「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

            円高の恩恵は感じない

2011-12-13 08:04:46 | Weblog
消費者庁が10月末インターネットを通じて円高についてアンケート調査をしたところ60・8%の人が恩恵を受けていない、と回答、おおいにその恩恵を受けていると答えたのは僅か7・1%に過ぎなかった。"歴史的”な円高と言うが、何時から始まったのであろうか。調べてみると、1ドルの対円相場が2桁になったのは2008年3月からで、それ以前はむしろ円安傾向で、2007年7月には124円であった。今より50円近くも円安、それなのに何故円高の恩恵を感じないのだろうか。

手近なところでバナナである。バナナは100%輸入品と思うが、1ドルが124円だった4年前も70円台の今もスーパーでは特売日を除けばだいたい一房100円である。外国からの牛肉だってそうである。極端に安くなったという実感はない。ガソリンだってそうである。原油価格との関係もあるにしてももっと安くなってもいいはずだ。

僅かに円高の恩恵がありそうなのは海外旅行のようだ。毎日の新聞には連日のように格安旅行の広告が載っている。”とっておき"とか"格安”とかあらゆる形容詞を使って宣伝しているが、確かに安い。韓国や台湾、中国などの近間は、ひょっとすると国内旅行より安い場合もある。先月、僕は個人旅行で10日間、インドネシアへ行ってきたが、正直言って円高の恩恵に浴したという印象はない。何故なのだろうか。観光地バリ島行きの直行便は連日満杯だといのにだ。

どうも円高の恩恵がないと感じるているのは、僕らのような老人や"おカネ”のない連中だけなのかもしれない。儲けるのが上手な人たちは、確実に円高の恩恵に与かっているのかもしれない。