神奈川県三浦市に米軍ヘリが不時着=墜落した事件について、ケネディア大使がマスコミに登場してきました。ケネディア大使については、以下の記事を書きましたが、大使着任の本質が証明されました。
国民を軍事安全保障神話論漬けにしているのはマスコミ!米軍ヘリ墜落に怒らない!ケネディ大使は不登場! 2013-12-17 14:16:23
日米軍事同盟の不平等・侵略性を不問にしたままケネディ大使に期待を寄せるマスコミを検証する! 2013-11-20 19:01:33
日米軍事同盟を深化させるために派遣されたケネディ大使は日本にとってプラスになるか?期待できるか? 2013-11-20 16:26:02
日本のマスコミは、案の定、「オ・ト・モ・ダ・チ」であるアメリカの大使を「お・も・て・な・し」しました。政府も行政担当者も、抗議などは、ちっともしませんでした。ケネディア大使も「ゴ・メ・ン・ナ・サ・イ」という謝罪の言葉もかけませんでした。「忘れた」ではすみません。何故か。もう何回もおこっている事件なのです。このような立ち振る舞いにおこった国民、このような振る舞いと報道に疑問を持った国民はどれだけいたでしょうか。全く不思議な国です。
以下証拠の記事を掲載しておきます。ポイントは以下のとおりです。
1.ケネディ大使の訪問の目的は、着任のあいさつだったのです。
2.事故が起こっても、行政担当者は抗議もしていませんし、事故の原因究明などと一般的なことを言っているだけです。謝罪ないことを弁護しているかのような知事ですが、万歩譲って、抗議をしなければ、謝罪がないことは、ある意味仕方ないことかもしれません。
3.しかも、黒岩知事の応対は問題で、日米軍事同盟容認派の知事の本質が浮き彫りになりました。
(1)「県民は(米軍機などの)騒音に悩まされており、事故があったことで大変不安に感じている」と述べながら、「日米同盟を維持する上でいかに神奈川が重要な役割を果たしているかを共有できた」などと、どっちを重視しているのか、県知事としての責任放棄と自覚の欠如ぶりを平気で証明してしまっているのです。何という人格をもった政治家でしょうか。
(2)さらには、事故の抗議もしていないのに「たまたま不時着事故が起きた。いろんな波紋があることを生々しく実感していただいたことも、逆に良かったのかもしれない」などと、日米同盟の維持のためにつくられる「いろんな波紋」をどのように解決するつもりなのか、無責任なことを言っているのです。
(3)ケネディ大使と「県内の米軍基地の在り方なども話し合った」とありますが、何を話し合ったか、「ヒ・ミ・ツ」事項でしょうか。県民をバカにしていませんか?マスコミもこのことを追及していません。
4.日米地位協定の従属的・屈辱的本質が浮き彫りになりましたが、ここでも抗議もしていません。
(1)「業務上過失傷害」の「疑い」ということですが、どのように「立件」して「処罰」するのでしょうか。日本人だったらどのようにするのでしょうか。アメリカの場合は、・・・です。しかし、日本の警察というか、国家は、そこまで追及しないでしょう。報道も、これでオワリです。
(2)日米地位協定のもとづいて、飛行経路や飛行目的は「ヒ・ミ・ツ」でしょうか。日本国民をバカにしています。
5.ここでもケネディ大使美化論が浮き彫りになりました。
(1)各記事のテーマは、「事故究明の姿勢」(NHK)、「治療に感謝」(TBS)、「原因究明と再発防止要請」(時事)、「謝罪の言葉はなし」(神奈川)、「謝罪せず 黒岩知事と会談」(赤旗)です。
(2)記事のなかでケネディ大使の言葉は、以下のように表現されました。
①「アメリカ政府を代表して今回の(負傷兵への)治療を感謝します」
②横須賀市側が求めた再発防止と事故原因の究明について、「応えていく」と応じたという
③重傷を負った乗員2人が県内の病院に運ばれたことに触れ、「非常に適切な処置をしていただいた」と謝意
④「もちろん、そういったことに応えていく」と述べたということです。ケネディ大使は、ヘリコプターの乗組員2人が、当初、横須賀市内の病院で手当てを受けたことについても感謝の意を伝えたという
