路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

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【岸田首相】:世論支持焦り迷走 国葬・旧統一教会、対応後手に

2022-09-11 13:45:30 | 【社説・解説・論説・コラム・連載】

【岸田首相】:世論支持焦り迷走 国葬・旧統一教会、対応後手に

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【岸田首相】:世論支持焦り迷走 国葬・旧統一教会、対応後手に

  岸田文雄首相が、安倍晋三元首相の国葬や世界平和統一家庭連合(旧統一教会)問題をめぐり、相次いで方針転換を迫られている。

【図解】岸田内閣の支持率  

 いずれも世論を見誤り、対応が後手に回った。首相は8日の国葬に関する閉会中審査と旧統一教会の点検結果公表で、論争に区切りを付けたい考えだが、信頼を回復できるかは見通せない。

<button class="sc-duqfIc fYuKjg" data-cl-params="_cl_vmodule:detail;_cl_link:zoom;" data-cl_cl_index="38"></button><button class="sc-duqfIc fYuKjg" data-cl-params="_cl_vmodule:detail;_cl_link:zoom;" data-cl_cl_index="38">衆院議院運営委員会の閉会中審査で、故安倍晋三元首相の国葬について答弁する岸田文雄首相=8日、国会内</button>
 
  衆院議院運営委員会の閉会中審査で、故安倍晋三元首相の国葬について答弁する岸田文雄首相=8日、国会内

 「さまざまな批判はしっかり受け止めなければならない。共通する思いとして、(私の)説明が不十分という部分があると認識している」。首相は閉会中審査で神妙に語り、国葬をめぐる対応の非を認めた。

 政府は当初、警備費用などを含む国葬の全体費用を事後に明らかにするつもりだったが、世論などの反発を受けて方針転換し、6日に約16億6000万円との見通しを公表した。しかし、「ファイナルアンサーとは思えない」(立憲民主党の安住淳国対委員長)など疑問の声が続出。国民民主党の玉木雄一郎代表は「後手後手の説明が不信感を招いている」と指摘した。

 首相は「丁寧な説明」を尽くすことで、世論の幅広い理解を得たい考え。ただ、自民党のあるベテラン議員は、首相の国葬決断が保守派の支持をつなぎ留めるためだったと分析。「国民はそこ(動機)がおかしいと思っており、なぜ国葬なのかは説明がつかない」と突き放す。

 旧統一教会の問題でも、当初は自民党による調査には慎重で、党所属議員が個別に点検して関係を見直す考えだったが、前言を翻し党として点検結果を公表した。ただ、自己申告ベースで、議員名が公表されたのはつながりが深いと判断された121人のみだったため、野党は「まだまだ不透明」(立民の泉健太代表)などと実態解明には程遠いとみている。公表が国葬の閉会中審査と同じ日になったことも、問題を小さく扱わせる「せこいやり方」(安住氏)と批判する。

 さらに、安倍氏が調査対象外となったことも不信を増幅させた。ある自民党中堅議員は、教団との関わりがもっとも深かったのは安倍氏だったと国民は受け止めているとして、「そこに踏み込まず、子分たちを『公開処刑』にするのはあり得ない」と不満をあらわにする。

 国葬の全体費用公表も党による点検も、報道各社の世論調査で支持率が急落した8月下旬以降、決まった。参院選に勝利し、政権基盤を整えたはずだった首相の迷走に、自民党の閣僚経験者は「このままでは、首相は優柔不断という見方が一気に広がる」と懸念を示した。 

 元稿:時事通信社 JIJI.com 政治 【政局・岸田政権】  2022年09月01日  13:45:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【政界地獄耳・09.06】:東国原英夫が現職に挑む 不思議な宮崎県知事選「どげんか」なるかな?

2022-09-11 07:45:10 | 【選挙・衆院選、参院選、補選・都道府県市町村長・地方議会・公職選挙法・買収事件】

【政界地獄耳・09.06】:東国原英夫が現職に挑む 不思議な宮崎県知事選「どげんか」なるかな?

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【政界地獄耳・09.06】:東国原英夫が現職に挑む 不思議な宮崎県知事選「どげんか」なるかな? 

 ★任期満了に伴う12月8日告示、25日投開票の宮崎県知事選挙。出馬を表明した元職のタレント・東国原英夫現職河野俊嗣に挑む不思議な選挙戦の様相だ。東国原が現職知事の際、河野が副知事だったが1期で退任したため河野が引き継いだかたち。宮崎政界にも中央政界にも、今さら何をという空気が流れる。その説明は東国原が会見で自ら述べている。

記者会見する東国原英夫氏=宮崎市高千穂通2のアートホテル宮崎スカイタワーで2022年8月17日午後2時47分、塩月由香撮影
 
 ★07年の知事選で初当選後、1期で退いたことに県民から批判の声があるとの問いに「『宮崎を捨てた』『宮崎を踏み台にした』などのお叱りの声をたくさん受け、年を重ねるごとに十字架として重くのしかかった。2期目に立候補しなかったのは僕の政治的な判断だ。あの時に県民から不信懸念などを招いたことはおわびしたい」。その後は東京都知事選挙に出馬した。「東京一極集中の是正と、東京と宮崎の連携に取り組もうと考えた。落選後は日本維新の会の行政改革を手伝いたいと思い、衆院議員に当選したが直後に太陽の党との合流話が出た。太陽の党とは微妙に考えが違い、1年以内の分党を求めたが果たされなかったため離党して議員辞職した。あちこちにふらふらしていると言われたらその通りかもしれないが、自分の中で理念やストーリーはある」と説明した。

 ★3日、自民党幹事長・茂木敏充は宮崎で講演し、「かつて『宮崎をどげんかせんといかん』とそんな主張もあったと思うが、知事になるとあっさり辞めてしまった人が、流浪を繰り返されて、また出るのではと聞いてびっくりした」と皮肉たっぷりに現職を推す中で語った。政界関係者が言う。「東国原は知事時代、週末は宮崎のPRと称して東京のバラエティーに出まくっていた。今では政治コメンテーターのようになっているが参院選で後輩芸人の水道橋博士が当選して焦りを感じたのかもしれない」。(K)※敬称略

 ◆政界地獄耳

 政治の世界では日々どんなことが起きているのでしょう。表面だけではわからない政界の裏の裏まで情報を集めて、問題点に切り込む文字通り「地獄耳」のコラム。けして一般紙では読むことができません。きょうも話題騒然です。(文中は敬称略)

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【コラム・政界地獄耳】  2022年09月06日  08:14:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【政界地獄耳・09.02】:安倍・菅政権との違い際立たせた“軽やか”岸田は安倍をどう処遇する?

