私家版 宮城の野鳥フィールドノート since 1976

以前からホシムクドリはいたが、年々個体数が増加傾向のようだ。他のムクドリ類も何かしら来てはずなので、これから期待。

動画観察図鑑 コアジサシの給餌(1)

2009年07月12日 | 動画観察図鑑
■2009/7/4(土)13:30-15:00【天気】曇り
【場所】鳥の海海岸
【種名】コアジサシ(1科1種)
【メモ】今回2回目の観察。給餌行動やヒナの動きを観察するため,特定の巣にターゲットを定めてビデオを固定,撮影した。
 最初は巣からヒナが這い出で(まだ立ち上がって走れない),途中うんちをし,再び親のところに戻って親の懐に潜り込むシーン。このヒナが巣の外に出た目的は(戻るのはそれなりの理由があるが)よくわからない。単に排便を巣の外でするためだけではないだろう。
 2つめは,親鳥が餌を与えるシーンだ。ヒナにとっては適当なサイズの小魚だった。
 3回目もやはり親鳥が餌を与えに来たが,先ほどもらったばかりなのか,親が餌を差し出してもヒナは受け取らなかった。あとで欲しそうな様子を見せるが,親鳥が自分で餌を食べてしまった。それを見ていた巣ごもりの親は,「あれ,何考えてんの?」という感じの動揺というか,そうした仕草が明らかに見えた。
 最後のシーンは,ヒナを抱いていた親鳥が,巣の近くに砂を掘ってそこにヒナを誘導する場面である。1番元気なヒナはすぐにやってきた。2番目も1番目と同じサイズの大きさで,勇気をふるって勢いまかせで,何とか親のところへやってきた。しかし,もう1羽の明らかに成長が遅く体が小さく痩せていて,羽毛の様子も良くないヒナは,親が声をかけると,巣から出ようとするが,結局出られず,見かねた親鳥が,もとの巣に戻るという場面である。しかし,このあと,親鳥は2羽のヒナがいる方に再び戻り,観察している間は,ひ弱なヒナのところには戻ろうとしなかったのである。
【ビデオ】
動画こちらです。サイズ約50M


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動画観察図鑑 コアジサシの給餌(2)

2009年07月12日 | 動画観察図鑑
■2009/7/11(土)9:30-13:30【天気】晴れ時々曇り
【場所】鳥の海海岸
【種名】コアジサシ(1科1種)
【メモ】今回で3回目の観察。ヒナの動きを観察するため,特定のヒナにターゲットを定めてビデオを固定して撮影した。今日のビデオは,すでに砂浜を走り回れるくらいになった2羽のヒナが親から小魚をもらうのはいいのだが大きすぎて,なかなか飲み込むことができないシーン。一度,親が餌を与えるが,大きすぎてヒナが落としてしまい,それを親が拾ってまたヒナに与えた。しかし,ほとんどヒナの身長ほどある小魚で,飲み込むのにヒナは四苦八苦。そこに近くでヒナを見守っていたもう一方の親もやってきた。

母親:あなたね,子どもに餌をやるのはいいけれど,これちょっと大きすぎない?
父親:あっ,ごめん。大きかったかな。(本人はもちろん大きかったと分かっている)
母親:当たり前じゃない。坊やが四苦八苦しているでしょ。サイズというものを考えてね。餌を運んでくればいいというものではないのよ。
父親:ごめん。これこれ,坊や。お父さんが別の魚を運んでくるから,それはよこしなさい。
坊や:いいよ。これ食べられるもん。取らないでよ。

とこういう感じではないだろうか。餌を運んできたのを♂,見張りを♀と仮定すると,ヒナの様子を見つめるペアの仕草(動画をよく見てみよう)からこんな会話を想像してしまう。
海岸にはアジサシの成鳥夏羽と幼羽も数羽いた。
エンジン付きパラグライダーの轟音に脅かされながらも,必死に子育て中のコアジサシたちであった。
【ビデオ】
動画こちらです。サイズ29.5M


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