6.大使は謝罪しませんでしたが、さすが、軍人は「謝罪」しました。ここにも大使着任の本質が浮き彫りになりました。しかし、これとて、形式的なものです。何故か。事故が多すぎます。公務員の「不祥事」を思い出してください。当然「何をやってるのか!」と言われてしまうでしょう。しかし、アメリカ軍の「不祥事」は甘いし、曖昧です。
国民よ!もっと、もっと、怒れ!です。何か、高速道路の事故車をみている走行中の車のようです。見物渋滞を思い出しました。皆他人事なのです。
7.事故後の米軍の応対について、ここでも日米地位協定の問題が浮き彫りになりました。
(1)ヘリの「飛行経路」などは明らかにしないということです。「飛行目的」も同様です。
(2)ケネディ大使の発言とは裏腹にというか、ケネディ大使が日米地位協定を無視して、本当に「感謝」し「再発防止・原因究明・情報提供」に「応えていく」かどうか、今後実証されるでしょう。しかし、その頃にはニュースになっているでしょうか。
8.最後に、この事件を伝えるマスコミの姿勢です。追及が甘い!何故か。日米軍事同盟を容認あいているからです。米軍に守ってもらっているのだから、このような事故が起こっても仕方ないと思っているのかもしれません。黒岩知事の言葉に象徴的です。ここに従属・屈辱を感じない、むしろ感謝を感じている日本のマスコミ、国民の姿が浮き彫りになっています。
では、この事件とケネディ大使の言葉を伝えた記事をご覧ください。
毎日新聞社 <米軍ヘリ不時着>神奈川県警への情報提供渋る 2013年12月17日 11時48分 (2013年12月17日 12時20分 更新) http://www.excite.co.jp/News/society_g/20131217/Mainichi_20131217k0000e040185000c.html
不時着し、横転した米軍ヘリコプター=神奈川県三浦市で2013年12月16日、本社ヘリから[拡大写真]
神奈川県三浦市で在日米海軍厚木基地所属のヘリコプターが不時着した事故で、県警は17日、実況見分に向け米軍との調整に入った。県警は日米地位協定に基づき米軍に捜査協力を要請しているが、厚木基地からの飛行経路や目的などについての県警の問い合わせに米軍側は回答を拒否しており、捜査は難航が予想される。
事故は16日午後3時半ごろ、三浦市三崎の埋め立て地にヘリが不時着、横転し、乗組員2人が重傷を負った。消防によると、乗組員が「機器の故障で操作ができなくなった」と説明している。
県警は16日、事故機の飛行経路などについて米軍側に問い合わせたが、米軍は「返答しない」と伝えてきたという。日米が米軍機墜落・不時着事故の初動対応で協力するガイドラインは、事故機の残骸や部品は米国が管理するとしており、米軍側の対応次第では県警の捜査が困難になる可能性もある。一方、今回は米軍機事故の初動対応について改めて日米連携の課題が浮かんだ。
ガイドラインは2004年に沖縄国際大で起きた米軍ヘリ墜落事故を受け、事故発生時の相互通報▽機種や搭載危険物の迅速な情報提供−−などを定めている。これに基づき県警は11月には厚木基地でヘリ墜落を想定した日米合同訓練も実施していた。しかし今回、
米軍厚木基地は事故機から16日午後3時31分に緊急情報を受けたにもかかわらず、
県警への回答は同43分。また、
県警が米軍情報で危険物の搭載がないと知ったのは同4時10分、
機種を把握したのは同8時前だった。
米軍憲兵隊が現場に到着したのは同6時38分。
日米共同の現場規制と状況確認が始まったのはそれからで、
県警の担当者は「時間がかかりすぎている」と苦りきった。【高木香奈】(引用ここまで)
TBS ケネディ大使、米軍ヘリ不時着事故で「治療に感謝」 2013年12月17日(火) 20時27分
http://news.tbs.co.jp/20131217/newseye/tbs_newseye2083225.html
