木工芸・漆・道具        

 木肌の美しさに惹かれ、指物の伝統技術と道具に魅せられて・・・・・ 木工芸 市川 (宇治市炭山)

五稜箸の制作

2012-01-24 20:57:32 | 木工
注文をいただいている五稜箸の制作に取りかかりました。


木取りをして動きを見ていた楓の材、まず一面を削ります。



続いて2面、3面。



乾燥している間に反りが出た材は、反りを取りながら削ります。



4面、5面の削りが完了。ここまでの削りの中で反りを取り、逆目を押さえます。
削りやすいよう台に乗せて削りますが、削る加減は勘を働かせながら調整して仕上げます。
この数年で300膳程削って来ましたが、ようやく最近ほぼ同じように削れるようになりました。



最後に削り台の上で、五角形を保ちながら先だけ細く削って仕上げます。



先まで直線的に細くしていくと腰の弱い箸になってしまいます。
日常使い耐える強さを持たせるためにこの形状にしました。



鉋削りが完了。一日中削り通し、二日と少しかかりました。
頭部はサンダーで極浅い五角錐に削って仕上げますが、先は漆を良く吸わせるためこのままで漆をかけます。



生漆をたっぷり吸わせ、余分な漆はヘラでとります。



漆風呂に入れてしっかり乾燥させ、研ぎにかかります。


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