いよいよ本巻以降、ローマは下り坂に入ります。本巻では、その前段として、歴史家たちが「ローマ人が最も幸せであった時代、と評する」哲人皇帝マルクス・アウレリウスの治世が描かれます。
筆者は、マルクス・アウレリウスが正常の政治に専念できたのは、「先人たちの成した業績の成果を享受する時期に皇帝を務めるという、幸運に恵まれたからである」とは言いますが、賢明であり有能であったマルクスにとって難問山積みとなるのがこの時期でもあったようです。飢饉・洪水、パルティアのアルメニア侵攻による東方戦線、北方蛮族とのドナウ河戦線、危機がローマを襲います。
「人間は公正で善良でありうるかなどと、果てしない議論を続けることは許されない。公正に善良に行動すること、のみが求められる時が来ている」と言ったマルクス・アウレリウス。今の日本のリーダーに、これだけの言葉を堂々と言える人がどのくらいいるのでしょうか?
筆者は、マルクス・アウレリウスが正常の政治に専念できたのは、「先人たちの成した業績の成果を享受する時期に皇帝を務めるという、幸運に恵まれたからである」とは言いますが、賢明であり有能であったマルクスにとって難問山積みとなるのがこの時期でもあったようです。飢饉・洪水、パルティアのアルメニア侵攻による東方戦線、北方蛮族とのドナウ河戦線、危機がローマを襲います。
「人間は公正で善良でありうるかなどと、果てしない議論を続けることは許されない。公正に善良に行動すること、のみが求められる時が来ている」と言ったマルクス・アウレリウス。今の日本のリーダーに、これだけの言葉を堂々と言える人がどのくらいいるのでしょうか?