香月泰男「ゆめのかたち」 @ 尾道市立美術館

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本展は、香月泰男の慈愛の精神に満ちた「ゆめのかたち」として具現化された「おもちゃ」を中心に、油彩、水彩・素描、版画作品を交えて展覧しようとするもので、大人たちはもとより、こどもたちにも、視覚的にわかり易く、また、楽しく鑑賞して頂きながら、香月芸術の創造力の源の一端を紹介しようとするものです。
（尾道市立美術館HPより）
http://www.city.onomichi.hiroshima.jp/kanko/data_ono/p_museum/special.html
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陰々滅々のシベリア・シリーズという印象が強い画家だけれど，こんなこともやっていたんだ．これは「母と子」というシリーズの一枚．

桜が咲いて暖かかった．

かって Cafe Vag があったところに，ビストロ TAKAGAKI が入っていた．スープだけのブイヤベースみたいなの + パン + 豚足と鶏肉のキャベツ巻き + コーヒー　で 1000 円．美味しかったが，コーヒーを 30 分も待たされ，いらいらした．消化に悪かった．

学会中止 / 物理と原子力

震災のため学会は軒並み中止，といっても，じぶんが関係するのは物理学会だけなのだが，この学会では講演 -いわゆる「発表」- のかわりに，ウェブに講演資料公開サイトを設置し，このサイトに資料が掲載された一般講演についてのみ発表が成立したこととする，ということになった．

参加費は返金しないのだそうだ．

改めてサイトに講演資料を掲載することを希望しない場合には，概要集原稿を掲載とある．なまけものへの配慮ではなく，罹災された方々の事情を考慮したのだろう．

ただ資料を並べるだけでなく，講演番号ごとにスレを立てたらどうかな．掲載も閲覧も登録費を払っていることが条件とあるから，ひどいことにはならないだろう．

原子力学会も中止で，参加費その他は返金に応じるが，義援金に寄付することを奨励しているらしい．


ところで

常識あるみなさまには信じられないことと思うが，日本では物理屋と原子力屋はかなり疎遠である．お互いに忙しいし，物理屋は原子力なんかやって手を汚したくないのだ (写真のような本を書かれた先生もいらっしゃる．絶海の孤島の原子炉の電力でもっぱら太陽電池を生産するという提案だったと思う)．

今回の事故で，原子力屋は萎縮し，物理屋はほとんどが原子力評論家と化した，物理屋サイドからは原子力に積極的にコミットしたいという機運が生じているようだが...

塩素 38 <-- 連鎖反応 ?

塩素38 (Cl 38) の半減期は 37分．これが福島原発で検出されたと報じられたのは 3/25 のことであった．

これについて，
What Caused the High Cl-38 Radioactivity in the Fukushima Daiichi Reactor #1?
F. Dalnoki-Veress with an introduction by Arjun Makhijani, Updated April 5, 2011
という論文が Web に出た．
http://www.japanfocus.org/-Arjun-Makhijani/3509
CL 38 は連鎖反応による中性子と海水の反応によるもの，としている．

Japanese text is available とあるが，最初のほうだけしか翻訳されていない．

この論文が使用したデータは　
http://www.nisa.meti.go.jp/english/files/en20110325-6.pdf
だが，総理官邸 HP 福島第一・第二原子力発電所事故について (4/5 版 p11．追加によりページが変わるらしい)
http://www.kantei.go.jp/saigai/201104051900genpatsu.pdf
にあるものと同じ．

著者は真面目に計算しているが，もとになるデータが貧弱なのが歯がゆい．



これだけ．

ここには，他にも 7 つの核種が挙げられている．ただし，半減期はどれもけっこう長い (Cl 38 についで短いのが La 140 の 1.6d であった)．この日は I 134 も検出されたと言い，後から引っ込めた．

以下は私的な疑問だが，論文の著者の疑問とも重複している．
- 他に半減期の短い核種はあるのか/ないのか?
- 半減期は計っていないのか．
- スペクトルは?
- 中性子計測は?
- 3/25 日以降は測定していないのか...　そんなことが，あり得るのだろうか．
- つくば辺りの線量は下がる一方だし (こちらの測定データは信用できると思う，飯館村を除けば)，広域的にも減っているhttp://www.kantei.go.jp/saigai/monitoring/index.html．これをどう解釈するのか．

Cl 38 の測定値は信用できるのか?
上記論文の記述にも「Assuming that the TEPCO measurements are correct, ...」という但し書きがある．

データ隠蔽　とかいう以前に，どっかの大学の学生に測定を任せているような危うさを感じる．

岩波新書「歌謡曲」

高 護「歌謡曲――時代を彩った歌たち」 岩波新書 (2011/02)

震災前に読んだもの．「BOOK」データベースによれば
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日本に生まれたポピュラー音楽「歌謡曲」。それは誰が、どのように作り、どう歌われたものだったのか。時代を象徴するヒット曲を手がかりに、作詞家、作曲家、編曲家、歌手の各側面から、その魅力の源泉に迫る。制作の背景、楽曲・歌唱の音楽的分析、作品の与えた影響など、初めて書かれる本格的ディスコグラフィである。
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著者は，あの(株)ウルトラ・ヴァイブ代表取締役とのこと．3 章の構成で，1960 年代，70 年代，80 年代にそれぞれ一章ずつ．そう言えば，このごろは「歌謡曲」という単語を聞かないなぁ．

曲を縦にした書き方で，例えば「また逢う日まで」については，まず三洋電機のルームエアコンの CM ソングだったとか，ズー・ニー・ヴーがシングル化したとかいう経緯から，この曲に関わった人物が 1 ページほど記述される．

続いて楽曲が ABC の各 8 小節 + C' というそれまで存在しなかった構成であることから始まり，「またっあうっー」と細かい譜割りをスタッカートさせる三連符とか，「別れの　そのわけは」の Dm7 → F#7 というシンプルにして独特なメロディとコードの関係とか，書いてあることが具体的で，歌が耳に浮かんでくる．

演奏メンバーも書いてあって，猪俣猛なんかも参加していたのだ! この曲は楽器構成はかなり標準的だが，曲によってはかなり思いがけない構成のものがある．60 年代はアコースティック中心だったのが，80 年代にはシンセサイザー中心に移行する．

薄い本だからか，曲の選択はかなり恣意的．小椋佳とか八神順子もとりあげてくれて良かったのでは?

芥川也寸志「音楽の基礎」あたりでは大衆音楽蔑視調がうかがわれたが，岩波新書も変わったものだ．

新しい iPhone

２年経ったので，iPhone3G を iPhone 4 に契約替え．


ところで，3/29 のePub 形式電子書籍にムービーを挿入する件．

作りおいた ePub ファイルを iPhone 4 に入れてみたら，問題なく動いたのでびっくり．
ところが，すぐに「あなたの iPhone をアップデートしなさい」という指示が来た．アップデート後 iBooks を起動したら，ムービーが動かなくなっていた!

ムービーファイルを iPhone 形式で保存し直したら ok だった．
3G は拡張子 3gp，4 は m4v でないとダメということになっているらしい．残る課題は，iPad で試すこと．

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追記，この電子書籍「ドレミの科学」がDLMARKETからお求めになれます．500円です．