東日本大震災の影を感じさせる.初出を見たら「いちご畑が...」だけが2007年で,その他は2011-12年の発表だった.

読み終わってみると,結局最後の「十三月怪談」が長いけれどベストかな.やはり小説にはある程度の長さが必要なんだろうか.

この作品は谷崎潤一郎賞受賞作だが,カバー見返しを見ると,この方はほとんどの賞を総なめ...中原中也賞,芸術選奨文部科学大臣新人賞,紫式部文学賞,高見順賞,渡辺淳一文学賞.だめ押しは キネマ旬報新人女優賞.

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