
建築家榊原守と宴会の続き
ベーヤン「榊原は俺の大学時代の同級生で、大学を卒業して大手の建築設計事務所にいったんだ。でっ、定年後に建築家として独立したんだ。有名な建築家だよ。ただし海外では・・(笑)」
「有名な建築家!?、どこの国ですか?」
榊原「フィリピンですぅー」
あちゃー、またフィリピンかぁー。先日のリュウ君の話もフィリピーナとの恋だったし・・・。
榊原「フィリピンがお嫌いですか?、顔に書いてある」
「いゃ、そうではなく、先日もフィリピィーナを嫁にした友達の話を聞かされたもんだから」
榊原「フィリピンから日本へ女の子達が出稼ぎに来るでしょう。彼女たちにとって日本は、憧れの土地なんですよ。日本が憧れの土地だと思ってくれるのは、世界広しといえどもフィリピンぐらいですよ。仲良くしておかなくては・・・・」
「すると、榊原さんはフィリピンで著名な建築家をされているわけね」
榊原「定年までは、設計士だから専門職でしたけど、安月給のサラリーマン。毎朝通勤電車のラッシュにもまれ、黙々と仕事をし、いつも残業続きで・・・、平凡な生活でした。それに上さんが病気で他界しましたし、子供達は大きくなって家には寄りつきません」
「そのままゆけば、国民標語の健康安心安全の老後暮らしというわけだ」
榊原「私もそうなるのか、上さんもいないし、もしいたってババアだし、人生なんてつまんねえなと思っていた」
「どこで転機がおとずれたんですか」
榊原「定年間際にフィリピンの小さな仕事があったんです。地味な住宅の設計で、会社としては面倒くさいし、花形の商業施設なんかやってる人たちから見れば、つまらない仕事でした。そこでお前ゆけと。定年前の雑用仕事ですよ。往復3万円の格安航空券を渡されて、物価も安いから少し静養してきていいよ、というわけです。日本にいてはリタイアメントは邪魔だからと追い出された」
「ほう・・・」
榊原「それで、フィリピンでは豪邸になるかなぁー。依頼者のオーナーと酒を飲んでいて、『お前、独身ならフィリピンの女をもらってゆけ。沢山いるから好きなのを選べというわけですよ』、それで私がポカァーンとしていると・・・『そうだ、マニラにいるダンサーを目指しているのはどうだ!』そういって写真を見せてくれたんですよ。可愛い子だなぁーというからまだ14歳だというわけですよ。まあ冗談だと思っていた。そしたら翌日中学生みたいなのがやってきた。それでパッと眼が合って・・お互いに気に入ってしまった。いいのかなぁーこんなぁ事と思ったですよ。それで積極的なチャットがやってくる。交際の始まりですよ」
「つまりフィリピーナの目的は金なんだ!」
榊原「そうなんです。公演にでたりとダンサーは金がいりますよね。それで私も、じゃあフィリピンで建築活動でもしようかというので、退職金でマニラの郊外に小さな家を建てた。そこからフィリピンの生活が始まったわけです」
「マニラの建設費はどれぐらいなの?」
榊原「土地と建物で1,000万あればできますよ。日本から見れば安いですよ」
・・・・・
まだまだ建築家榊原さんの話は続く・・・。
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