2022-09-11 07:44:50 | 【事件・犯罪・疑惑・詐欺・闇バイト・旧統一教会を巡る事件・ネット上の誹謗中傷他】

【政界地獄耳・09.02】:安倍・菅政権との違い際立たせた“軽やか”岸田は安倍をどう処遇する?

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【政界地獄耳・09.02】:安倍・菅政権との違い際立たせた“軽やか”岸田は安倍をどう処遇する? 

 ★旧統一教会の強い支援を受け参院選挙で当選したとされる自民党参院議員・井上義行は8月31日、同教会の「賛同会員」を30日付で辞めたと発表。加えて「今後は党の方針に従って、一切の関係を絶つ」と表明した。だが井上の選挙戦自体は一切不問なのだろうか。また今回の人事で党筆頭副幹事長に就任した前総務会長・福田達夫は「ボク自身がまったく関係がないので、何でこんなに騒いでるのか、正直な話よくわからない」と発言していたが、要職就任ということはこのとぼけた発言は問題ないということなのか。

 ★首相・岸田文雄国民に向けて、不祥事を起こした一般企業の社長のようにを下げて謝罪した。国民にとってはよく見る光景だが、首相謝罪重み自民党自体理解しているだろうか。安倍・菅政権では首相謝罪するなど「敗北はあり得ない」との考えの下、政権謝罪という文字なかったかもしれない。国民に「率直におわび申し上げる」と言ってのける岸田を国民は軽やかとみるか軽いとみるか。ただ安倍・菅政権との違いだけは際立たせた。

 ★では首相自民党に問いたい。元首相・安倍晋三旧統一教会との深いつながりは報道の通りで、そのチルドレン議員や安倍派のしかるべき推薦のある議員と教会の関係は深いと伝えられている。井上や福田が問題ないとなれば、この旧統一教会問題根幹にある安倍についてはどう処遇する考えか。亡くなったからとがめないというのならば、教会自民党との過去はすべて不問に付すということになりかねない。もし不問となった場合、それまで教会との関係を「知らなかった」などという関係議員やうそをついてきた議員たちも何の問題もないことになる。一方、もし問題があるというのならば、その自民党が「一切の関係を絶つ」という根幹である安倍国葬にすることに不都合が生じるのではないか。(K)※敬称略

 ◆政界地獄耳

 政治の世界では日々どんなことが起きているのでしょう。表面だけではわからない政界の裏の裏まで情報を集めて、問題点に切り込む文字通り「地獄耳」のコラム。けして一般紙では読むことができません。きょうも話題騒然です。(文中は敬称略)

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【コラム・政界地獄耳】  2022年09月02日  07:45:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【岸田首相】:エリザベス英女王の国葬参列検討…ネットでは批判的な意見続出

2022-09-11 06:25:50 | 【外交・外務省・国際情勢・地政学・国連・安保理・G7サミット・G20】

【岸田首相】:エリザベス英女王の国葬参列検討…ネットでは批判的な意見続出

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【岸田首相】:エリザベス英女王の国葬参列検討…ネットでは批判的な意見続出

 《統一教会問題はどうなったの》

 《まさか、これで終わりじゃないよね》

 国民からは疑問の声が少なくないようだ。19日にも行われる予定の英国エリザベス女王の国葬について、岸田文雄首相が参列する方向で検討している──と報じられたためだ。

<picture>エリザベス女王の国葬参列を検討(岸田首相)/(C)日刊ゲンダイ</picture>

 エリザベス女王の国葬参列を検討(岸田首相)/(C)日刊ゲンダイ

 エリザベス女王の国葬はウエストミンスター寺院で行われる予定。バイデン米大統領も出席する意向を示し、日本からは、天皇陛下が参列する方向で調整しているという。

 岸田首相はもともと、今月に米ニューヨークで開かれる国連総会に参加する予定だった。このため、その前に英国を訪問し、国葬に参列するというのだが、ネット上では批判的な意見が目立つ。

 《天皇陛下が参列されるのであれば、岸田首相は行く必要ないでしょう》

 《天皇皇后両陛下が葬儀に出席されるのですから、それで日本の総代として十分です》

 《岸田政権が強行しようとしている国葬とは何なのか。エリザベス女王の国葬を見て、自分の行動を反省するのであれば参列に意味があるが、そうでなければ行く必要なし》

 《エリザベス女王の国葬に参列している場合じゃないだろう。そんな暇があったら、早く臨時国会を開いて統一教会や円安の問題を協議して!

 「聞く力」が売りだった岸田首相。そろそろ「」を発揮してほしいものだ。

 元稿:日刊ゲンダイ DIGITA 主要ニュース ライフ 【暮らしニュース・政局・岸田政権】  2022年09月11日  06:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

 

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【疑惑】:山谷えり子元国家公安委員長の「鉄面皮」 旧統一教会との“20年越し”ズブズブ癒着隠し

2022-09-11 06:25:40 | 【事件・犯罪・疑惑・詐欺・闇バイト・旧統一教会を巡る事件・ネット上の誹謗中傷他】

【疑惑】:山谷えり子元国家公安委員長の「鉄面皮」 旧統一教会との“20年越し”ズブズブ癒着隠し

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【疑惑】:山谷えり子元国家公安委員長の「鉄面皮」 旧統一教会との“20年越し”ズブズブ癒着隠し

