「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

ホルムズ海峡でのタンカー攻撃 問われる安倍総理の”三下外交”

2019-06-15 05:27:03 | 2012・1・1

安倍晋三総理のイラン訪問に合わせるように、ホルムズ海峡で日本のタンカーが攻撃を受けた。米国のメデイアは一斉に攻撃された日本のタンカーに対して消火、放水している写真を掲げ、トランプ大統領は攻撃はイランによるものだと断言している。イラン側はこれを全面的に否定しており真相はわからないが、いったい安倍総理の”仲介外交”とは何だったのか。

小ブログは先日(6月13日)「トランプの対イラン”三下外交”では困る」と失礼な言葉まで使って暗に総理のテヘラン行を批判した。理由は中東の政治について、わが国は地理的にも歴史的にも遠く、西欧諸国のように宗主国の経験がないからだ。それに国際的な石油利権が渦巻いている地域だ。現役の総理が41年もイランを訪問しなかったののもパーレビ王朝時代の苦い経験があったからだ。

中東情勢は今、イエメン情勢をめぐって米国が支持するサウジアラビアと、これに相対するイランとの間で代理戦争が続いている。それに国際石油資本がらみで湾岸諸国との間でももめ事がある。湾岸諸国の間でもイラン寄りというカタール問題もある。とても日本の外功力では及ばない。しかし、わが国は原油の80%近くをサウジアラビア、UAE(アラブ首長国)に依存してる(イランは5,5%)。この一点を見ただけで一国にコミットする印象を与えてはならない。

イランに対するアラブ側からみれば、安倍総理のイラン訪問はどう映るか。安倍総理はトランプ大統領の意を受けてと思っているのかもしれないが、アラブ側はどうだろうか。総理は攻撃を断固非難するといっているが、相手は誰なのか。安倍総理は帰国後トランプ大統領と電話会談したが、ハメネイ最高指導者は、どうなのか。攻撃が事実ならば抗議すべきである。