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オショロコマの森ブログ5

渓流の宝石オショロコマを軸に北海道の渓流魚たちと自然を美麗画像で紹介します、

Conversation with Parahucho perryi . 助けを求めるイトウとの会話。

2024-06-04 14:19:21 | イトウ
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Conversation with Parahucho perryi . 助けを求めるイトウとの会話。





私はメスのイトウだけど、何千年もの間、毎年産卵してきた猿払川上流に、とつぜん風力発電の風車群を作るというので困っているの。産卵場所が破壊されるので近い将来、私たちは間違いなくなく絶滅します。近くの風車群では天然記念物のオジロワシさん、オオワシさんはじめその他多数の鳥たちがバードストライクで殺され続けています。……..わかりました。そんなことにならないように、あくどい事業は必ず中止させるから安心して。………お願い、釣るだけじゃなくて私たちを助けて。…….水中だけどイトウの目には大粒の涙。


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イトウ皆殺し大作戦

2023-12-02 15:56:15 | イトウ
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イトウ皆殺し大作戦





報道各社によれば、我が国におけるイトウの国内最大繁殖地であある猿払川・手塩川水系上流域などに59基もの巨大な風力発電用風車を建造する恐ろしい事業計画が発覚しました。



現在我が国でイトウの自然状態でなんとか繁殖が行われている6水系のうち最重要地域である猿払川水系と天塩川水系の上流域がこの風力発電用風車建造域に含まれる。別の視点から言うとこれはまさに イトウ皆殺し大作戦 と言い換えることができる。この恐ろしい計画は石油元売り大手ENEOS(エネオス)の子会社ジャパンリニューアブルエネジー( JRE )が立案。2027年春着工し2032年秋運転開始という。






温暖化の影響か、昨今の猛暑の夏では猿払川水系の水量減少、水温上昇のため親イトウの大量死といった悲劇が報告されていました。



もし、この事業計画が進めば、大規模な工事用作業道の造成やビルほどの高さのある巨大風車設置場所の造成などで大量の樹木伐採が行われることは必至。その結果、大雨時の土砂流入や一帯の保水力低下による川の流量減少などに引き続き発生する水温の上昇などで上流域のイトウの繁殖水域に必要な種々の環境のほとんどが荒廃してしまうことは明白です。



このような環境は長い長い年月を経て、きわめて精緻な種々の要素で構成されているものであり、ちょっと触れただけで崩れ壊れるはかないガラス細工のようなものです。このガラス細工は渓流環境を変える伐採、土木工事、河川改修、ダム建設その他でいとも容易に消滅し、そのためオショロコマなどの渓流魚が消えてしまった例を数限りなく見てきました。



イトウの産卵場所や稚魚生育環境は、まさに同様なガラス細工です。














絶滅危惧種、幻の巨大魚イトウの聖域ともいうべき繁殖水域に壊滅的影響が出ることは避けられない。




地球温暖化を防ぐために脱炭素・再生可能エネルギーが必要という錦の御旗のもとに急遽出現したビジネスチャンスに、なりふり構わず便乗しようとした粗悪・粗雑・ずさんな事業計画と思われます。この無謀な計画が管轄の経済産業省や環境省などの再検討で消えることを強く期待します。風力発電は関係する立場によっては長期にわたる大儲けの期待があり、昨今、きな臭い汚職事件も報道されています。過疎の町村によっては景観その他を犠牲にしてでも毎年間違いなく入ってくる多額の固定資産税等に大きな魅力を感じるかも知れません。




地球温暖化を防ぐ目的は、すこしでも温暖化の速度を落として、まずはホッキョクグマ、イトウその他の絶滅危惧種たちが消滅するのを、ひいては人類に壊滅的影響が及ぶのをできるだけ先延ばしにして生物多様性を守り、最終的に危機を回避することです。




近年、地球温暖化の影響はなんとなく肌に感じるものの、今現在は、イトウ皆殺し大作戦 を遂行しなければならないほど逼迫した状況では無いと思われます。錦の御旗に名を借りた本末転倒はよろしくないと思います。




未だ未知の問題が起こる可能性も高い風力発電といった自然再生エネルギーの普及が、バードストライクや イトウ生息環境破壊など 皮肉にも思いがけない自然破壊や、もしかすると将来でてくるかもしれない(地域住民の)未知の健康被害などにつながらないようとりわけ慎重な姿勢が要求されると思います。


防衛上の問題もあります。我が国では全国28か所に自衛隊の警戒管制レーダー基地があり、海上低く飛来する巡航ミサイルや航空機などを警戒しています。これら基地からのレーダー波が背の高い風力発電設備に当たると反射波とミサイル等の鑑別に手間取ることが予想され事態は深刻です。自衛隊レーダー基地のほか在日米軍のレーダー基地も含めると、現実問題として、風力発電設置場所にはかなり制約が出る可能性があるのです。



とは言っても、北海道では風車建造に適した環境は洋上風車発電も考慮するともっと適したところが多々あるのではないでしょうか。イトウ絶滅の危険をおかすほど、設置場所に困窮してはいないと考えます。





風力発電と環境保全は必ずしも全て相反するものではない例もあるようで、この方面の先進国オランダでは国内必要電力の50%を洋上風力発電に頼っており、その電力を使って次世代燃料水素を量産する計画も進んでいるという。






しかし、オランダの原風景は もともとまともな大自然とは無縁。 ドンキホーテと大型風車 の世界です。 まだ奇跡的にせよ イトウが生息し、原始のオショロコマの森 が残っている我が北海道とは比較する対象としては不適です。







