翌日、古い昔ながらの石造りの建物をそのままB&Bにしている部屋で、窓から差し込む朝の光で目覚める。今度は朝の街の空気を吸いに、足が勝手に外に向かって動き始める。今度は、昨夕訪れたウィットビー・アビーとは反対側の丘に登ることにする。
朝から快晴の天気で、気持ち良いことこの上ない。観光用なのか、地元向けなのかわからないが、小さな昔ながらのお店が多いのもこの街の面白さだ。通りには、日本で言うなら、昭和30年代、40年代前半なら、どこにでもあったような駄菓子屋ともおもちゃ屋とも文房具店ともつかないお店(若い人は映画「3丁目の夕日」をイメージしてほしい)のイギリス版なのかと思わせる、小さな文房具やおもちゃ屋が軒を並べていたりする。
(朝なのでまだ開店前です)

(こちらは隣の少しの本と雑誌も売っている文房具屋)

丘の上にでると、まだ8時前だというのに朝日が随分高いところまで登ってきていた。まずはこの丘のモニュメント、キャプテンクックの像にご挨拶。北海を横に遠く南東の方向を睨んでいるのは、これも日本で言うなら、さしずめ太平洋を臨む坂本龍馬というところだろう。朝日を受けて、燦然と輝く銅像を見上げると、背筋が伸びる思いである。

廻りを見廻すとウィットビーの街が一望できる。なんとも長閑な風景だ。波の音と鴎が鳴き声をBGMに、静かに朝の始まりを感じる。鴎のほかにも、春の訪れを告げるかのような、小鳥たちの囀り、コーラスに耳をすませるのも楽しい。なんか、あと数時間でこの町を出なくてはいけないのがなんとも残念だ。
(街の全景)

(河口と浜辺)

(鴎と雀(?))

ウィットビー(Whitby)の町について、もう一つ書いておきたいことがある。食事についてだ。この町、フィッシュ・アンド・チップスの店が異様に多い。シーフード・レストランと看板を掲げたレストランも、殆どすべてがフィッシュ・アンド・チップスが売りである。正直、フィッシュ・アンド・チップス以外のレストランを見つけるのが大変なぐらいなのである(中華料理屋を一軒、インド料理屋を2軒見つけたぐらい)。ざっと、50メートルくらい歩いただけでも、5軒ぐらいのレストラン、持ち帰り店、屋台がフィッシュ・アンド・チップス店にあたる。いくら観光客が多いとはいえ、この街の規模でこの店の多さは普通ではなく、イングランドのフィッシュアンドチップス密度などという統計があったら、チャンピオンは間違いないだろう。
当然、競争も激しいだろうから、各店とも差異化に一生懸命だ。”Fish and Chips of the Year 2010 Award”というような表彰パネルや自分の店が紹介された新聞記事を店の入口にかけたりしている。そして、競争があるだけ、味のほうも美味しい。私は、前日のお昼、街に到着するや否や、そんなことも気付かぬ前に、持ち帰り店でフィッシュアンドチップス買ったのだが、身は大きく、ジューシーで揚げたてホカホカ。値段も4.5ポンドという、コストパフォーマンスは最高だった。まあ、私が書かなくても行けば分かるし、他に選択肢も無いに等しいのだが、ウィットビーに行ったらフィッシュアンドチップスを是非試してほしい。(ロンドンに帰ってから知ったのだが、ウィットビーは北海タラの水揚げで有名なところだかららしい)。
(入ったフィッシュ・アンド・チップスのテイクアウエイ店)

ただ、昼、夜、連続のF&Cは、少々私の胃にはつらい。なので、前日の夜は、入る店が無く結構困ってしまった。結局、やはりフィッシュアンドチップスを売りにしたレストランでフィッシュパイなるものを頼む。たまたまかもしれないが、これは、ホワイトソースがしつこくなく、うまく魚の切り身とからんでとってもいけた。メインの中では一番高い料理だったのだが、9.05ポンド。あと、F&Cと並んで、これは2日目のお昼にWhitbyから30kほど離れた村で食べたのだが、Whitby Scampという小エビのフライが名物のようである。一口サイズの海老フライなのだが、これはカリッとして、F&Cのように油とバターでギトギトしたところはなく、とても食べやすかった。F&Cの次に、試してみて欲しい。
(夜食べたメニュー。魚のグラタンなのだが、何故か名前はフィッシュ・パイ)