  旧統一教会(現・世界平和統一家庭連合)との癒着をめぐり、自民党が公表した点検結果はヌルいにも程がある。衆参両院の議長を除く所属国会議員379人中、何らかの接点があるとしたのはわずか179人。そのうち、名前を出したのは特に関係が深いとする121人のみ。その上、教団との濃厚な関係が周知の閣僚経験者の名前はなかった。安倍派に所属する元国家公安委員長の山谷えり子参院議員(全国比例)だ。

<picture>第2次安倍政権下の14年、国家公安委員長で初入閣(C)日刊ゲンダイ</picture>

 第2次安倍政権下の14年、国家公安委員長で初入閣(C)日刊ゲンダイ

 ジャーナリストの有田芳生氏が入手した教団の内部文書には、2010年の参院選に向けた支援の呼びかけが生々しく記されている。

 〈来る7月の参議院選挙でございますが、勝共本部青津和代本部長より資料等届いているかと思いますが、山谷えり子先生の必勝のためご尽力宜しくお願いいたします。6年前の選挙では西日本食口の皆様にお願いしましたが、このたびは全国あげてお願いするになるかと思います〉

 「勝共本部」とは教団の政治団体「国際勝共連合」の本部、「食口」は信徒を指す。

 「全国霊感商法対策弁護士連絡会」の代表世話人を務める山口広弁護士も著書「検証・統一教会=家庭連合」で、山谷氏が03年の衆院選で〈統一教会の組織的支援を受けた〉と指摘。こう書いている。

 〈二〇〇三年の衆院選で選挙応援に動員された二十代の女性信者が私に体験を語った。四人の女性信者で参加したら顔見知りの信者たちがスーツを着て、事務所のお茶だし、名簿整理、ポスター貼りの承諾取りの戸別訪問、ポスター貼り、うぐいす嬢などをさせられた。「過度の性教育に反対」「家庭の再建」など選対で渡されたアナウンスマニュアルは統一教会で普段言われている内容とそっくりだった〉

 共同通信が全国会議員712人を対象に教団との関わりを調査したアンケートで、山谷氏は「献金、パーティー券購入」「選挙活動への支援」「集会への出席や祝電」のいずれも「ない」と回答。「政治家への支持表明への考え」を聞く設問には〈一連の報道により憲法で保障されている「信教の自由」がおびやかされてはならないと危惧している〉などと、シレッと書き込んでいた。ここで「信教の自由」を持ち出すのは議論のすり替え。問われているのは、純然たる宗教団体との付き合い方ではなく、反日・反社会的団体との関係だ。

 「憲法20条は無条件で『信教の自由』を保障しているわけではありませんし、統一教会問題を論ずる際に持ち出すのはミスリードです。『信教の自由』を隠れみのにして教団が訴える“宗教弾圧”と同じ文脈になってしまう」(立正大名誉教授の金子勝氏=憲法)

 まさか「サタン」と呼ばれるのを恐れているのか。

 元稿:日刊ゲンダイ DIGITA 主要ニュース ライフ 【暮らしニュース・疑惑・自民党と旧統一教会との癒着】  2022年09月11日  06:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【岸田政権】:何からなにまでトンチンカン ■岸田・黒田コンビと日本は沈んでいくのか

2022-09-11 06:24:50 | 【財務省・財政健全化・基礎的収支・金融庁・日本銀行・国債・国と地方の借金】

【岸田政権】:何からなにまでトンチンカン ■岸田・黒田コンビと日本は沈んでいくのか

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【岸田政権】:何からなにまでトンチンカン ■岸田・黒田コンビと日本は沈んでいくのか 

 「岸田総理からは特別な指示や要望はなかった」──。だったら、岸田首相は何のために日銀の黒田総裁を呼び出したのか。

 2人は9日、首相官邸で会談し、為替市場の動向を巡って意見交換した。

 黒田は会談後、「急激な為替レートの変動は企業の経営方針を不安定にし、将来の不確実性を高めるので好ましくない」「動向は十分、今後とも注視していきたい」と記者団に語った。3カ月ぶりとなった前日の財務省と金融庁、日銀の幹部会合に続き、約24年ぶりの円安・ドル高水準を更新した市場の動きへの牽制だろうが、「口先介入」の効果は乏しい。

 円は対ドルで6日から7日にかけ4円以上も下落。7日には一時、1ドル=144円台をつけ、年初から20%、30円近くも落ち込んでしまった。黒田自身が「1日に2円も3円も動くというのは急激な変化だ」と認めた通り、円売りに歯止めがかからないのは日銀の金融政策のせいだ。

 ウクライナ情勢の悪化などで国際レベルの物価高が続く中、金融を引き締める「利上げ」が世界のトレンド。SMBC日興証券の調査によると、集計対象とした世界の84中央銀行のうち、5~8月は毎月30以上の中銀が利上げを決めた。

 欧州中央銀行は8日、7月に続き大幅な利上げを決定。米連邦準備制度理事会は20~21日の次回会合で5会合連続の大幅利上げに踏み切る予定である。

 この世界の潮流にポツンと取り残されているのが黒田日銀だ。日本経済はまだコロナ禍から完全に回復していないと見立て、大規模の金融緩和を継続している。その結果、米国との金利差は拡大し、他の主要通貨に比べても円の下落幅は突出。年初からの下落率は中国人民元が約9%、ユーロ約12%、韓国ウォン約14%、英ポンドは15%弱にとどまるのに、下げ幅が20%台に達した円はまさにひとり負けだ。

 ◆5万円給付は負担地獄に追いつかない

 どんどん円が売られて急速に円安が進むほど、ますます物価は跳ね上がり、家計は底をつきかねない。みずほリサーチ&テクノロジーズの試算では9月以降、仮に平均1ドル=145円の相場が続くと、物価高による今年度の家計負担は平均で前年度比8万2000円以上も増えるという。

