その後の『ロンドン テムズ川便り』

ことの起こりはロンドン滞在記。帰国後の今は音楽、美術、本、旅行などについての個人的覚書。Since 2008

近江路を行く(3/3) ―比叡山延暦寺―

2016-06-05 21:00:00 | 旅行 日本
 2日目は、前日とは打って変わった晴天の中、世界遺産の一つ比叡山延暦寺を初めて訪れました。坂本ケーブル駅から日本最長(2025m)を誇るケーブルカーの車窓から、雄大な琵琶湖と若々しい新緑の風景を眺めることができました。


《長さも、眺めも、日本一の坂本ケーブル》


《終点 ケーブル延暦寺駅からの眺望》

 延暦寺は比叡山に散在する150余りの堂塔の総称なのですが、東を「東塔(とうどう)」、西を「西塔(さいとう)」、北を「横川(よかわ)」と呼び、一通り廻ろうとすると丸一日かかるそうです。時間的制限から、私は、延暦寺発祥の地である東塔エリアのみを廻りました。


《入口です》

 延暦寺の総本堂にあたる根本中堂の中に入ると、日本仏教の聖地の本堂に相応しい無言のパワーをひしひしと感じます。暗い本堂内に足を踏み入れ、辺りを見回すと、奈良時代からここで僧たちが読経を上げていたというのが、不思議なく受け入られ、過去と現在が交わる場に感動すら覚えます。


《左手が根本中堂》


《連休中ということもあり多くの訪問客で賑わっていました》

 根本中堂の後は、文殊楼、大講堂、阿弥陀堂、法華総持院東塔などを一通り巡ります。木々の新緑が目に沁みります。そして、比叡山国宝殿へ。パンフレットによると「国宝殿」という名称は、伝教大師最澄が著わした『山家学生式』の中の「一隅を照らす。これ則ち国宝なり。」という言葉から名づけられたそうです。比叡山が所有する仏像・仏画・書跡が展示されており、重要文化財の千手観音立像や多聞天立像など、目を奪われる作品が数多く並んでいます。


《文殊楼》





 帰りの電車の時間を気にしつつ、4時間ほど滞在しました。東塔だけというのは少し欲求不満が残りますね。また次回、天台宗の修行道場がある横川地区など、是非たっぷり時間を取って、巡っていきたいです。


2016年5月4日
コメント (2)
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