【 安倍晋三元首相銃撃】:「負の側面」多く安倍氏の評価定まらず 国葬批判の要因に
『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【 安倍晋三元首相銃撃】:「負の側面」多く安倍氏の評価定まらず 国葬批判の要因に
安倍晋三元首相の国葬に反対論が広がった背景には、安倍氏の死去後、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)との「接点」が明らかとなったことがある。第2次安倍政権での森友・加計学園問題や「桜を見る会」の疑惑など「負の側面」も国葬に対する批判につながっている。
◆「旧統一教会」との関係に反発
安倍氏の銃撃事件後、山上徹也容疑者(殺人容疑で送検)は調べに対し、母親が旧統一教会に多額の献金を続けたことで家庭が崩壊したことを恨み、教団関連団体にビデオメッセージを送った安倍氏を襲撃対象にしたとの趣旨の供述をした。これを機に安倍氏と教団とのつながりが焦点化。自民党を中心とする国会議員と教団や関連団体との関係が次々と明らかとなった。こうした状況を十分考慮しないまま、岸田政権が国葬を決定したことで、国葬自体への批判につながった。
教団側は安倍氏の祖父・岸信介元首相との関係を築き、日本政界工作への足がかりにしたと指摘される。岸氏と安倍氏の父・安倍晋太郎元外相、そして安倍氏と岸・安倍家で3代にわたって教団の「権威付け」に役割を果たしたとされる。安倍氏も選挙の際に安倍派議員に教団からの支援を割り振っていたとの証言もある。党重鎮は「自分たちの『親分』が付き合っているのだから教団と関係を持っても問題ない、と多くの議員が思ってしまった」と指摘する。
国葬に対する激しい反発は、安倍氏が率いた憲政史上最長政権の「負の側面」に対する不満がいまだに残る現状も浮き彫りにした。
第2次政権時の2017年2月には…、
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