今回のニューヨーク滞在の目玉の一つが、メトロポリタンオペラ歌劇場(Met Opera)でのオペラ鑑賞。この時期、「仮面舞踏会」「ラボエーム」も上演されているようでしたが、スケジュールの都合で現代アメリカ生まれのオペラ「X: The Life and Times of Malcolm X (X:マルコムXの人生と時代)」(作曲:アンソニー・デイヴィス)を観劇しました。演目的に日本で上演されることはないでしょうから、アメリカならではのオペラ体験で、これはこれで楽しみでした。
約30年ぶりのMet Opera、相変わらず豪華絢爛です。ただ、もっと大きな箱の記憶があったのですが、肌感覚的にはロイヤルオペラやウィーン国立歌劇場の方が大きいのではないかなという印象でした。演目が黒人の人権・自立運動のリーダーであったマルコムXの物語で、黒人系の出演者が殆どのためか、着飾った黒人系の聴衆が多い印象で、これも劇場の華やかさを増しているようでした。
物語はマルコムXの子供時代から暗殺されるまでの一生を追いかけます。音楽にはJazzやアフリカの民族音楽っぽい音楽が織り込まれるなど多彩。舞台装置はマルコムXの人生ステージごとにセットも変わり、その変化も楽しめます。ストーリー展開も早く、マルコムXの人生を追いかける洗練されたミュージカルのようでした。
(↓以下3枚の写真はメトロポリタンオペラホームページより)
終演後は多くの観衆がスタンディングオベーションの大拍手。ブラボーはもちろんのこと、口笛も飛び交い、反応も派手。アメリカっぽいというか、NYっぽいというか、日本には無い雰囲気ですね。
劇場を出たのは23時40分。地下鉄使って帰りましたが、初めてNYに足を踏み入れた80年代後半の深夜のNY地下鉄とは全然違って安全です。
2023年11月11日
Saturday
Nov 11 at 8:00 PM
Music by Anthony Davis, libretto by Thulani Davis, story by Christopher Davis
A co-production of the Metropolitan Opera, Detroit Opera, Lyric Opera of Chicago, Opera Omaha, and Seattle Opera
SUNG IN ENGLISH
3 HRS 20 MINS
Premiere: New York City Opera, 1986
CAST
CONDUCTOR: Kazem Abdullah:
LOUISE/BETTY: Leah Hawkins
ELLA: Raehann Bryce-Davis
ELIJAH/ STREET: Victor Ryan Robertson
MALCOLM: Will Liverman
REGINALD: Michael Sumuel
PRODUCTION
PRODUCTION: Robert O’Hara
SET DESIGNER: Clint Ramos
COSTUME DESIGNER: Dede Ayite
LIGHTING DESIGNER: Alex Jainchill
PROJECTION DESIGNER: Yee Eun Nam
WIG DESIGNER: Mia Neal
CHOREOGRAPHER: Rickey Tripp
STORY: Christopher Davis