 収入に占める負担増の割合は年収300万円未満の世帯(2人以上)は2.7%で、年収1000万円以上世帯の0.8%に対し3倍以上。低所得者層ほど負担は重くなる。

 驚くのは、2014年4月に消費税率が3%引き上げられた時でも、年収300万円未満世帯の負担増率は2.4%だったとされること。消費増税を上回る“円安地獄”に低所得世帯はあえいでいるのだ。景気優先と言い張って大規模緩和を続けながら、その景気を支える家計を苦しめる大いなる矛盾。改めて黒田日銀の方針は超が付くデタラメである。

 支持率急落にビビった岸田政権も9日、ようやく追加の物価高対策をまとめたが、内容は遅すぎる上に不十分だ。

 柱となる年収100万円以下の住民税非課税世帯への5万円給付は、こんなケチな額では到底、物価高による負担増に追いつかない。住民税非課税世帯以外でも長引くコロナ禍や物価高で疲弊している人は大勢いる。

 小麦価格の高騰対策も大幅上昇が予想される10月期改定時に現状の価格を据え置くというが、すでに前回4月期の改定で売り渡し価格は17.3%も上昇しており、実情は高止まりだ。今月末に期限を迎えるガソリン補助金の年末までの延長だって、過去最高の収益を上げている石油元売り会社に巨額の金を配るバカげた制度に変化なし。大企業を潤す前に家計を直接、支援すべきである。

 ◆国富流出の穴を家計で埋める悪魔の緩和継続

 岸田政権が繰り出す物価高対策は、いずれも税金バラマキの対症療法の域を出ない。

 小麦価格据え置きで生じる差額は国庫で負担。いずれ国民の税金で穴埋めするのだろう。ガソリン補助金の総額は今月末まで約1兆9000億円となる見通し。2兆円突破は時間の問題だが、こちらも国民負担は先送り。

 物価高という嵐が過ぎ去るのを待ち、何とかしのいだ後で将来世代にツケを回すハラだ。経済評論家の斎藤満氏はこう言った。

 「ドイツは物価高対策で家計に9兆円を投入し、イギリスのトラス新首相は約4.5兆円規模の大幅減税を打ち出しています。これらに比べて岸田政権の5万円給付の財源は9000億円。小出し後出しでお茶を濁しているに過ぎません。そもそも岸田政権が追加対策を実施しても、日銀の黒田総裁がアベノミクスの異次元緩和に固執し続ける限り、物価高は収まりません。黒田総裁は、円安に伴う物価高が家計の負担になっているとはみなしておらず、企業がもっと価格転嫁できる環境づくりを金融緩和で支えていく立場からテコでも動かない。黒田総裁の認識が改まらない限り、いくら税金を投じても穴の開いたバケツと同じです」

 9日官邸に黒田を呼び出しても、何も伝えられない岸田のリーダーシップの欠如はもはや存在自体が罪である。

 「市場に岸田首相が為替介入をしないどころか、日銀の円安放置にお墨付きを与えたとの見方が強まり、さらに円安が進みかねません。今年上半期の貿易統計で輸入額は前年比37.9%、14兆8000億円も増えました。輸入の数量指数はほぼ変わっておらず、増加要因はすべて円安による輸入価格の上昇です。このままいけば今年一年で30兆円以上の国富が海外に流出してしまう。世界各国は輸入コスト増による国富流出を嫌気し、一斉に金融を引き締め、景気を犠牲にしてでも需要そのものを抑え込もうとしているのに、黒田総裁だけが世界の流れに逆行。金融緩和で企業の価格転嫁をうながし、国富流出の穴埋めを家計に押しつけようとしているのです」(斎藤満氏=前出)

 ◆“負の遺産”の清算にビビる情けなさ

 庶民が苦しんでいるのに、さらなる物価高を目指す悪魔のような黒田に対し、手も足も出ない岸田は情けない。そんなにアベノミクスという安倍元首相の“負の遺産”を清算するのが、怖いのだろうか。

 安倍の国葬だって構図は一緒だ。8日の閉会中審査でも「丁寧な説明を尽くす」とキバったくせに、従来通りの説明を丁寧に繰り返しただけ。何より、反社会的教団の広告塔で教団票を差配したインチキ選挙の司令塔だった安倍の疑惑にフタをし続ける限り、国民の理解は得られない。

 教団と関係を断つという自民党の方針を強調しながら、本人が亡くなっていることをいいことに、安倍と教団との関係の実態把握には「限界がある」と逃げ回る。惨めな姿を世間にさらすほど、国葬反対の声は高まっていく。このままでは「国葬」とは名ばかりで、むしろ社会に亀裂を残すイベントになりかねない。

 法大名誉教授の五十嵐仁氏(政治学)が言う。

 「国民の多数の意思に反した“国葬”を強行すれば、世論は必ず反発します。そんな分断した光景を見せつける事態になれば、日本国民のために弔意を表明し、よかれと思って参列する海外要人たちも不本意に感じるでしょう。そんな世界で恥をかくイベントで終わらせたくなければ、岸田首相が行うべきは、ただ一つ。内閣・自民党合同葬に修正すると閣議決定すればいい。やるべきことはハッキリしているのに、岸田首相はいつも何もしない。問題の重大性と事態の厳しさを常に見誤り、対応する力のなさが最大の弱点です」

 屁のツッパリにもならない物価高対策に、逆効果のアベ隠しとは何から何までトンチンカン。こんな惨めな男と日本が沈んでいくのだけは御免である。

 元稿:日刊ゲンダイ DIGITA 主要ニュース 政治・社会 【政治ニュース・岸田政権・金融政策】  2022年09月10日  17:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【岸田政権】:エリザベス英女王の国葬が「弔問外交」の場に…先行される岸田首相もくろみ外れ大誤算

2022-09-11 06:24:40 | 【外交・外務省・国際情勢・地政学・国連・安保理・G7サミット・G20】

【岸田政権】:エリザベス英女王の国葬が「弔問外交」の場に…先行される岸田首相もくろみ外れ大誤算

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【岸田政権】:エリザベス英女王の国葬が「弔問外交」の場に…先行される岸田首相もくろみ外れ大誤算

