米名門オーケストラが破産申請へ=フィラデルフィア管弦楽団
時事通信 4月17日(日)16時44分配信
【フィラデルフィア(米ペンシルベニア州)AFP=時事】1900年創設の米名門オーケストラ、フィラデルフィア管弦楽団は16日、破産法の適用を申請することを明らかにした。米経済が低迷する中、米主要オーケストラによる破産申請は初めて。
ただ、楽団スポークスマンによると、当面、公演は全て予定通り行われる。同楽団は2009年の収入が前年の5310万ドル(約44億円)から2940万ドル(約24億円)に落ち込むなど、経営難に見舞われていた。
ベッラあとがき
「フィラデルフィア管弦楽団」というとニューヨーク・フイル・ハーモニーと並んで、アメリカ最高の、世界最高峰のオーケストラである。
かつて映画でも「オーケストラの少女」や「カーネギーホール」などでご存知の方も多いだろう。
アイザック・スターンやロストロポーヴィッチ、カザルス、ルービンスタイン、ホロヴィッツなど、ソリストは好んでこのオーケストラと共演し、すぐれた録音を遺している。
フィラデルフィア・サウンドというのは、音の豊かさ、美しさ、スケールの大きさにおいて独特の素晴らしさがあり、このオーケストラが消えたら、同じようなレヴェルのオーケストラを再生するのは難しいと思われる。
DVDなどで気軽に公演が楽しめるようになり、高い切符を買って演奏会場に出掛ける人も減ってきたのではないか。
ストコフフスキーやオーマンディが指揮していた1950年代の華麗な歴史は、アメリカ全体の音楽水準を高めた。