家族の本棚に置いてあったのを拝借。陸上素人集団が、粘り強く優秀なリーダーと天才ランナーを得て、箱根駅伝に出場し、一波乱を巻き起こす青春スポーツ小説。
大学駅伝関係者が読んだら、怒り出すんじゃないかと思うほどあり得ないシンデレラ・ストーリーだが、少年ジャンプを読んでいるように、純粋に感動して涙する。物語の早いテンポ、各登場人物の際立ったキャラ、劇的なストーリー展開など、読んでいる感覚はスポコン漫画を読んでいる感覚と変わらない。まさに「友情」「努力」「勝利」だ。
この本を読んで「あり得ない~」と怒るのは、『巨人の星』や『ドカベン』を読んで「あり得ない~」と言っているの同じだ。そんな無粋な人間になってはいけない。
読んだら間違いなく、正月の大学駅伝はTVかぶりつきで観るだろうし、予選会も行きたくなる(まさに家人がそうだ)。
余談だが、中年サラリーマンとしては、主人公である清瀬灰二の行動を追って、なんかリーダシップ研修を受けてるみたいだなと思ってしまうのは、殆ど職業病。それでも、リーダーシップやコーチングのテキストとしても最適であることも間違いない。