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ドーピングシューズ?

2019-10-25 08:14:10 | スポーツ

今月19日のデイリースポーツより。

非公認ながら男子マラソンで初めて2時間切りとなる1時間59分40秒をマークしたエリウド・キプチョゲ(ケニア)、16年ぶりの女子マラソン世界記録(2時間14分4秒)をマークしたブリジット・コスゲイ(ケニア)らが履くナイキのマラソンシューズについて、国際陸上連盟(IAAF)が調査に乗り出すことが分かった。19日までに米ESPN、英BBCなど欧米主要メディアが一斉に報じている。

ESPNは「キプチョゲ、コスゲイの偉業によりシューズテクノロジーへの懸念が高まっている」と見出しで報じ、「より厳しい規則に繋がる可能性がある」と規制に発展する可能性に触れた。BBCによると、ナイキを使用していないアスリートグループがIAAFに対して不満を訴え、IAAF内で問題を検討するためのワーキンググループが設立されたという。両メディアともIAAFの「いくつかの技術がスポーツの価値とは相容れないサポートをアスリートに提供しているのは明らかだ。IAAFの課題は新技術の開発と使用の促進と、普遍性、公平性の維持との間で適切なバランスの技術的ルールを見出すこと」というコメントを掲載した。

ナイキの厚底シューズ「ヴェイパーフライ」シリーズは「軽さ」と「クッション性」の両立のため、ミッドソールに航空宇宙産業で使う特殊素材に由来するフォーム(ズームX)を採用、「推進力」をつけるため、特殊素材の間に反発力のあるスプーン状のカーボンプレートを挟み込むなどの技術が詰め込まれており、使用した選手は近年の主要国際マラソンの上位を独占してきている。先日、日本で行われた東京五輪代表選考会のMGCでも男子上位3選手は同シューズを履くなど、マラソン界を席巻しているといっても過言ではないシューズだ。

IAAFのルールによれば「競技に使用されるシューズはすべてのランナーが合理的に利用可能でなければならず、不公平なサポートや利点が提供するものであってはいけない」となっている。米「FOX」によると、ナイキは現在、これらの動きに対してコメントはしていないという。<了>

これから1週間ほど経ちますが、大きな進展はないようです。

厳しい言い方になりますが、他社が追従する性能のシューズを作れていないので、このシューズのみが規制されるのはどうなんだろう?と思いますね。それだけセンセーショナルなシューズを、世界のトップメーカー・ナイキ社が世に出したのです。

このシューズを履いて走ったことはありませんが、レビューなどを見ると、カーボンプレートによる推進力の強さは他の追随を許さないものだという。その証拠に、このシューズに合わせて走り方も変える必要もあるくらいだから、よほど画期的なシューズといえるのは確かだ。

ただ今回、カーボンプレートによる過度なサポートが問題視されているので、何らかの規制がされる可能性はあると思っています。2020年の東京オリンピック(マラソンは札幌開催?)では何らかの規制がされると思いますね。

この話題を通じて思い出したのは、イギリスのSPEEDO社が開発した競泳用ハイテク水着「レーザー・レーサー」です。この水着の大きな特徴は、縫い目がないということ。特殊な超音波で接着されているため、縫い目が存在しないのです。これによって抵抗が軽減され、撥水性にも優れるというメリットがありました。

また、水着の表面にLZR Panelという特殊なポリウレタン素材のものが接着されており、身体を締め付ける効果が非常に高くなっています。これにより泳ぐ際に筋肉の盛り上がりなどを抑えるのが主な目的です。

2008年の北京オリンピックでは「レーザー・レーサー」を着用した選手が、次々と世界記録を更新していくようになり、世界的に問題視されます。2009年7月に行われた国際水泳連盟(FINA)の会議において、2010年より水着の素材を布地の身にするというルールが設けられました。これによって、水着の素材は「繊維を織る・編む・紡ぐという工程でのみで加工した素材」に限定されることとなりました。