今月14日の祝日、都内をブラブラと歩いていたら、素敵な建物を発見しました。
場所はJR浅草橋駅の南側、靖国通りに面したところ。かつては日本橋区横山町、現在は中央区東日本橋2-16-8。この建物は玉置薬局本店(玉置文治郎ビル)といい、帰宅後調べてみたら国指定の登録有形文化財になっているのを知りました。
鉄筋コンクリート造、地上4階・地下1階建の薬品問屋店舗兼住宅で、建築面積は97㎡。震災復興ビルの一つであり、筋面タイルやテラコッタを用い、幾何学模様を装飾に取り込んだ外観は、昭和初期における建築意匠の特徴だそうです。
創業は明治時代。関東大震災で全焼し、昭和2年から再建が始まり、昭和4年に竣功。昭和20年3月の東京大空襲で、米軍の焼夷弾の直撃を受け半焼するなど幾多の困難を潜り抜けて、2019年1月現在もその雄姿を見せています。
設計者は森山松之助(1869-1949)。森山は大阪で生まれ、東京帝国大学において東京駅などの設計で有名な辰野金吾のもとで学び、明治39年に台湾に渡り多くの官庁建築を手がけたことで知られています。
都内はこういう歴史的建造物が各所に残されています。現代とのミスマッチ感もなかなかいい雰囲気を醸し出しています。
東京都内の歴史的建造物巡りも、新たな楽しみにできますね。でもたくさんありそうだな。