「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

中学生 話す英語のテスト正解率30パーセントであっても問題なし

2019-08-02 08:13:49 | 2012・1・1

文科省が今年4月、中学3年生を対称に実施した英語の学力学習テストの結果が新聞に出ていた。正解率は読むが56.3%、書くが68.6%、これに対して話すはわずか30.8%であった。あいも変わらぬ”読み書き”中心の英語学習だ。自身のことで恐縮だが、僕は戦中戦後にかけて旧制中学5年間、大学5年間(旧制予科1年を含む)計10年間、英語を学び教師免許を持っているが、66年も前の当時から、英語教育の問題点は”Oral English"(話す英語)であるといわれていた。

社会に出て30年間、教育界には従事しなかったが、新聞社勤務の19年間、僕はほとんど、外国ニュースを扱う外信部に在勤していた。仕事は外電の翻訳が多く、国内に勤務いているときは英語を使用する機会はほとんどなかった。だからという訳ではないが、僕の英語の会話力は、齢50歳から始めたインドネシア語より劣る気がする。インドネシアには2回滞在し30回近く旅行している。これに比べて、僕は英語圏での滞在はない。

僕の外国語学習の持論は、その国に、長期滞在し、その国の社会にとけこむことだと思っている。戦争中、インドネシアに駐屯した日本の兵隊は”Nasi(米)はなし、Kue(菓子)は食え、Ikan(魚)はいかん”とインドネシア語を勉強したそうだ、日常会話ではこれで十分だ。会話能力テストが30%もあれば、お互いの意思の疎通はできる。それより、自国語にもっと力を入れたほうがよい。

10年間の学校教育では習わなかったが、僅か1時間のロンドン滞在の買い物で”shoehorm"(靴べら)という単語を知り、永久に忘れない。