「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

              橋下大阪市長と近現代史

2012-08-23 05:22:50 | Weblog
橋下徹大阪市長は日本の近現代史をきちんと子供たちに教えるべきだと主張している。おそらくこれは自分の体験からもそう感じたのであろう。改めて橋下市長の年齢を調べてみたら1969年(昭和44年)生まれの若さである。自分個人のことで恐縮だが、僕は1953年から69年まで新聞社に勤務していた。橋下市長が出生した年に僕は民放に転勤している。言ってみれば、近現代史の一部を記者として直接取材してきたわけだが、最近、若い世代の中には、この時代ですら知らない人が出てきた。まさに感無量だ。

その橋下市長が”慰安婦の強制連行などなかった。あるなら証拠を示せ”と韓国に論戦を迫った。その通りである。日本の近現代史のどこを紐解いても女性を強制連行して”性奴隷”にしたという事実はない。あるのは昔から公認の売春制度である。戦時中の韓国だけが例外として存在したということはない。

李明博韓国大統領が先日、日本の領土である竹島に上陸した。韓国は自分の領土と主張しているが、その根拠の一つは「李承晩ライン」にある。昭和27年、韓国初代の李承晩大統領は国際法を無視して自国の水産資源の保護するため一方的に”李ライン”の水域を設定した。竹島はこのライン内にあり、その直後李大統領は竹島に灯台をつくり実効支配を始めた。昭和40年、日韓基本条約が締結されるまでの13年間に3,992人の日本人漁夫がライン内に入ったとして逮捕され抑留されている。記者時代なので僕ははっきりと、このことを覚えているが、近現代史は学校でこのこおを教えているのだろうか。

戦後生まれの日本人が自分の国の近現代史を知らない一つの原因は、学校での歴史教育で近現代史が三学期の最後に扱われ、教師の中には戦争という難しい問題があるため、時間がないのを理由に教えないからだという指摘がある。領土問題など、相手国と渡り合うときは大変不幸である。