 岸田首相がもくろむ「弔問外交」のお株を奪われそうな展開だ。英国のエリザベス女王(享年96)が8日(現地時間)に逝去。世界中から弔意が寄せられている。英メディアによると、女王の国葬は2週間以内に営まれる見通しだという。英君主として最長の70年にわたる在位期間を誇る女王の国葬には、各国首脳や王室関係者の参列が見込まれる。岸田首相が起死回生を狙う安倍元首相の国葬(27日実施)が、ますますかすんでしまいかねない。

<picture>「世界で最も有名な女性」/(C)ロイター</picture>

  「世界で最も有名な女性」/(C)ロイター

 ◇  ◇  ◇

 英政府などが女王死後の計画を事前にまとめた「ロンドン橋作戦」によると、女王の国葬は死後11日目に執り行われる。作戦通りに進めば、19日にもロンドン中心部のウェストミンスター寺院で営まれる見通しだ。

 訃報から間もなく、海外要人の訪英が報じられ始めている。バイデン米大統領は9日、オハイオ州での演説を終えコロンバス国際空港で大統領専用機に乗り込む際、記者団に対し、女王の葬儀について「詳細は分からないが、行くつもりだ」と語り、参列を表明した。

 エリザベス女王は英国史上だけでなく、存命する世界の君主の中でも最高齢だった。国内外から国民統合の象徴として人気と尊敬を集め、「世界で最も有名な女性」とも呼ばれた。そんな歴史的人物の国葬にG7メンバーはもちろんのこと、各国首脳や元首クラスが一堂に会するのは想像に難くない。ましてや、英連邦の国家元首の葬儀だ。

 女王国葬が予定通り実施されれば、安倍元首相の国葬はその8日後。岸田首相は「弔問外交」をもくろんでゴリ押ししているが、かえってみすぼらしさが際立つことになりはしないか。

<picture>同盟国トップは安倍国葬に参列しない(C)ロイター</picture>

  同盟国トップは安倍国葬に参列しない(C)ロイター

 ◆G7はじめ英連邦トップが参列

 フランスのマクロン大統領やドイツのメルケル前首相は結局、見送り。岸田首相は8日の閉会中審査で、参列予定の海外要人として米国のハリス副大統領、カナダのトルドー首相、インドのモディ首相、豪州のアルバニージー首相、シンガポールのリー・シェンロン首相、ベトナムのフック国家主席らの名前を挙げたが、格落ち感は否めない。

 「岸田首相が名前を挙げた首脳が全員来日するとしても、彼らはすでにエリザベス女王の国葬の場で『弔問外交』を展開しているでしょう。わざわざ安倍元首相の国葬でトップ会談する必要もない。そもそも、ニューヨークで開かれ、各国代表がスピーチする国連総会一般討論と日程が重なっています。日本政府が安倍元首相の国葬を舞台に、参列する各国関係者との2国間外交を想定しているとしても、スケジュール的に下準備ができているのか疑問です。当初、各国首脳が顔をそろえるサミットのような場を思い描いていたのでしょうが、そのもくろみは完全に外れています」(高千穂大教授の五野井郁夫氏=国際政治学)

 女王が亡くなる直前、新首相に任命したトラス氏はジョンソン内閣で外相を務め、ウクライナ侵攻前から強力にロシア制裁を進めた人物。女王国葬の場は顔を売るにはもってこいだ。岸田首相は「ザ・弔問外交」をみせつけられかねない。

 「安倍元首相の国葬に関する反対世論の大きさを考えれば、いやが応でも、エリザベス女王の国葬と比較されるでしょう。事ここに至っては、無理やり国葬を実施しても、政権支持率下落する要素しかありません」(前出の五野井氏)

 やはり慣例通りの内閣・自民党合同葬への変更が賢明なのではないのか。

 元稿:日刊ゲンダイ DIGITA 主要ニュース ライフ 【暮らしニュース・外交・岸田政権・英国のエリザベス女王(享年96)が8日(現地時間)に逝去された】  2022年09月10日  13:50:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【皇室】:56歳迎えた秋篠宮妃紀子さま「広い視野で世界を見ていけるよう」悠仁さまへ期待/文書回答全文

2022-09-11 00:01:00 | 【皇室・天皇・褒章・皇后・皇太子・元号・宮家・皇室財産・皇族の戦争責任】...

【皇室】:56歳迎えた秋篠宮妃紀子さま「広い視野で世界を見ていけるよう」悠仁さまへ期待/文書回答全文

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【皇室】:56歳迎えた秋篠宮妃紀子さま「広い視野で世界を見ていけるよう」悠仁さまへ期待/文書回答全文 

 秋篠宮妃紀子さまが11日の誕生日に際し、宮内記者会に回答した文書の全文は次の通り。

56歳の誕生日を迎えられた秋篠宮妃紀子さま(宮内庁提供)

 

 -新型コロナウイルスの影響が続く中、オンラインでの活動と並行し、地方訪問なども再開されました。この1年の活動を振り返っての感想とともに、コロナ禍での国民との関わり方や皇室の活動のあり方についてお考えをお聞かせください。警備のあり方を問われる重大な事件もありましたが、この1年に国内外で印象に残った出来事についてもお教えください。

 <この1年の活動をふり返っての感想>

 この1年をふり返ると、オンラインの行事や都内での対面の行事に出席することに加えて、地方に出かける機会も少しずつ増え、様々な形での活動ができるようになってまいりました。

 まず、国際的な学会や会議がオンラインで開催されることで、海外の医療や保健の専門家が主催するシンポジウムを自宅で聴いたり、お話を伺ったりする機会が増えました。昨年の9月には、「第22回世界妊娠高血圧学会」開会式にオンラインで出席しましたが、ビデオメッセージを準備する中で、妊婦や新生児の周産期死亡の主な原因の一つである妊娠高血圧腎症と、その予防や治療の課題を知ることができました。また、10月の「第52回国際結核肺疾患予防連合 肺の健康世界会議」では、基調講演などのプログラムをオンライン聴講し、「秩父宮妃記念結核予防世界賞」の受賞者とはリモートで懇談し、結核対策に関わる研究と活動についてお話を伺いました。こうした通信技術を用いることによって、様々な理由で移動できない人が行事に参加したり、画面上で「出会う」ことができるようになったりして、オンラインの良さに気づく機会になりました。

