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僕らが札幌に転勤してきた47年は札幌冬季五輪のあった年で、札幌には新しく地下鉄が開業し、地下街が誕生、サッポロが新しい町に生まれ変わった(虹と雪のバラード)の時代であった。人口も100万も超え、僕ら道外からの転勤者は冗談に”昭和の屯田兵”などといって仕事をしたものだ。あれから30余り年、札幌は今や、人口だけで言えば195万人、倍近くになっている。確かに札幌の町は急速に発展している。中心街には超高層ビルも経ち、新しい地下鉄も出来た。しかし、3日間の旅行者の目だが、何か今一つ活気がないようにみえた。
函館の町は札幌よりもその感じがした。新幹線の開業で函館の町は活気が出てきたと聞いていたが、桜の開花前のオフ.シーズンのこともあってか、函館駅前には人がおらず(写真)名所の駅前の朝市は閑古鳥が鳴いていた(写真)。函館から札幌までJR北海道の特急北斗の4時間の旅をしたが、沿線には、まだ残雪があり、北海道らしい原野が残っていた。(写真)
北海道の人口は1995年の556万をピークに減少に転じ現在(2015年)は535万人、2040年には419万に減少するという予測がある。この中にあって数こそ少ないが、冬の観光地のニセコや倶知安を中心に外国人人口が増えており、中国人の原野や高級マンションの買い占めが問題になっているそうだ。そのせいなのだろうか、函館から札幌までの車中案内は英語に混じって中国語の案内を流していた。
それほまでに中国人旅行者の利用者が多いのであろうか。10年もお世話になった北海道に対して悪口になるが、3日間の旅で人情の暖かさにには感謝した。しかし、一方でJR北海道の中国語車内放送にみられるような、北海道方言で言う”いいふりこき”的なもてなしがホテルのサービスにまだまだ残っている印象を受けた。恰好良さだけ実が伴わないサービスである。これが大きなことを言えば北海道のさらなる発展を阻害している因子ではないだろうか。