その後の『ロンドン テムズ川便り』

ことの起こりはロンドン滞在記。帰国後の今は音楽、美術、本、旅行などについての個人的覚書。Since 2008

映画 「バクマン。」 (監督 大根仁、2014)

2016-06-16 20:00:00 | 映画


 少年ジャンプへの掲載を目指す漫画家の卵の高校生二人組の青春物語。私は読んだことがないが、連載漫画の映画化とのこと。

 漫画読者の中には、原作と映画のギャップにいろいろ違和感を感じる人も多いようだが、原作未読の私は純粋に楽しめた。ストーリー展開がスピーディで飽きさせないし、主人公の2人の男優(佐藤健、神木隆之介)は、高校生にしては老けてるが、好感持てる熱演。ジャンプの編集者や他の漫画家の卵たちも、個性豊かな人間臭い連中ばかりだ。

 私自身、小中高生のころは漫画週刊誌にはずいぶん世話になったので、ノスタルジーを掻き立てられる。ただ一方で、この年齢になってこの映画を見ると、漫画界ってすごいブラック職場だなあとちょっと寒くなる。成功する漫画家はほんの一握りで、読者と出版社がその他大勢の漫画家たちの血と汗を吸い取るビジネスモデルだからだ。こうしたモデルって、長持ち(企業言葉でいうとサステナブル)するのだろうかと余計な心配をしてしまう。

 エンターテイメントとしては十分に満足行く映画で、気分展開したい時に最適。



スタッフ
監督 大根仁
原作 大場つぐみ、小畑健
脚本 大根仁
製作 市川南

キャスト
佐藤健 
真城最高
神木隆之介 
高木秋人
小松菜奈 
亜豆美保
桐谷健太 
福田真太
新井浩文 
平丸一也
コメント
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