路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

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【HUNTER・11.26】:斎藤元彦陣営に浮上した公選法違反疑惑に揺れる兵庫県

2024-11-28 03:01:30 | 【選挙・衆院選、参院選、補選・都道府県市町村長・地方議会・公職選挙法・買収事件】

【HUNTER・11.26】:斎藤元彦陣営に浮上した公選法違反疑惑に揺れる兵庫県

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【HUNTER・11.26】:斎藤元彦陣営に浮上した公選法違反疑惑に揺れる兵庫県 

 大荒れとなった兵庫県知事選を制して再選を果たした斎藤元彦知事だが、斎藤氏のパワハラやおねだりについて元県幹部が行った内部通報を検証する百条委員会は継続しており、25日にも証人尋問が行われた。そうした中、新たな「疑惑」が発覚。再び県政が混乱する事態となっている。

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 「圧勝して、次は斎藤新党だと、次の一手をどうしようと言っている時にあんなブログを出すなんて」とうなだれるのは斎藤陣営のスタッフ。炎上しているのは、9月20日に《兵庫県知事選挙における戦略的広報:「#さいとう元知事がんばれ」を「#さいとう元彦知事がんばれ」に》として、配信プラットフォーム「note」に記された投稿だ。(以下、画像は削除されたものを含む)

 《前代未聞の歴史的な選挙が無事に終わった今、「SNS」という言葉が一人歩きしてしまっているので、斎藤陣営で広報全般を任せていただいていた立場として、まとめを残しておきたいと思います》と投稿の理由を説明しているのは、兵庫県西宮市に本社を置く「株式会社merchu」の代表取締役・折田楓氏。法人登記を確認すると、インターネットやWEBを使ったコンサルタントなどの会社だ。

 さらにnoteを見ていくと《とある日、株式会社merchuのオフィスに現れたのは、斎藤元彦さん。それが全ての始まりでした》《ご本人は私の提案を真剣に聞いてくださり、広報全般を任せていただくことになりました》と選挙戦の重要なツールとなったSNS展開を斎藤氏の依頼で折田氏が担当したと明かす。

 noteでは、選挙の盛り上がりで高揚感もあってか《当時、世の中は100%の反斎藤ムード》

 《斎藤さんへの世の中の見方を変えていく上で重要だったのが、ハッシュタグ「#さいとう元知事がんばれ」です》《「#さいとう元彦がんばれ」ではなく、あえて「知事」を入れることで、「さいとうさん=知事」という視覚的な印象づけを狙いました。さらに、「元彦」さんと「元知事」を掛け合わせて、「前知事がんばれ」ではなく「元知事がんばれ」としたのも、こだわったポイントです。ここは、ご本人も気に入っていました!》――折田氏の自慢げな書き込みが続く。

 そして、斎藤氏陣営のSNS展開について《私が監修者として、運用戦略立案、アカウントの立ち上げ、プロフィール作成、コンテンツ企画、文章フォーマット設計、情報選定、校正・推敲フローの確立、ファクトチェック体制の強化、プライバシーへの配慮などを責任を持って行い、信頼できる少数精鋭のチームで協力しながら運用していました》と中心的な役割を担ったことまで述べていた。

 ここで浮上するのが、公職選挙法との関係だ。選挙の公正性と候補者間の平等を担保するために、選挙運動期間中の活動には制限が設けられている。選挙中に掲示できる選挙用ポスターやビラ、インターネットを通じた情報発信も文書・図画の頒布に該当すると規定されているが、このうちのポスターやビラの印刷費に関しては、公職選挙法で選挙費用として認められている。ウグイス嬢などの労務に対しての報酬も上限さえ守れば支払える。しかし、インターネット、SNSに関する企画に関しては報酬を出すことができない。

 折田氏のnoteを見ていると、選挙前から選挙期間中まで、ずっとSNS展開を含む広報の監修者であったということが分かる。報酬についても《「広報」というお仕事の持つ底力、正しい情報を正しく発信し続けることの大変さや重要性について、少しでもご理解が深まるきっかけになれば幸いです》として「仕事」だと認めている。

 選挙戦最終日、神戸市の三宮駅前で斎藤氏が最後の演説を行った時だ。斎藤氏が街宣車の上でマイクを手にすると、折田氏が一緒にあがっていった。そこから、SNSでライブ中継を行っていたのだ。その模様は折田氏自身がnoteに掲載しており、選挙期間中の活動に対価を得、SNS展開をしていた可能性が否定できない。

 神戸学院大学の上脇博之教授は折田氏のnoteについて、こう指摘する。

 「私も読みました。折田氏とその会社は業者として選挙をやっています。また選対の中心的役割を果たしてもいたようです。主体的に動画の撮影や配信をして、XなどのSNSに投稿しており、選挙運動の立案も手掛けている。そこに報酬が支払われていると、公職選挙法からみれば斎藤氏は買収、折田氏は被買収と見ることもできる」

 再選を決めた斎藤氏は「公職選挙法に触れるようなことはしていない」とnoteの炎上を食い止めるべく、コメントを出した。さらに斎藤氏の弁護士は「ポスターなどに金銭の支払いはあった。SNSは依頼していない」と主張する。しかし、折田氏のnoteには実に細かくSNS展開の経緯が記されている。自ら、ライブ配信を手掛け「仕事」だと“自白”もしている。

 さらに折田氏はnoteで《【公式】さいとう元彦応援アカウントを立ち上げ、ご本人のSNSアカウントとは別に、応援したい人が集えるハブとして運用を開始しました》《全広報活動において、「先手」を意識》と書き込んだ。

 ここで折田氏の指すXのアカウントとは《【公式】さいとう元彦応援アカウント @saito_ouen》。最初のポストは10月7日午後4時19分となっている。兵庫県知事選挙の告示は10月31日。斎藤氏を当選させる目的で「事前運動」が行われたのではないかという疑いも浮上する。

 内部告発に始まり、いくつもの“大嵐”をくぐりぬけ、再び知事の座についた斎藤氏。しかし今回の公選法上の問題は、斎藤氏側がどう言い訳をしても分が悪いと言わざるを得ない。“疑惑の総合商社”となった斎藤氏の今後に注目だ。

 元稿:HUNTER 主要ニュース 社会 【話題・選挙・兵庫県知事選・公選法に抵触疑義】  2024年11月26日  06:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。


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