その後の『ロンドン テムズ川便り』

ことの起こりはロンドン滞在記。帰国後の今は音楽、美術、本、旅行などについての個人的覚書。Since 2008

ロイヤル・オペラ・ハウス/ 連隊の娘 (ドニゼッティ)

2012-05-01 21:57:47 | オペラ、バレエ (in 欧州)
 ドゼニティのオペラ『連隊の娘』を見に行きました。ロイヤルオペラでは、このプロダクションでは、これまでタイトルロールのマリー役をナタリー・デセイ(Natalie Dessay)が演じ、最高級の賛辞を受けていたのですが、今回は初めてデセイでないソプラノが出演ということで、違った意味で注目を浴びている公演です。

 そのマリー役を演じたのは、パトリツィア・チョーフィ (Patrizia Ciofi) というイタリア人ソプラノです。流石にデセイには歌、演技ともに一歩及びませんでしたが、かといって何か不満があるかというと決してそんなことはなく、安定した歌唱で、しっかりデセイを引き継いでいたと思います。

 前回は、マリーの恋人トニー役にはフローレスが出ていて、これまた大変な評判だったわけですが、私は前回切符を買い間違えたらしく、フレーレスではなくコリン・リーで聞いています。そして、今回はそのコリン・リーが再び登場。前回同様、柔らかで優しく、かつ声量もあるテノールを聞かせてくれ、ソロ、重唱のたびに聴衆から大きな拍手をもらっていました。ちょっと、演技が大根と言えば、大根だと思うのですが、あの歌を聴かせてくれれば、文句は言いません。

 笑いの絶えない楽しいオペラですし、音楽も耳に優しく心地よいです。プロダクションは特に凝ったところはありませんが、明るくオペラの雰囲気を楽しい雰囲気をよくサポートしています。会場全体にとても和やかな、暖かいムードが充満していた公演でした。今回はAmphithatre Upper Slipsという一番高いところからの観劇でしたが、なんと13ポンド。超お値打ちでした。


(コリン・リー)


(パトリツィア・チョーフィ)


(指揮のYves Abelも一緒に)




27 April, 2012/ 19:30

La Fille du régiment
Donizetti's entertaining opera marches onto the stage in Laurent Pelly's witty production. Irrepressible humour, catchy melodies and comic coincidence make for a delightful evening.

Credits
Director: Laurent Pelly
Music: Gaetano Donizetti
Revival Director: Christian Rath
Dialogue: Agathe Mélinand
Set design: Chantal Thomas
Costume designs: Laurent Pelly
Lighting: Joël Adam
Choreography: Laura Scozzi
Revival Director: Christian Rath

Performers
Conductor: Yves Abel
Marie: Patrizia Ciofi
Tonio: Colin Lee
Sulpice: Alan Opie
La Marquise de Berkenfeld: Ann Murray
Hortensius: Donald Maxwell
La Duchesse de Crackentorp: Ann Widdecombe
Corporal: Jonathan Fisher
Chorus Royal Opera Chorus
Orchestra Orchestra of the Royal Opera House
コメント
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