【筆洗】:北朝鮮・中国国境の長白山脈の主峰は朝鮮名で白頭山(ペクトゥ…
『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【筆洗】:北朝鮮・中国国境の長白山脈の主峰は朝鮮名で白頭山(ペクトゥ…
北朝鮮・中国国境の長白山脈の主峰は朝鮮名で白頭山(ペクトゥサン)。標高二、七四四メートルである
▼朝鮮半島が日本の植民地だったころ、金日成氏が抗日パルチザン闘争の拠点とした。北朝鮮は「聖地」とあがめる
▼朝鮮民族発祥の地といわれ、韓国人観光客も中国経由で多く訪れる。南北間が融和ムードだった三年ほど前には、両首脳が一緒に登った
▼さて今週末、日本では立春も過ぎたというのに日本海側を中心にまとまった雪が降るらしいが、この聖なる山が原因に絡むよう。大陸からの冷たい風が長白山脈で二手に分かれ、日本海上で合流してできる日本海寒帯気団収束帯(JPCZ)が昨日、現れたと伝えられた。帯状の雪雲を断続的に発生させる。暮れに滋賀県彦根市などで降った大雪もJPCZがもたらしたというから、警戒が必要である
▼白頭山は過去に何度か噴火したが、一〇〇〇年ごろの噴火では火山灰が日本にも降った。東北や北海道で数センチの厚さで堆積しているという
▼北朝鮮は最近も、北京で「平和の祭典」が開幕するのを忘れたかのようにミサイルを放った。韓国は、日本が「佐渡島の金山」を世界文化遺産に推薦することに反発している。半島との不仲解消は容易でないが、向き合うのが宿命。寒気も灰もやってくる近さは変えられない。気に入らないからといって「風上にもおけない」と怒るだけではいけないだろう。
元稿:東京新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【筆洗】 2022年02月05日 07:05:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。
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