駆け足ニューヨーク滞在もいよいよ最終日、この日の深夜便で帰国です。最終日のメインは午後のメトロポリタン美術館訪問の予定です。
午前中は、荷物をまとめ、深夜のJFK国際空港までの足確認のため、ホテル最寄りのグランドセントラルターミナルへ下見。iPhone Mapのルート検索だと、ここからローカル列車+Air Train利用が安くて、早そうでした。ただ、グランドセントラルターミナルに着いてみると、駅の規模はでかすぎだし、構造も複雑すぎ。一応、駅ガイドの人に確認にし、理解はしたものの、夜分に重いスーツケース持ち歩いて、もしアクシデントがあったら臨機応変な対応は相当難しそう。ここはコストは張るが安全策で、Uber使うしかないかなと列車利用は断念することとしました。
(グランドセントラルターミナルのメインホール)
駅を出て、ダウンタウンのSohoやグリニッジヴィレッジ界隈でも行ってみようかと思いバスに乗ってみたのですが、窓からニューヨーク・パブリック・ライブラリーの立派な建物が見えて、これはちょっと見てみたいと衝動的に下車。入ったことないし、ニューヨークの図書館ってどんな感じなのか、興味津々です。
【New York Public Library】
(ニューヨーク公共図書館)
館内見学は無料。パブリックというのは「公立」と言うことではなくて、NPO運営による「公共」という意味だそうです(Wiki)。ニューヨーク在住在勤者は利用も無料です。
20世紀初頭に竣工した建物の内に入ると、その壮厳さにのまれます。人類の文化財産としての書籍の重みを「場」が自然と伝えるような感じです。リファレンス室、閲覧室、廊下にかかる書物の歴史を語るような絵・・・、映画にでも出てきそう。ここで1日読書すれば、さぞかし頭にしっかりインプットされる気がします。
(3階の豪華なホール)
(閲覧室)
(閲覧室)
加えて、楽しかったのはここのお土産屋さん。図書館のマスコットのライオン(最初はライオンキングかと思った)をデザインしたグッズや、図書館やニューヨーク関連の品々が並んでいます。どれも、デザインやキャッチフレーズがユニークで面白い。家族や親しい人へのお土産として、ちょっと知的な香りが漂うものが買えます。普段、お土産の買い物は最小限の時間しか使わない私も、かなり時間を費やしました。ここ、土産購入場所としてもおすすめです。
結局、想定外に2時間ほど滞在してしまったため、昼食はファーストフード(日本でも食べれますが、私の好きなウエンディーズで)で済ませ、午後からは念願のメトロポリタン美術館へ。こちらは、初めてNYを訪れた時以来だから、30年以上ぶりです。
【Metropolitan Musuem】
入場券購入に10分ほど並びましたので、急ぎの人は事前購入のほうがいいかもしれません。入館料が30ドルというのはぶったまげましたが(大英博物館やナショナルギャラリーが無料なのは、ホント、イギリス凄い、太っ腹)、その展示の幅と深みに、改めて感激。大英博物館とナショナルギャラリーを足して2で割ったようなスケール、ヴァラエティです。
ショックだったのは一番楽しみにしていた1250-1800年西洋美術のエリアが完全封鎖されていたこと。フェルメール・ラリーにスタンプ押せると思っていたのが梯子を外され、茫然としてしまいました。それでも気を取り直し、近代西洋美術、中世美術、エジプト文化のエリアを回っていきました。
フィラデルフィア美術館でも思いましたが、年齢相当分の知識や経験を積んでいる部分、凄いコレクションの一つ一つにいちいち足が止まってしまうので、いくら時間があっても足りません。そして、鑑賞にも膨大なエネルギーがいるので、どんどん疲労が蓄積。途中、カフェテリアで休憩したら、バナナ一本が1.8ドル・・・
近代絵画では、私の好きなミレイ、クリムト、ロバート・リーマン・ウイングでイタリア・ルネサンスではボッティチェリ「受胎告知」、北方ルネッサンスやドイツルネッサンスのクラナッハがあったのは嬉しかった。さらにエジプトコーナーは大英博物館以上ではと思わせるほどの充実度。世界の覇権国としての意地を感じます。
(J.Eミレイ The Escape of a Heretic, 1559)
(クリムト Mäda Primavesi)
(ボッティチェリ、The Annunciation)
結局、閉館時間の5時まで、たっぷり美術館を満喫。退館した時には、周囲はすっかり薄暗くなっていました。
2023年11月13日