先月、今年3回目のシリコンバレー出張の際、開店間もないサンフランシスコのAmazon Goを訪れました。Amazon Goとは、Amazonが出店したリアルな(コンビニ風)スーパーです。レジ無しで支払い(決済)を済ませることができるということで、未来型店舗としてIT、ネット系の業界で注目のお店です。アマゾン本社のあるシアトルやシカゴに既に開店済みですが、この10月にサンフランシスコにもオープンしました。IT業界に身を置く者として、シリコンバレーに来たからには、見てみようということで、現地の駐在員の方にお願いして、連れて行っていただきました。
《お店の前》
一日の打ち合わせ終了後に出かけたので、到着したのは夜8時過ぎ。入店には、米国のアマゾンプライム会員で、専用アプリをスマフォにダウンロードしておく必要があります。日本ではプライム会員ですが、流石にアメリカのプライム会員でない私は、同行の駐在員さんのスマフォをお借りして入口ゲートから入場。スマフォは使いまわしができるので、ゲートを通過したら、次の人にスマフォをパスすれば複数人で入れます。
9時閉店ということもあってか、店内は随分空いてました。むしろ店員さんのが多いのではと思うほど。レジのない無人店舗というイメージがあったのですが、店内には店員さんが結構いて逆にびっくり。棚の整理や商品の搬入などにいそしんでました。
品ぞろえは普通のスーパーとほぼ同じ。ナショナルブランドやローカルブランドのお菓子、調味料、日用品などなどが置いてあります。サンドイッチやカットフルーツなどの食料品もありました。手にとっては見ては棚に戻したり、お土産用に10個ばかり取ってはやっぱり半分でいいやということで5つ棚に戻したり、買い物行動は意識してみると我ながら結構複雑です。
レジが無いので、買い物かごがあるわけではなく、棚から取って勝手に自分のバックに入れます。そして、一通り欲しいものを自分のカバンに入れたら、入ったゲートをそのまま逆方向に退場。これって、やったことないけど、いわゆる「万引き???」の感覚。まさにお店の壁に掲げるスローガン”Just Walk Out"通りです。
そして、5分後には、スマフォの持ち主である駐在員さんのアマゾンアカウントにしっかり課金がされていました。取って戻したチョコレートの数もしっかりあってました。
これどうやって実現しているのか?IT事業者としては気になるところですが、流石にここは企業秘密でアマゾンも公開していません。ただ、秘密は天井につるされたセンサーやカメラにありそうです。業界メディア情報によると、顔認証はプライバシー上の問題もあり、やっていないらしいです。それにしても、キツネにつままれたような感覚とはこのことでしょう。まさに未来の買い物体験でした。
先日、日経新聞には、小売業の生産性という観点で米国らに比べて遅れている日本でも、生産性向上を狙ってセブンイレブンが無人レジ店舗を実験的に始める予定との記事がありました。しかし個人的にはこの記事には大いに違和感がありました。少なくともAmazonGOの狙いは生産性向上には見えなかったからです。この無人レジ店舗は、消費者行動のデータ収集が目的で、ここで集まったデータが、店舗やオンラインでの次の買い物行動やマーケティングに使われるのだと思います。レジ打ちさんの省力化で、あれほどのセンサー等への店舗投資をやるとは思えません。生産性向上の視点でこのビジネスを捉えるのは、本質を見誤っているでしょう。
出張のおまけであったAmazon Go訪問ではありましたが、壮絶な刺激を受けたひと時となりました。
《お店の前》
一日の打ち合わせ終了後に出かけたので、到着したのは夜8時過ぎ。入店には、米国のアマゾンプライム会員で、専用アプリをスマフォにダウンロードしておく必要があります。日本ではプライム会員ですが、流石にアメリカのプライム会員でない私は、同行の駐在員さんのスマフォをお借りして入口ゲートから入場。スマフォは使いまわしができるので、ゲートを通過したら、次の人にスマフォをパスすれば複数人で入れます。
9時閉店ということもあってか、店内は随分空いてました。むしろ店員さんのが多いのではと思うほど。レジのない無人店舗というイメージがあったのですが、店内には店員さんが結構いて逆にびっくり。棚の整理や商品の搬入などにいそしんでました。
品ぞろえは普通のスーパーとほぼ同じ。ナショナルブランドやローカルブランドのお菓子、調味料、日用品などなどが置いてあります。サンドイッチやカットフルーツなどの食料品もありました。手にとっては見ては棚に戻したり、お土産用に10個ばかり取ってはやっぱり半分でいいやということで5つ棚に戻したり、買い物行動は意識してみると我ながら結構複雑です。
レジが無いので、買い物かごがあるわけではなく、棚から取って勝手に自分のバックに入れます。そして、一通り欲しいものを自分のカバンに入れたら、入ったゲートをそのまま逆方向に退場。これって、やったことないけど、いわゆる「万引き???」の感覚。まさにお店の壁に掲げるスローガン”Just Walk Out"通りです。
そして、5分後には、スマフォの持ち主である駐在員さんのアマゾンアカウントにしっかり課金がされていました。取って戻したチョコレートの数もしっかりあってました。
これどうやって実現しているのか?IT事業者としては気になるところですが、流石にここは企業秘密でアマゾンも公開していません。ただ、秘密は天井につるされたセンサーやカメラにありそうです。業界メディア情報によると、顔認証はプライバシー上の問題もあり、やっていないらしいです。それにしても、キツネにつままれたような感覚とはこのことでしょう。まさに未来の買い物体験でした。
先日、日経新聞には、小売業の生産性という観点で米国らに比べて遅れている日本でも、生産性向上を狙ってセブンイレブンが無人レジ店舗を実験的に始める予定との記事がありました。しかし個人的にはこの記事には大いに違和感がありました。少なくともAmazonGOの狙いは生産性向上には見えなかったからです。この無人レジ店舗は、消費者行動のデータ収集が目的で、ここで集まったデータが、店舗やオンラインでの次の買い物行動やマーケティングに使われるのだと思います。レジ打ちさんの省力化で、あれほどのセンサー等への店舗投資をやるとは思えません。生産性向上の視点でこのビジネスを捉えるのは、本質を見誤っているでしょう。
出張のおまけであったAmazon Go訪問ではありましたが、壮絶な刺激を受けたひと時となりました。