 対面の行事では、この4月には、昨年度お会いできなかった方も含め母子保健奨励賞を受賞された保健師、助産師、医師や歯科医師にお目にかかることができました。また7月におこなわれた恩賜財団母子愛育会の「第54回愛育班員全国大会」では、地域でボランティア活動をおこなう愛育班員の代表の方々と約3年ぶりにお会いしてお話ができました。コロナ禍が続く中で、今まで以上に困難な状況にある親子に気づき、それを支援する専門家とボランティアから、人に寄り添う取り組みについてお話を伺い、対面することで心のふれあいが深まるコミュニケーションがいかに大切かを、改めて知らされる思いがしました。

 夏には、「全国高等学校総合体育大会」や「全国高等学校総合文化祭」、「全日本学生児童発明くふう展」、「日本スカウトジャンボリー」において、宮様とご一緒に若い世代の人たちと直接会って交流する機会に恵まれました。高校総体と高総文祭においては、これまで続けてきた練習や活動の成果を発表する機会が少なかった高校生たちの喜びの気持ちが伝わってくるようでした。それとともに、大会の運営を支える高校生たちと直接お話しすることができたこともうれしい思い出です。また、全日本学生児童発明くふう展では、感染対策に資するものやSDGs達成のためにできること、平素の生活空間で必要と考えられることに対応する道具を作り出す、着眼点と創造力に驚かされました。そしてスカウトジャンボリーでは、COVID-19の状況に鑑み、各地の会場のスカウトたちがオンラインでつながり、元気に活動を紹介し交流する様子を見ることができました。若い人たちが、感染症のために様々な制約・不自由がある中で、今できることを見つけて工夫し、挑んでいく姿が心に残りました。

 <コロナ禍での国民との関わり方や皇室の活動のあり方についての考え>

 宮様が、昨年のお誕生日の会見でお話をされていましたように、折々の状況に応じた形で、できるだけ人々と交流する機会をもつためにはどうすればよいのかを考えることが大事であると思っております。

 コロナ禍のために、以前のように幅広く大勢の人々と直接にお会いすることが難しかった時期がしばらく続きましたが、多くの関係者の努力により、感染対策をしながら様々な形で人々と関わることができるようになり、交流の幅が広がってきているように思います。そうした中で、人と人とが対面して、あるいはオンラインでつながる場を作るなど、交流の機会やその環境を整えるために、力を尽くしている方々の活動をありがたく思っております。

 これからも、感染症などの専門家とも話し合いながら務めをよりよく果たすためにどのようにすればよいかを考えつつ、活動を進めてまいりたいと思います。

 <この1年に国内外で印象に残った出来事>

 今年は、不安定な気候と酷暑が続く中、7月に入ってからCOVID-19の流行が急拡大しました。収束時期が見通しにくい状況下、医療を日々続けている関係者、感染防止に留意しながら高齢者の介護や子どもの保育・教育に携わっている関係者などの様々な努力に深く感謝しております。

 また今年も、記録的な大雨や河川の氾濫などによる被害も各地で生じました。COVID-19流行に伴う不便さや不安、そして自然災害などによって、生活の基盤に大きな影響を受けた人々のご苦労はいかばかりかと、案じております。

 世界に目を向けても、異常気象や厳しい世界情勢などによって住む場所を失った人々、命を落とした人々のニュースが続いています。「令和4年(2022年)広島平和記念式典」において、こども代表の小学生が、「今この瞬間も、日常を奪われている人たちが世界にはいます。」と述べた言葉を聞いた折には、一人の母親として、子どもたちが未来への希望を失わないようにと願っています。

 この1年に国内外で印象に残った出来事を思い起こすと、うれしいこと、悲しいこと、様々でした。

 科学の分野では、眞鍋淑郎さんが昨年の秋にノーベル物理学賞を受賞され、また文化勲章を受章されたことは、大変喜ばしいことです。また、2020年に帰還した宇宙航空研究開発機構(JAXA)の探査機「はやぶさ2」が小惑星リュウグウで採取した試料は生命の起源の解明の手がかりになるという報道がありました。この試料のレプリカは各都道府県で展示され、子どもたちが小惑星から宇宙へと興味を広げることにつながるのではと期待しています。

 スポーツの分野では、パラリンピックで金メダルを取った車いすテニス選手の国枝慎吾さんが、昨年の全米オープンから四大大会をすべて制し、「生涯ゴールデンスラム」を達成したことが印象に残りました。

 悲しいお別れもありました。海外の児童書の翻訳も手がけられ、子どもたちが読書によって人類の知恵を吸収することを願い続けてこられた東京子ども図書館名誉理事長の松岡享子さんが1月に亡くなられたことは、とても寂しいことでした。3人の子どもたちが幼かったとき、松岡さんがいらした東京こども図書館に出かけて本を読んだり、昔話などのお話を聞いたりしたことを懐かしく思い出しております。また先月、文化勲章受章者の森英恵さんが亡くなったことを大変残念に思います。私や娘たちにも、宮中での大切な行事のための装いをお作りくださいました。日本の服飾文化からタイ王室で作られている絹地への思いまで、幅広いお話を伺ったことは、よい思い出になっております。

 また先日、長年携わってきた結核予防活動に関連する大きなニュースとして、日本がWHO(世界保健機関)の基準での「結核低まん延国」になったという(厚生労働省による)発表がありました。戦後、結核が高まん延状態にあった時期から今日まで、結核を減らすための対策に尽力してきた関係者に感謝しております。一方、近年の急激な患者数の減少は、COVID-19による受診率の減少も関係があると考えられるため、今後も経過の観察と結核にかかるリスクが高い人々に対する支援が必要であると聞いています。感染症には国境がないと言われる中で、COVID-19と同様に、結核やその他の感染症への対策は、世界の国々や国際的な協力が重要であると思います。

