「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

        小沢幹事長と朝青龍の引き際

2010-02-05 06:34:23 | Weblog
民主党小沢一郎幹事長の不起訴と横綱朝青龍の突然の引退が格好の話題になってい
る。二人とも、嫌いな人間からは徹底的に嫌われ、”あく”の強いことでも共通点を持って
いるが、不思議なことに、朝青龍は引退によって”男”を上げたのに対し、逆に小沢氏は
不起訴であっても、そのまま”権力”の座にしがみつき”男”を下げている。

原因は男の引き際の問題のようだ。朝青龍は、相手をぶん投げ、張り手を食わせ、必要
もないダメ押しまでしてファンに嫌われていた。土俵外の生活でも横綱の品格にかけると
して批判されてきただけに、今回の飲酒の上での乱暴は許せないものがあった。が、引
退は想定外で、それだけに”引退までしなくても”とその引退を惜しむ声さえ出ている。

一方の小沢氏はどうかー。メディアの報道をみれば、検察が嫌疑不十分だとして不起訴に
しても、世論は決して容疑が晴れたとは思っていない。逆に検察の”お灸”のすえ方が甘いの
ではないかとさえ思っている。あれだけ”検察と戦う”と豪語していた男なのに自分の秘書
だった現役の国会議員他3人も関係者が逮捕されても責任を取ろうともしない。

横綱朝青龍の引き際が、印象的だっただけに、政治家小沢一郎の去就が注目されるが、辞
める意志はみえない。不起訴だから”責任はない。毅然として自らの信念を通す”と言ってい
るようだが、問題山積の国会審議を自分の問題で空転させただけでも、その責任は大きい。
8月の参院選で大敗して責任をとるよりは、今、辞任したほうがまだ、引き際がきれいのように
僕には思えるのだが。