
インドネシアに住んでいた頃、現地の人から、バナナは木で黄色く熟れたのが美味しいと聞いたことがある。しかし、日本ではそんなバナナは入手できないから、輸入の途中、船上で黄色くなったのを食べる。その関係からか、外国人に言わせると、日本で食べるバナナは美味しくないという。戦前昭和の頃は、台湾からバナナから大量に入ってきて、夜店の屋台で叩き売りされていたが、あおいバナナが売られていた記憶はない。
僕が初めてあおいバナナを見て、その”てんぷら”(Pisang goreng)を食べたのは50年前のことだ。その後、現地では”てんぷら”のほかにも色々な調理の仕方があるのを知った。老妻は定住した事はないが、僕の仕事の関係で数回、旅したことがあり、見よう見まねで、バナナの調理法を知ったのであろう。早速、買ってきたあおいバナナの皮をむいて輪切りにし、鍋に入れて豆もやし(Tauge))や厚揚げ(Tahu Gireng)をぶち込み、にわか野菜チャンプルに調理してくれた。結構な一品である。100円のあおいバナナが何回も使用できる。安いものだ。