『見仏記』が抜群に面白かったので、シリーズ化されている続編も読んでみた。『見仏記2 仏友篇』、『見仏記3 海外篇』、『見仏記4 親孝行篇』と続いているのだが、いとうとみうらの二人が、仏像を求めて四国・佐渡らに足を延ばし(見仏記2)、さらに韓国・中国・タイ・インドまで行脚し(見仏記3)、二人の親までを夫々ご案内する(見仏記4)という企画になっている。
どれも仏像鑑賞以上に、二人の珍道中記録が面白い。いとうの文体やみうらのイラストの影響もあると思うのだが、若気と大人気が同居し、かつ時代背景的に昭和を引きづった二人のやりとりの明るさ、緩さがなんとも良い。自分よりは世代は上の二人だが、同時代を生きた匂いが漂う。この二人の会話の受けとめの肌感覚は世代にとってかなり違うんではないか。
このシリーズ、この後も続き角川文庫では7巻まで発刊されている。ただ、連続して読むと、やや飽きてくるので、ちょっととりあえずここらで一服して、4巻以降に備えよう。