16日、神奈川県三浦市でアメリカ海軍厚木基地に所属するヘリコプターが不時着して横転、乗組員2人が重傷を負った事故。アメリカのキャロライン・ケネディ駐日大使が17日午後、乗組員が治療を受けた病院のある、横須賀市を訪れました。「アメリカ政府を代表して今回の(負傷兵への)治療を感謝します」(ケネディ駐日大使) ケネディ大使は治療について感謝の意を伝えるとともに、横須賀市側が求めた再発防止と事故原因の究明について、「応えていく」と応じたということです。現場では、日米地位協定にもとづき神奈川県警とアメリカ軍による事故原因の調査が行われました。県警は業務上過失傷害の疑いで捜査していますが、飛行経路について問い合わせたところ、アメリカ軍からの回答はまだないということです。「今回のヘリコプターの不時着が、市役所や市民に心配をかけました」(アメリカ海軍ティモシー・ファラー大佐)
一方、午後4時頃にはアメリカ海軍のティモシー・ファラー大佐らが三浦市役所を訪れ、事故について謝罪しました。(17日16:55)
神奈川県知事、原因究明と再発防止要請=ヘリ事故でケネディ大使に (2013/12/17-17:50)
http://www.jiji.com/jc/zc?k=201312/2013121700772&g=soc
神奈川県の黒岩祐治知事(右)を表敬訪問するケネディ駐日米大使=17日午後、同県庁
ケネディ駐日米大使は17日、神奈川県の黒岩祐治知事を表敬訪問し、同県三浦市で16日起きた米海軍厚木基地所属ヘリコプターの不時着事故について意見を交換した。知事が原因究明と再発防止への早急な調査を要望したのに対し、大使からは事故に関する直接の謝罪はなかったという。黒岩知事によると、ケネディ大使は重傷を負った乗員2人が県内の病院に運ばれたことに触れ、「非常に適切な処置をしていただいた」と謝意を述べた。両者はまた、県内の米軍基地の在り方なども話し合った。(引用ここまで)
NHK 米ケネディ大使 ヘリ事故究明の姿勢 12月17日 17時54分http://www3.nhk.or.jp/news/html/20131217/k10013903361000.html
K10039033611_1312171812_1312171827.mp4
アメリカのケネディ駐日大使は着任のあいさつのため、17日、神奈川県横須賀市を訪れ、前の日に三浦市で在日アメリカ海軍のヘリコプターが不時着し横転した事故について、再発防止や原因究明などにアメリカ側として取り組んでいく姿勢を示しました。
ケネディ大使は、17日、アメリカ海軍の基地がある横須賀市を訪れ、着任のあいさつのため市役所で吉田雄人市長と懇談しました。この中で、吉田市長はアメリカ海軍横須賀基地に配備されている原子力空母「ジョージ・ワシントン」の艦載機のヘリコプターが、16日、三浦市に不時着して横転した事故について、再発防止と原因究明、それに日本側への情報提供を要請しました。吉田市長によりますと、これに対してケネディ大使は「もちろん、そういったことに応えていく」と述べたということです。ケネディ大使は、ヘリコプターの乗組員2人が、当初、横須賀市内の病院で手当てを受けたことについても感謝の意を伝えたということです。
このあと、ケネディ大使は神奈川県庁で黒岩知事と会談し、黒岩知事も「今回のような事故は県民の不安をあおることになるので2度とないよう早急な調査をしてほしい」と伝えたということです。(引用ここまで)
【神奈川新聞】 ケネディ大使、謝罪の言葉はなし ヘリ不時着事故 12/18 08:25
黒岩知事を表敬に訪れたキャロライン・ケネディ駐日米国大使(左)=17日、神奈川県庁
キャロライン・ケネディ駐日米大使が17日、県と横須賀市を訪問し、在日米海軍厚木基地のヘリコプターが三浦市に不時着、横転した事故などに関し両首長と会談した。事故の再発防止と原因究明について日本側に情報提供する姿勢を示したものの、謝罪の言葉はなかったという。ケネディ氏は在日米海軍横須賀基地の視察後、横須賀市役所で吉田雄人市長と会談。市長が16日に起きた事故の再発防止や原因究明の情報提供を求めたのに対し、ケネディ氏は「もちろん、そういったことに応えていく」との見解を示した。
一方、県庁でケネディ氏と会談した黒岩祐治知事によると、知事は会談の冒頭で事故に触れ、「県民は(米軍機などの)騒音に悩まされており、事故があったことで大変不安に感じている」と述べ、再発防止の徹底と早期の原因究明を同様に求めた。ケネディ氏は、事故で負傷した乗組員が県内の病院で治療を受けたことに対する感謝の意を示したものの、謝罪や再発防止策の説明はなかったという。
