その後の『ロンドン テムズ川便り』

ことの起こりはロンドン滞在記。帰国後の今は音楽、美術、本、旅行などについての個人的覚書。Since 2008

N響 12月定期Aプロ/指揮:シャルル・デュトワ/ラヴェル 「ボレロ」ほか

2017-12-06 12:00:00 | 演奏会・オペラ・バレエ(2012.8~)


 デュトワさんがラヴェルを振るということで、もうお約束中のお約束の名演が予想されたためか、ここ数か月結構空席があったNHKホールのN響定演もこの日はほぼ満員でした。満員のNHKホールと言うのは独特の熱気があり、とかく批判を受けることの多いホールではありますが、私は大好きです。

 私も期待感一杯で出かけたのですが、どうも数日前から体調が思わしくなく、残念ながら楽しみきれませんでした。前半は全く集中力を欠き、居眠りしているわけでは無いのだけど、音が体に残らずに、スーッと抜けていってしまう状態。楽しみにしていたピエール・ロラン・エマールさんのピアノも、うわの空で、聴いているんだか、聴いていないんだかのような状態。

 ただ後半は何とか多少持ち直し、「スペイン狂詩曲」と「ボレロ」は堪能しました。皆さん仰ってますが、デュトアさんが振るとN響の音がキラキラと輝きます。

 生「ボレロ」は久しぶりでしたが、この曲こそ生で聴くべきですね。オペラグラスを覗いていると、特に前半の管のソロパーツは奏者の皆さんの緊張感が手に取るように伝わってきました。デュトワさんとっても恐そうだし。そのせいか、やや安全サイドに立ってないかあなあと思われるソロ演奏部分もあった気がします。でも、中盤から後半には、曲が生き物のようにうねって展開していくのが何とも面白く楽しめました。ボレロは生に限る。

 ホールを出ると青の洞窟が。もうこんな季節になったんですね。今年の私の定期演奏会も来週で聞き納めです。



日中帯の代々木公園界隈





第1873回 定期公演 Aプログラム
2017年12月3日(日) 開演 3:00pm
NHKホール 

~ラヴェル没後80年~
ラヴェル/古風なメヌエット
ラヴェル/組曲「クープランの墓」
ラヴェル/左手のためのピアノ協奏曲 ニ長調

ラヴェル/道化師の朝の歌
ラヴェル/スペイン狂詩曲
ラヴェル/ボレロ  

指揮:シャルル・デュトワ
ピアノ:ピエール・ロラン・エマール

No.1873 Subscription (Program A)
Sunday, December 3, 2017  3:00p.m.
NHK Hall

The 80th Anniversary of Ravel’s Death
Ravel / Menuet antique
Ravel / “Le tombeau de Couperin”, suite
Ravel / Piano Concerto for the Left Hand D major
 
Ravel / Alborada del gracioso  
Ravel / Rapsodie espagnole
Ravel / Boléro

Charles Dutoit, conductor
 
Pierre-Laurent Aimard, piano
コメント
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