週末に、私としては今シーズン初となるロンドン・フィルのコンサートにロイヤル・フェスティバル・ホールを訪れました。フェスティバル・ホールは何と5月末に訪れて以来です。
この日のお目当ては、主任客演指揮者のセガンさんとロイヤルオペラの若手育成プログラムを卒業して昨シーズンからバイエルン国立歌劇場で歌っているソプラノの中村絵里さん。
1曲目のベートーベンの交響曲第2番はコンサートで聴くのは私の記憶が正しければ初めてです。エネルギッシュな中にも均整がとれた演奏でした。ただ、私自身が、開演前にホール前で実施されていた「ワイン&チーズ」フェアで飲んだワインが残っていて、ほろ酔い気分で集中力不足。寝てはいませんが、細部はあまり記憶に残ってないです。
休憩で気合いを入れなおして臨んだロッシーニのスターバト・マーテル。ロンドン・フィルは去年もこの季節に、スターバト・マーテルをやっています。昨年はドヴォルザーク版だったのですが、ロッシーニ版は全く初めて聴く曲です。
まず、曲全体の派手とも言える程の劇的さに胆を抜かれました。イエスが磔となった時のマリアの悲しみを歌う曲なのですが、まるでオペラ曲のように仕上がっています。パンフレットの歌詞を追いながら聴いているので、何について歌っているのか、演奏しているのかはわかるのですが、もし歌詞を見ないで聴いていたら、まさかこれがマリアの悲しみを歌っているとは思わないでしょう。パンフにも、この詩にロッシーニが付けた音楽には賛否両論だっと言うことが書いてありました。私自身はクリスチャンではありませんし、音楽が楽しめればいいですが、このドラマティックな音楽は好みです。
そして、パフォーマンスも素晴らしかったです。セガンさんが凄い集中力でオケや合唱をグイグイ引っ張って行くのが良く分かります。音楽の陰影が凄くはっきりしていて、劇的で、純粋に心が揺さぶられます。どの独唱も出来がよく、合唱も素晴らしかった。
中村さんの声は個人的にとっても好きです。美しい高い声は、繊細な中に微かな華を感じるもので、そのデリケート感が西洋人のただ声がでかいソプラノとは一線を画すものです。ロイヤルオペラでも何回も聴きましたが、久しぶりに聴く彼女の声はやっぱり美しかった。コンサートで聴くのは初めてなのですが、失礼ながら、オペラでは声は良くても、2廻りも大きな西欧人たちに囲まれるとどうしても見栄えでは損をしてしまうところがあります。むしろコンサート形式の方が彼女の声をしっかりと集中して聴くことができ、声の美しさを味わえると思いました。
私は大満足の大拍手です。演奏後、私の真後ろに座っていたとっても綺麗な韓国人の女性が、うれしそうにハングルで話しかけてくれました(きっと、韓国人テノールの応援でしょうか?)が、残念ながらハングルは分からず、会話は中断しましたが、今日のソプラノ、テノールの日韓揃い踏みはなかなかでした。
(皆さん、良い笑顔です)
Royal Festival Hall
London Philharmonic Orchestra
Rossini's Stabat Mater
Saturday 15 October 2011
Ludwig Van Beethoven: Symphony No.2
Interval
Gioachino Rossini: Stabat mater
London Philharmonic Orchestra
Yannick Nézet-Séguin conductor
Eri Nakamura soprano
Ruxandra Donose mezzo-soprano
Ji-Min Park tenor
Matthew Rose bass
London Philharmonic Choir
この日のお目当ては、主任客演指揮者のセガンさんとロイヤルオペラの若手育成プログラムを卒業して昨シーズンからバイエルン国立歌劇場で歌っているソプラノの中村絵里さん。
1曲目のベートーベンの交響曲第2番はコンサートで聴くのは私の記憶が正しければ初めてです。エネルギッシュな中にも均整がとれた演奏でした。ただ、私自身が、開演前にホール前で実施されていた「ワイン&チーズ」フェアで飲んだワインが残っていて、ほろ酔い気分で集中力不足。寝てはいませんが、細部はあまり記憶に残ってないです。
休憩で気合いを入れなおして臨んだロッシーニのスターバト・マーテル。ロンドン・フィルは去年もこの季節に、スターバト・マーテルをやっています。昨年はドヴォルザーク版だったのですが、ロッシーニ版は全く初めて聴く曲です。
まず、曲全体の派手とも言える程の劇的さに胆を抜かれました。イエスが磔となった時のマリアの悲しみを歌う曲なのですが、まるでオペラ曲のように仕上がっています。パンフレットの歌詞を追いながら聴いているので、何について歌っているのか、演奏しているのかはわかるのですが、もし歌詞を見ないで聴いていたら、まさかこれがマリアの悲しみを歌っているとは思わないでしょう。パンフにも、この詩にロッシーニが付けた音楽には賛否両論だっと言うことが書いてありました。私自身はクリスチャンではありませんし、音楽が楽しめればいいですが、このドラマティックな音楽は好みです。
そして、パフォーマンスも素晴らしかったです。セガンさんが凄い集中力でオケや合唱をグイグイ引っ張って行くのが良く分かります。音楽の陰影が凄くはっきりしていて、劇的で、純粋に心が揺さぶられます。どの独唱も出来がよく、合唱も素晴らしかった。
中村さんの声は個人的にとっても好きです。美しい高い声は、繊細な中に微かな華を感じるもので、そのデリケート感が西洋人のただ声がでかいソプラノとは一線を画すものです。ロイヤルオペラでも何回も聴きましたが、久しぶりに聴く彼女の声はやっぱり美しかった。コンサートで聴くのは初めてなのですが、失礼ながら、オペラでは声は良くても、2廻りも大きな西欧人たちに囲まれるとどうしても見栄えでは損をしてしまうところがあります。むしろコンサート形式の方が彼女の声をしっかりと集中して聴くことができ、声の美しさを味わえると思いました。
私は大満足の大拍手です。演奏後、私の真後ろに座っていたとっても綺麗な韓国人の女性が、うれしそうにハングルで話しかけてくれました(きっと、韓国人テノールの応援でしょうか?)が、残念ながらハングルは分からず、会話は中断しましたが、今日のソプラノ、テノールの日韓揃い踏みはなかなかでした。
(皆さん、良い笑顔です)
Royal Festival Hall
London Philharmonic Orchestra
Rossini's Stabat Mater
Saturday 15 October 2011
Ludwig Van Beethoven: Symphony No.2
Interval
Gioachino Rossini: Stabat mater
London Philharmonic Orchestra
Yannick Nézet-Séguin conductor
Eri Nakamura soprano
Ruxandra Donose mezzo-soprano
Ji-Min Park tenor
Matthew Rose bass
London Philharmonic Choir