知事は会談後、謝罪がなかったことへの所感を記者団から問われ、「謝罪を求めるべきかもしれないが、会談で『謝罪してください』というのも変。病院の治療に対する感謝にそうしたことも含まれていると私は解釈した」と述べた。 また「実りの多い会談だった。日米同盟を維持する上でいかに神奈川が重要な役割を果たしているかを共有できた」と強調。「たまたま不時着事故が起きた。いろんな波紋があることを生々しく実感していただいたことも、逆に良かったのかもしれない」とも述べた。ケネディ氏の県内訪問は着任後初めて。来県日程は事故前から予定されていた。(引用ここまで)
赤旗18日付 14面 ケネディ大使謝罪せず 黒岩知事と会談
ケネディ米駐日大使は17日、就任あいさつで神奈川県の黒岩祐治知事を訪問しましたが、16日の米軍ヘリ墜落事故について謝罪しませんでした。黒岩知事は会談の冒頭、ヘリ事故に言及、「県民は大きな不安を感じている、として原因究明の調査を求めた。(大使に)謝罪の言葉は求めなかった」といいます。会談後の報道陣の取材に答えたもの。「謝罪の言葉はなかったのか」との報道陣に問われた知事は「ごめんなさいという言葉はなかった。(こちらからも謝罪の言葉を)くれとはいわなかった」と述べました。ケネディ大使は県庁訪問に先だち横須賀市役所で吉田雄人市長と会談しました。事故機は米海軍横須賀基地を母校にする第7艦隊の艦載機。吉田市長はヘリ事故については「現場は市外」との立場から触れなかった、といいます。(引用ここまで)
最後に、以下の記事をご覧ください。8月に沖縄で起きた墜落事故の時の菅官房長官の発言です。ちっとも反省もしていないことが判ります。
1.「大変遺憾」と述べ「意を伝え」「原因の究明、迅速な情報提供、再発防止を強く申し入れ」ただけです。こんなことは誰だって言えるでしょう。誠意を感じることができません。
2.「国民の命と安全を守る」などと言って軍事優先の安全保障論を吹聴し、憲法違反の軍備拡大と日米軍事同盟深化を謀っていますが、「国民の命と安全と不安」より日米軍事同盟を優先していることが判ります。
3.「事故はオスプレイではないが、事故はあってはならないこと」などと、「あってはならない」という言葉は、何回使われたのでしょうか。スリカエとゴマカシの代名詞と言えます。オスプレイで事故が起こったらどのように責任を取るつもりでしょうか。責任などは取らないと思います。同じ言葉を使ってゴマカス・スリカエることでしょう。
4、同時に「負担軽減」論も同じです。
以下の事件については、以下の記事をご覧ください。
進次郎発言で改めてトモダチ作戦の本質が!米軍ヘリ墜落免罪・オスプレイ強行配備正当化論こそ麻生手口論! 2013年8月12日
エコノミックニュース 米軍ヘリ墜落 あってはならないことと遺憾の意 2013年8月6日 21時23分 (2013年8月11日 14時45分 更新) http://www.excite.co.jp/News/politics_g/20130806/Economic_25873.html
アメリカ軍ヘリコプターの墜落事故について、菅義偉官房長官は6日「このような事故は地元のみなさんに大きな不安を与えている。大変遺憾」と語ったうえで「政府としてはアメリカ側に遺憾の意を伝えるとともに、原因の究明、迅速な情報提供、再発防止を強く申し入れた」とした。また、事故機と同機種のヘリの飛行を停止するよう申し入れた。菅官房長官は「沖縄の皆さんの安全確保が第一であり、アメリカには安全面で最大限の配慮を求めるとともに、沖縄の負担軽減に全力で取り組んでいきたい」とした。事故は5日午後4時ころ沖縄県宜野座村の米海兵隊キャンプ・ハンセン内に嘉手納基地所属のHH60型(全長約17メートル)ヘリコプターが墜落したもの。乗員4人のうち3人は救助されたものの、1人は6日11時現在、見つかっていない。事故を踏まえて、オスプレイの岩国基地から普天間飛行場への移動について日本政府はアメリカ側に延期を申し入れ、アメリカ側は延期期間を示していないものの当面延期することを決めた。菅官房長官は「事故はオスプレイではないが、事故はあってはならないこと」と原因究明と再発防止に万全を期す必要を強調した。(編集担当:森高龍二)(引用ここまで)