その後の『ロンドン テムズ川便り』

ことの起こりはロンドン滞在記。帰国後の今は音楽、美術、本、旅行などについての個人的覚書。Since 2008

オペラ観劇の予習に: メーテルランク作、杉本秀太郎訳『対訳 ペレアスとメリザンド』岩波文庫、1988(原著1892年)

2022-06-06 07:30:53 | 

来月、ドビュッシーのオペラ〈ペレアスとメリザンド〉を観劇するので、その予習として原作のメーテルランク(メーテルリンク)の戯曲を読んでみた。

森の中で見つかった神秘的な女性メリザンドと、王族のゴロー、ペレアス兄弟の三角関係を描いた物語。謎めいたメリザンドや森・城・洞窟という場面設定がカルロス・シュヴァーベ(Carlos Schwab)の挿絵と合わさって、幻想的な世界を作り上げている。日本語訳も自然で違和感ない。

このオペラ、2012年3月に指揮フィリップ・ヨルダン、演出ロバート・ウイルソン、パリ国立オペラの実演に接したことがあるのだが、音楽の美しさや演出の洗練さが今でも鮮明に記憶に残っている。今回、話の筋はしっかり抑えたので(2012年はフランス語上演で、字幕英語も小さく、話の大筋を追うので精一杯だった)、この戯曲がどんな演出で上演されるのかがますます楽しみだ。

 


(実演で観た国立パリオペラによるDVD(私は持ってませんが・・・))

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