 皇室の関係では、COVID-19のため延期になっていた立皇嗣の礼後の神宮ならびに山陵への参拝を今年の4月におこなうことができました。これをもって、御大礼に関係する行事のすべてが終了したことになり、私どもも安堵するとともに、今の立場に伴う責任への思いを新たにしました。コロナ禍により世界の人々が困難に直面している時期に一連の行事を終えることになりましたが、これからも宮様とともにいかなる時節にあっても人々の暮らしの安寧を祈り、天皇皇后両陛下をお支えしながら、務めを果たしてまいりたいと思っております。

 上皇陛下には、米寿をお迎えになりました。コロナ禍以降は、上皇上皇后両陛下へご挨拶申し上げる機会が限られていましたので、いかがお過ごしでいらっしゃるかと折にふれて思いながら過ごしておりました。そのような中、今年の春に赤坂御用地にお引き移りになり、お二方ご一緒で御用地内をご散策中にお目にかかることもあります。お身体を大切にされ、穏やかな時間をお過ごしになられることを願っております。

 昨年の12月には、敬宮様が成年を迎えられました。娘たちと一緒にすてきな笑顔を見せて遊んでいらっしゃったご幼少の頃から、あっという間に月日がたったようにも感じます。また、今年の6月には、三笠宮妃殿下が白寿の節目を迎えられました。皇室のご慶事の続いた1年でした。

 天皇皇后両陛下をはじめ、皆さまがこれからもお健やかにお過ごしになられますよう願っております。

 <結びに>

 この1年の間に様々なことがありましたが、誰もが安全で安心して暮らせる社会であってほしいと強く願わずにはいられません。

 今までに経験したことがない感染症に遭遇した当初は対応に苦慮し、自粛生活が人々の心身の健康にも、そして生き方にも大きな影響を与えてきました。感染症の状況は予断を許しませんが、この1年はもう一歩、それぞれの活動を進める模索や工夫が各地でおこなわれているように感じました。その中で、声を上げることが難しく、辛く悲しい気持ちでいる人たちが取り残されることのないように、広い視野をもつことが大切なのではないかと思います。

 感染症や気候変動について考えるとき、私たち一人ひとりの行動が隣の人に、さらに遠くの地に暮らす人たちへも、そして地球全体に影響を与えていることに気づかされます。お互いを大切に思い、支え合いながら、この時節を乗り越えていくことができるよう努めてまいりたいと思います。

 -ご家族についてお伺いします。佳子さまは、新たな公務や総裁職就任など活動の幅を広げられていますが、今後の活動や仕事に対する期待、結婚についてのお考えをお聞かせください。筑波大付属高校に入学された悠仁さまの学校生活や日常生活の様子をはじめ、大学進学や留学など将来に期待することをお教えください。皇位継承順位2位の悠仁さまに対する教育方針についてどのようにお考えでしょうか。

 ■次女について

 <今後の活動や仕事に対する期待、結婚についての考え>

 次女の佳子は、長女が総裁職を務めていた日本テニス協会と日本工芸会の総裁職に就任しました。新たな出会いを大切にしながら、それぞれの仕事に携わっているように思います。たとえば、日本工芸会の総裁就任にあたって、伝統工芸の分野ごとに専門家の貴重なお話を伺い、知識を深めているようでした。

 また、以前は長女が出席していた緑化関係の行事「みどりの『わ』交流のつどい」、「みどりの感謝祭」と「都市緑化祭」でも、関係者の話を聞き、資料を読む中で、森林と都市の緑化の意義について理解を深め、関係する方々とお話しする機会があったことをありがたく思っているようです。

 今年の6月、日本乳癌学会の行事、創立30周年記念式典の準備をする過程でも貴重な学びがあり、文献や関係するサイトを丁寧に読み、専門家から話を聞いて、自分が語るべきことは何か、真剣に考えていました。

 そして、以前から出席している「全国高校生手話パフォーマンス甲子園」や、参加しているガールスカウト日本連盟のジェンダー平等をテーマとした行事などについても、引き続き大切に取り組んでいます。

 これからも、公的な活動などの経験を重ねながら、皇族としての務めを十分に果たしていってほしいと思います。結婚や将来につきましては、次女の気持ちや考えをよく聞き、またこちらの思いや考えを伝えていくことができればと思っています。

 ■長男について

 <学校生活の様子>

 長男の悠仁は、今春、お茶の水女子大学付属中学校を卒業し、筑波大学付属高等学校に入学して新しい学校生活が始まりました。

 高校では、授業だけでなく、課外活動も楽しみ、充実した日々を送っているようです。バドミントン部に入り、同級生や上級生と一緒にトレーニングに励み、7月下旬の「蓼科生活(クラス合宿)」では、登山やキャンプファイアなどを通して、クラスメートとの絆を深めたようです。

 <日常生活の様子>

 この春から、トンボ類をはじめとする生き物の調査を、より積極的に進めるようになりました。そして、宮邸周辺の虫や植物などの生息環境と生物多様性の保全に関心を広げている様子です。

 また今年も、長男が米作りをしている田んぼは、家族皆で耕して、畦塗りや代かきをし、田植えをしました。もうすぐ収穫の時期を迎え、稲刈りをする予定です。また、時間を見つけていろいろな野菜を栽培し、成長の具合を確かめ、気を配りながら世話をしている長男のそばで、私たちも草むしりなどの作業をしています。収穫した野菜を食事の折に皆で楽しんでいます。

 <大学進学や留学など将来に期待すること>

 長男には、国内外において様々な分野で学ぶ人々や社会で働く人々とも交流し、広い視野で世界を見ていけるようになってほしいと思っております。そうした中で、自分のテーマを見つけ、探究しながら、自分の進む道を拓いていってくれればと考えております。

 <教育方針について>

 高校生になり、学校やそれ以外での活動が増えていく中では、見通しを持って計画をたてながら取り組むことが今までよりも求められるようになると思います。また、様々な場面において自分の言葉や行動について判断することが必要となり、それに適切に対応していくことができるようになることも重要であると考えております。

