ロシア軍機が黒海に墜落、92人全員絶望か シリア行き
朝日新聞デジタル 12/25(日) 14:15配信
25日早朝、ロシア南部ソチからシリアに向かっていたロシア軍所属のTu154型旅客機が、黒海に墜落した。ロシア国防省によると、乗客84人と乗員8人の計92人に生存者はいない模様だ。乗客の多くはロシア軍所属の楽団「アレクサンドロフ・アンサンブル」のメンバーで、報道関係者9人も搭乗していた。
プーチン大統領は事態を重視し、事故調査のための特別委員会を設置するようメドベージェフ首相に指示。26日を服喪の日とする考えを示した。連邦捜査委員会も捜査を開始した。紛争地の支援に取り組む医師のエリザベータ・グリンカ氏も搭乗していた。
ソチ周辺の天候は良好だった。インタファクス通信は、テロの可能性は低く、機体の不具合を中心に原因を調査しているという関係者の見方を伝えた。
Tu154はモスクワ郊外の軍用飛行場からシリア西部ラタキア近郊のロシア空軍基地に向かっており、ソチには給油のために立ち寄った。国防省によると、25日午前5時25分(日本時間同11時25分)に離陸し、約2分後にレーダーから機影が消えた。ソチの黒海沿岸から約1・5キロ沖合の水深50~70メートルの海底で、墜落した飛行機の残骸らしきものが見つかった。搭乗者とみられる遺体も収容された。
「アレクサンドロフ・アンサンブル」は世界的に有名な合唱団・演奏団で、国外公演も数多く行っている。日本では「赤軍合唱団」の名で親しまれてきた。今回の墜落でメンバーのほとんどが失われたとみられる。
今回はシリアのロシア軍基地で新年コンサートを行う予定だった。一部メディアは、シリア政権軍が制圧を宣言したばかりの北部アレッポで記念演奏会を行う予定があったと伝えている。
シリア軍によるアレッポ制圧作戦を巡っては、アサド政権を支援するロシア軍に対しても、民間人に犠牲を出しているとして国際的な批判が強まっていた。19日にトルコの首都アンカラでロシア大使を射殺したトルコ人の警察官は、アレッポ空爆への批判とみられる言葉を叫んでいた。(モスクワ=駒木明義) 朝日新聞
★ アレキサンドロフ・アンサンブル
政治のことは抜きで書きます。
私は子供時代からロシア音楽が好きだった。重厚な合唱とロシアの民族楽器の調和は耳を虜にした。
母は昔ラジオでシャリアピン(ステーキではない。ロシアの歴史的名歌手)の演奏を聴いた人からシャリアピンという大歌手の名前を知っていた。
「ヴォルガの舟唄」とか「ステンカ・ラージン」の歌の物語の話をしてくれた。どれも悲しいお話だった。
私は先年、はじめて中之島公会堂に行って、戦前シャリアピンやヴァイオリンのハイフェッツなどの世界的な巨匠がコンサートを開いた建物を見た。
シャリアピンはロシア革命後のソ連政府を批判して国外追放になった。
日本に来たのは1936年、62歳の時で「ロシアの歌というのはこういうものか」と強烈な印象を受けたと実際にお聴きになったN先生が話して下さった。以後、ロシア人歌手はシャリアピンをお手本に勉強したということだった。
アレキサンドロフ・アンサンブルの方々のご冥福を祈ります。
ステンカラージン (ИЗ-ЗА ОСТРОВА НА СТРЕЖЕНЬ)アレキサンドルフ・アンサンブル
・・・動画の写真は独唱の歌手アレクセイ・チホノヴィッチ・セルゲイェフ
(大阪・中之島公会堂)