イングランドの東北の寒村という、全く勝手な自分のイメージででかけたこともあるが、予想をはるかに上回った港町ウィットビー。私が訪れたイングランドの街の中でも、間違いなくトップクラスの魅力を持っていた。
(次は、ノース・ヨークシャ・ムーア鉄道)
朝から快晴の天気で、気持ち良いことこの上ない。観光用なのか、地元向けなのかわからないが、小さな昔ながらのお店が多いのもこの街の面白さだ。通りには、日本で言うなら、昭和30年代、40年代前半なら、どこにでもあったような駄菓子屋ともおもちゃ屋とも文房具店ともつかないお店(若い人は映画「3丁目の夕日」をイメージしてほしい)のイギリス版なのかと思わせる、小さな文房具やおもちゃ屋が軒を並べていたりする。
(朝なのでまだ開店前です)


(こちらは隣の少しの本と雑誌も売っている文房具屋)

丘の上にでると、まだ8時前だというのに朝日が随分高いところまで登ってきていた。まずはこの丘のモニュメント、キャプテンクックの像にご挨拶。北海を横に遠く南東の方向を睨んでいるのは、これも日本で言うなら、さしずめ太平洋を臨む坂本龍馬というところだろう。朝日を受けて、燦然と輝く銅像を見上げると、背筋が伸びる思いである。


廻りを見廻すとウィットビーの街が一望できる。なんとも長閑な風景だ。波の音と鴎が鳴き声をBGMに、静かに朝の始まりを感じる。鴎のほかにも、春の訪れを告げるかのような、小鳥たちの囀り、コーラスに耳をすませるのも楽しい。なんか、あと数時間でこの町を出なくてはいけないのがなんとも残念だ。
(街の全景)


(河口と浜辺)


(鴎と雀(?))


ウィットビー(Whitby)の町について、もう一つ書いておきたいことがある。食事についてだ。この町、フィッシュ・アンド・チップスの店が異様に多い。シーフード・レストランと看板を掲げたレストランも、殆どすべてがフィッシュ・アンド・チップスが売りである。正直、フィッシュ・アンド・チップス以外のレストランを見つけるのが大変なぐらいなのである(中華料理屋を一軒、インド料理屋を2軒見つけたぐらい)。ざっと、50メートルくらい歩いただけでも、5軒ぐらいのレストラン、持ち帰り店、屋台がフィッシュ・アンド・チップス店にあたる。いくら観光客が多いとはいえ、この街の規模でこの店の多さは普通ではなく、イングランドのフィッシュアンドチップス密度などという統計があったら、チャンピオンは間違いないだろう。
当然、競争も激しいだろうから、各店とも差異化に一生懸命だ。”Fish and Chips of the Year 2010 Award”というような表彰パネルや自分の店が紹介された新聞記事を店の入口にかけたりしている。そして、競争があるだけ、味のほうも美味しい。私は、前日のお昼、街に到着するや否や、そんなことも気付かぬ前に、持ち帰り店でフィッシュアンドチップス買ったのだが、身は大きく、ジューシーで揚げたてホカホカ。値段も4.5ポンドという、コストパフォーマンスは最高だった。まあ、私が書かなくても行けば分かるし、他に選択肢も無いに等しいのだが、ウィットビーに行ったらフィッシュアンドチップスを是非試してほしい。(ロンドンに帰ってから知ったのだが、ウィットビーは北海タラの水揚げで有名なところだかららしい)。
(入ったフィッシュ・アンド・チップスのテイクアウエイ店)


ただ、昼、夜、連続のF&Cは、少々私の胃にはつらい。なので、前日の夜は、入る店が無く結構困ってしまった。結局、やはりフィッシュアンドチップスを売りにしたレストランでフィッシュパイなるものを頼む。たまたまかもしれないが、これは、ホワイトソースがしつこくなく、うまく魚の切り身とからんでとってもいけた。メインの中では一番高い料理だったのだが、9.05ポンド。あと、F&Cと並んで、これは2日目のお昼にWhitbyから30kほど離れた村で食べたのだが、Whitby Scampという小エビのフライが名物のようである。一口サイズの海老フライなのだが、これはカリッとして、F&Cのように油とバターでギトギトしたところはなく、とても食べやすかった。F&Cの次に、試してみて欲しい。
(夜食べたメニュー。魚のグラタンなのだが、何故か名前はフィッシュ・パイ)

イングランドの東北の寒村という、全く勝手な自分のイメージででかけたこともあるが、予想をはるかに上回った港町ウィットビー。私が訪れたイングランドの街の中でも、間違いなくトップクラスの魅力を持っていた。
(次は、ノース・ヨークシャ・ムーア鉄道)