 また宮様が、以前の記者会見で教育方針について聞かれたとき、国内のいろいろな場所に出かけて、その土地の文化にふれる機会をもってもらえたらうれしいと話されていました。今は学校生活が中心ですが、この夏は高校生が参加する行事に私たちと一緒に出席しました。全国高等学校総合文化祭では、高校生たちが百人一首かるた競技に熱心に取り組む姿を長男も会場で観覧しましたが、想いを詩歌に託すことをはじめ、工芸や絵画、書道など、古くから日本にある文化を大切に思う心も育んでいってほしいと願っています。

 -眞子さんと小室圭さんの結婚は、儀式や行事が行われないなど異例続きとなり、両殿下はご感想で「皇室への影響も少なからずありました」「類例を見ない結婚となりました」などとつづられました。改めて今回の結婚や経緯についての受け止め、お二人に対する今のお気持ちや今後の期待をお聞かせください。米国で生活する眞子さんの近況や生活についてはどのように把握され、どうお感じになっていますか。連絡を取り合っていることや、親子で話し合われていることがあればあわせてお聞かせください。

 <今回の結婚や経緯についての受け止め>

 2人の結婚から1年がたとうとしています。2人は確かな考えを持って、結婚に至るまでの過程を周囲と相談しながら、旅立ちの日を迎えました。それまで支えてくださった多くの方々への感謝の気持ちを今も抱き続けているようです。

 <2人に対する今の気持ちや今後の期待>

 2人で力を合わせ、健康にも気をつけて、新しい生活を心穏やかに送れるように心から願っております。2人の幸せを祈っております。

 <長女の近況や生活について>

 近況や生活については、本人の希望もあり、お答えは控えます。

 <結びに>

 長女の眞子が結婚してからも、親しみを込めて懐かしく長女について話される方々が何人もいらっしゃいました。例えば、離任するパラグアイ大使やブラジル大使にお目にかかった折には、それぞれから、長女が日系人とゆかりのある遠い場所にも足を運び、両国との友情を育んだ姿が今でも心に残り、これからも大切にしていきたいとのお気持ちを伺いました。とてもうれしく思いました。

 今は直接会うことが叶いませんが、庭の花の世話をしながら、木香薔薇のアーチを作り、いつか娘と一緒にゆっくり庭を歩くことができましたら、と思っております。

(共同)

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【話題・皇室・秋篠宮妃紀子さまが11日の誕生日】  2022年09月11日  00:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【皇室】:秋篠宮妃紀子さま56歳に 米で暮らす眞子さんの幸せ祈り「いつか娘と一緒にゆっくり庭を」

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 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【皇室】:秋篠宮妃紀子さま56歳に 米で暮らす眞子さんの幸せ祈り「いつか娘と一緒にゆっくり庭を」 

 秋篠宮妃紀子さまは11日、56歳の誕生日を迎えられた。宮内記者会の質問に文書で回答。昨年10月に小室圭さん(30)と結婚し、米国で暮らす長女眞子さん(30)について「2人で力を合わせ、健康にも気をつけて、新しい生活を心穏やかに送れるように心から願ってます」と幸せを祈った。

56歳の誕生日を迎えられた秋篠宮妃紀子さまと秋篠宮さま(宮内庁提供)

 

 眞子さんの近況や生活に関しては「本人の希望もあり、お答えは控えます」とした。その上で「今は直接会うことがかないませんが、木香薔薇(もっこうばら)のアーチを作り、いつか娘と一緒にゆっくり庭を歩くことができましたら、と思っています」とつづった。眞子さんの身の回りの品に付けるお印は「木香茨(もっこうばら)」だった。

 秋篠宮さまが皇位継承順1位の皇嗣となったことを内外に示す「立皇嗣(りっこうし)の礼」の関連行事を4月に終え、2019年の代替わりの全行事が完了したことに触れ「安堵(あんど)するとともに、今の立場に伴う責任への思いを新たにしました」と記した。

 新型コロナウイルス禍による人々の苦労を案じ「声を上げることが難しく、つらく悲しい気持ちでいる人たちが取り残されることのないように」との思いを記した。

 次女佳子さま(27)の結婚については「気持ちや考えをよく聞き、こちらの思いや考えを伝えていくことができれば」とした。今春、筑波大付属高に進学した長男悠仁さま(16)には「さまざまな分野で学ぶ人々や社会で働く人々とも交流し、広い視野で世界を見ていけるようになってほしい」と期待した。(共同)

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【話題・皇室・秋篠宮妃紀子さまが11日の誕生日】  2022年09月11日  00:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【2022年09月09日 今日は?】:スペインの画家ピカソの大作「ゲルニカ」が米国から母国に返還

2022-09-11 00:00:20 | 【社説・解説・論説・コラム・連載】

【2022年09月09日 今日は?】:スペインの画家ピカソの大作「ゲルニカ」が米国から母国に返還

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【2022年09月09日 今日は?】:スペインの画家ピカソの大作「ゲルニカ」が米国から母国に返還

 ◆9月9日=今日はどんな日

  東北自動車道と首都高速がつながり、青森から熊本まで高速道路約2000キロ貫通(1987)

 ◆出来事

  ▼中国共産党指導者、毛沢東が死去(1976)▼スペインの画家ピカソの大作「ゲルニカ」が米国から母国に返還(1981)

1962年のピカソ

ゲルニカ市にある実物大のセラミック製のゲルニカ壁画レプリカ

ゲルニカ=ルモ・ムニシピオ(基礎自治体)にある実物大のセラミック製壁画レプリカ
入口前にレプリカが設置されている国連安全保障理事会会議場
子の屍を抱く女(左端)
 
 ◆誕生日

  ▼弘兼憲史(47年=漫画家)▼坪倉由幸(77年=我が家)▼堤下敦(77年=インパルス)▼酒井若菜(80年=タレント)▼大塚愛(82年=歌手)▼谷桃子(84年=タレント)▼ユージ(87年=俳優)▼中村静香(88年=タレント)

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【話題・今日は?】  2022年09月09日  00:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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