【ファクトチェック】:上場企業社長「必ず1億円をもらう」 細田衆院議長の発言は誤り
『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【ファクトチェック】:上場企業社長「必ず1億円をもらう」 細田衆院議長の発言は誤り
細田博之衆院議長が5月10日、東京都内で開かれた自民党議員のパーティーのあいさつで国会議員の定数増を主張した際、上場企業の社長は役員報酬として「必ず1億円をもらう」と発言した。しかし、上場規定などには、社長の報酬を1億円以上とする内容はなく、この発言は誤りだ。細田氏は毎日新聞の指摘を受け、発言を事実上修正した。(ファクトチェックの判定基準)【賀有勇】
細田氏は「いったいいくら歳費をもらっていると思いますか。議長になってもね、毎月もらう歳費は100万円しかない。『しか』と言うと怒られちゃうけどそんなにもらっているのかと言うけど、会社の社長は1億円は必ずもらうんですよ。上場の会社は」と発言した。
この発言が報道されると、直後から疑問の声があがった。毎日新聞の読者窓口「愛読者センター」にも5月12日に「ファクトチェックでこの発言がいかにおかしいか明らかにしてほしい」と要望が寄せられていた。
株式上場などの総合サービスを行っている日本取引所グループ(JPX)に問い合わせると、新規上場や上場維持のための規定に、社長の報酬を1億円以上と定める内容はないと回答した。
一方、金融商品取引法は、年間1億円以上の報酬を受け取る上場企業の役員名と報酬額の開示を義務づけている。しかし、「1億円以上の報酬をもらえるのかどうかは各企業の判断」(金融庁)であるため、細田氏の発言のように上場企業の社長が「必ず1億円をもらう」ことを意味しているわけではなかった。
毎日新聞の指摘を受け、細田氏の事務所は「ことばの弾みで言ってしまった。『1億円もらうこともある』という趣旨だった」と電話で記者に回答し、発言を事実上修正した。
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元稿:毎日新聞社 東京朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【ファクトチェック】 2022年06月04日 06:00:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。
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