路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

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【HUNTER・11.27】:落日の二階王国

2024-11-29 07:05:30 | 【選挙・衆院選、参院選、補選・都道府県市町村長・地方議会・公職選挙法・買収事件】

【HUNTER・11.27】:落日の二階王国

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【HUNTER・11.27】:落日の二階王国 

 衆議院選挙で全国的に注目された二階俊博元幹事長の地盤「和歌山2区」。俊博氏の後継者となった二階伸康氏は参議院から衆議院にくら替えした世耕弘成氏に大敗し、比例復活もならなかった。「もう二階家は終わりなのか」とつぶやくのは、二階氏の支援を続けてきた後援者のXさんである。

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 世耕氏は、記者会見で圧勝のことを問われると「相手に比例復活を許さず、大変満足している」と自慢げに答えた。

 裏金事件で責任重大とされ、自民党からの離党勧告を受けた世耕氏だったが、自民党が衆議院選挙で過半数割れとなる結果となったことで、選挙翌日には森山裕幹事長から会派入りの要請を受け「直接、電話をいただいて、自民党の会派にとのことでした。首班指名は、石破茂と書きます」と周囲に語っていた。

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当選が確実となり、花束を受け取る世耕さん(27日午後8時7分、和歌山県田辺市で)

 世耕氏は、叔父にあたる元自治大臣・世耕政隆氏の後継として参議院選挙に出馬した世襲政治家だ。政隆氏も二階氏と同様に和歌山県南部を地盤としていた。つまり、今回は世襲同士の争い。結果、世耕氏が勝利したことになる。

 「しばらくは世耕家の天下が続くはず。しかし、二階家も黙っていない」とXさんは言う。世耕氏の衆院転出に伴い来年4月末に行われる予定の参議院和歌山選挙区の補選に、伸康氏が手を挙げる可能性を示唆したものとみられる。

 世耕氏がくら替えしたことで、現在、参議院和歌山選挙区は空席。そこに伸康氏が出馬するという情報が駆け巡り、和歌山政界に波紋を呼んでいるのだ。和歌山2区内の地方議員はこう話す。

 「まず伸康氏がすべきことは、衆議院選挙でお世話になった支援者へのお詫び行脚。それが終わっていない段階で参議院選挙の話が出ることに、不信感が広がっています。国会議員の議席は二階家のおもちゃやないですよ」

 情勢調査の時点で世耕氏圧勝が予想されていた和歌山2区で意見を聞いてみると、二階氏の「世襲」を敗因にあげる人が大半だ。そこに、俊博氏自身が3,526万円もの裏金で辞職に追い込まれたのだからたまったものではない。

 さらに、刑事事件としては二階派の会計責任者が罪に問われて有罪判決。俊博氏から謝罪もない中で潜在的な批判が広がった。伸康氏が後継となったことへの批判は、今も根強いという。

 選挙期間中、伸康氏は「世襲は関係ない、和歌山のためにやりたいことがあるので出馬した」と繰り返したが、それは有権者には届かなかった。伸康氏周辺では“次”に向けて様々な声があると前出の地方議員は明かす。

 「二階家の後継を巡っては、三男伸康か長男で長く地元を仕切ってきた俊樹かともめた経緯があります。『伸康が負けたので、次の参議院選挙は俊樹でやるべきだ』という意見まであるんです」

 衆議院選挙では、俊樹氏が選対幹部として伸康氏の演説についてまわった。しかし、親しく会話するような光景はほとんどなかったという。

 「伸康と俊樹のツーショットを狙ったが、なかなか撮れなかった。2人には兄弟にしかわからない微妙な溝がある。伸康氏は俊樹氏を排除したかったらしく、自分の幼なじみを大量に選対に入れたと聞いている。投開票日の打ち合わせをしたいとNHKが信康氏の幼なじみに相談したところ、『当選するかどうかわからない』『開票は夜8時なので、早く事務所を開けろといわれても困る』などともめていました。そうしたことで選対もバラバラ。結局、世耕さんとは大差になった」――地元のメディア関係者はそう打ち明ける。

 父親の俊博氏は、選挙最終日に御坊市の個人演説会に登場。「新人ですから、やむを得ませんが苦しい選挙。自由民主党の公認もせっかく頂戴している。皆様からもうひと押し、押しあげて、和歌山で育ったこの若者に国政へのチャンスを与えていただきたい」と挨拶したものの、選挙後は音沙汰なしだという。

 「もし参議院選挙に出馬するなら、来年春の補欠選挙か、それとも夏かです。あまり時間がないので、早めに決めないとダメです。もめている時間はありません。世耕氏の代わりとしてはめぼしい候補者がいません。いずれ世耕氏は自民党に復党でしょう。伸康さんは選挙をやったばかり。すぐに支援態勢が築けます」とXさんは伸康氏を推す。

 だが世耕氏陣営の幹部は「3年後には総理にと願う世耕氏は、二階家完全排除を狙う。無所属世耕派を参議院選挙で擁立する計画もあり、すでに名前も出始めている。伸康との再戦なら今度も勝てるだろう。世襲や裏金の批判に全く気づかない二階氏側は、旧態依然とした感じがする」と、強気で“次”を予想する。たしかに二階家を取り巻く状況は厳しいと言わざるを得ない。

 衆議院選挙で自民党は単独過半数割れの大敗。保守地盤の和歌山だが、「世襲はダメと有権者が判断したばかり。自民党は裏金事件の影響もあって過半数割れで、野党が勢いづく状況です。二階家がやりたい、国会議員の椅子を死守したいという理由で伸康氏に決めてしまうと、それこそ大失敗だ。それでなくとも、自民党の和歌山県連は伸康氏が世耕氏にコテンパンにやられ、責任問題を巡って内紛寸前。伸康氏で強引にいってしまうと、和歌山県内の地方議員も自民党に嫌気がさして、離党する人が出かねません」と前出の地方議員は話す。

 衆院選で負けたとたんに「次は参院選で」などという話が出ること自体、有権者を馬鹿にしている証拠ではないか。二階家がまずすべきことは、裏金事件に関する謝罪だろう。

 元稿:HUNTER 主要ニュース 社会 【話題・選挙・衆院選和歌山2区・二階王国の崩壊】  2024年11月27日  07:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。


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