「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

”やれやれ””がっくり” 暗いニュースばかりの中での無意味な党首会談

2019-06-20 06:26:12 | 2012・1・1

「83歳母の遺体遺棄容疑で57歳娘逮捕」という、いわゆる「8050」問題を象徴する事件が産経新聞(6月19日付首都圏版第二社会面)に出ていた。この日のこの面はまるで「老人タイムス」のような紙面で、見出しだけ拾ってみると、トップ記事は「認知症”予防”に重点」を置いた政府の新大綱、ついで「三人に一人は孤独死身近」という高齢白書の囲み記事。誕生日がくれば卆寿(90歳の祝い)を迎える僕がみても”やれやれ”の暗いニュースばかりだ。

"やれやれ”と老人は嘆いているが、現役世代はどうだろうか。同じ日の産経の二面、三面の総合面の同じく見出しだけ取り出してみると「老後資産”3000万円”必要金融庁4月に試算」「野党”老後2000万円”追及へ」と金融庁の老後試算の二つの数字が飛び交っている。これから老後を迎える若い世代にとっては、老後に年金のほかに2000万円、3000万円を用意しなければならないと単純に考えればどうだろう。”がっくり”するのではないだろうか。

こんな中で昨日安倍晋三首相と野党四党首との党首会談が行われたが、”老後2000万円”問題を政局にしたいとする野党の追及だけであった。党首会談を伝えた産経新聞の20日付1面トップ(首都圏版)の見出しは「衆院解散頭の片隅にもない」であったが、政治家もマスコミも社会の現実とあまりにも遊離している感じだ。世直しのため、好ましくはないが、参院選挙の結果次第で衆院を解散してもらいたい。