ところで話は変わりますが、新聞などによれば岸田内閣は、最近、原発回帰政策を打ち出しているらしい。



先行き、いったいどのような不都合が出てくるのか、全く不明な風力発電政策と比べると、東日本大震災の例を思い出すまでも無く、原発の場合はいったん大地震や自然災害、テロ、戦争などで事が起こると言わずと知れた大惨事は想像を絶することが、誰にもわかりきった事実としてあります。



原発回帰は、バードストライク、やイトウ全滅や オショロコマがいなくなるかも知れないといった 些細なこと ???  に 頭を悩ませることなどアホくさくなるほどの壮大な危険をはらんでいる。



そんな危険を知りながらも、背に腹は変えられないといった裏事情でもあるのでしょうか。



みなさんよくご存知のように太古の昔から にんげん という生き物は危険を犯すのがとりわけ大好きな生き物なので、そういった特性に対し現代においては相当な自制心が必要だと思います。



イトウがいなくなっちゃうじゃないか といった義憤から話が随分それてしまいましたが…。   きりがないのでこのあたりで おしまいにしましょう。



新聞記事の写真は我が家で購読している北海道新聞から引用させていただきました。風力発電の画像は著作権フリー画像です。



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大きなイトウと会話しに。

2023-08-27 13:41:58 | イトウ
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大きなイトウと会話しに。


久しぶりに孫たちと北見市営の温根湯の北の大地の水族館(旧山の水族館)へいってきました。


1m20cmくらいありそうなイトウ。



あなたと私と同じくらいの年齢みたいだけれど私のほうがちょっと大きいね。


イトウと目があっています。


言い伝えでは昔は1m50cm はざらで1m80cm もいたというが(モンゴルでは今もいるみたい)残念ながら証拠となる魚拓や画像データなど科学的物証はなにも残ってはいません。


餌は生きたニジマスが多いけれど、もっとほかのも食べたいだと。ネズミとかヘビとかも喰いたい。アメマスも喰いたいなあ。ウグイの群れを追い詰めて一気に丸呑みも良かった。





イトウ君が赤ちゃんの頃はこんな具合です。イトウの稚魚。




ヤマベの川登り実験コーナーに興味をもって離れません。





淡水性のカニ。モズクガニ?。




首長亀の仲間でしょうか。






デカっ。








ピラーニャ。アマゾンで食べたらおいしい魚です。




温泉水で飼育中のピラルクー。













ドクターフィッシュと遊ぶのは楽しい。


















滝壺水槽のオショロコマ。かってはものすごい数がいましたが近年、激減。








じいじ。このトラウト釣ってみたい。それじゃあ、そのうちブラウン釣りにいきましょうか。



まだブラウン釣りは行ったことがなかったっけ。二人とも、きっとこんなのが釣れるよ。












水族館の隣のお店でみつけたイモモチ。イモモチには目がありません。




ついでに アイスも大好きです。20歳すぎるまでは、いくら食べても太らないからな。





エゾムラサキツツジの咲く頃のことでした。





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北海道朱鞠内湖でイトウ釣りの男性がヒグマに襲われ死亡。

2023-05-16 02:17:57 | イトウ
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北海道朱鞠内湖でイトウ釣りの男性がヒグマに襲われ死亡





報道各社によれば、2023-5-14( 日 )、北海道幌加内町の朱鞠内湖へイトウ釣りにきていたオホーツク管内興部町沙留、アルバイト業の西川俊宏さん(54歳)はヒグマに襲われ死亡したもよう。


現場は朱鞠内湖東側にある母子里(もしり)地区の入り江北端(通称ナマコ沢)でイトウがよく釣れるポイントとして知られている。


西川さんは朱鞠内湖の常連客でイトウ釣りの経験は豊富であるという。


湖畔キャンプ場付近から釣りガイドの渡し船で約6Kmほど先の湖岸ポイントに向かい、午前5時半ころ一人で上陸しイトウ釣りを始めた。


この日は日曜日のせいか合計40名ものイトウ釣り目的の釣り人が3隻の船に分乗し湖畔船着場を出発、あちこちのポイントまで運ばれたという。船により釣りポイントまでの渡しをおこなっているのは幌加内町のNPO法人シュマリナイ湖ワールドセンター。朱鞠内湖の遊漁を管理しているのは朱鞠内湖淡水漁協。


午前9時ころガイドが船で迎えにゆくと西川さんの姿はなく、釣り人のウェーダーをくわえたヒグマがうろついていて救命胴衣や帽子もみつかったという。


そのため、ヒグマに襲われた可能性が考えられ14日午前10時10分、士別警察署に110番通報がなされた。


道警のヘリコプターも出動して捜索したが14日は釣り人男性の発見には至らず、翌15 日( 月 )に捜索に出動したハンターたちが午後2時過ぎに人間の頭部を発見し、同時に体長約1.5mのオスヒグマを発見し,午後3時半に駆除した。ヒグマの発見には赤外線感知装置を有する最新ドローンが活躍したもよう。現場付近は普段からヒグマが頻繁に出没する場所だという。



発見された人間の頭部が西川さんのものかはまだ断定こそされてはいないが、ヒグマ爪の引っかき傷などの状況から、朱鞠内湖でのヒグマによる釣り人死亡事故の可能性が高い。


PS 2023-5-18 : のちに食い残された遺体の別の部分が埋められているのが発見されて運転免許証などから西川俊宏さん(54歳)と確認されています。また駆除したヒグマは道立総合研究機構で解剖し、胃内容は骨片など約9Kgで内容物のDNA鑑定がおこなわれる。



事故現場の概略図。


北海道新聞2023-5-15朝刊9Pより引用。



朱鞠内湖は、数十年前、私もイトウ釣りにいったことがあります。当時の朱鞠内湖はイトウの個体数は少なく小型でやせたイトウしかいないといった印象でした。その後朱鞠内湖漁協のイトウ孵化放流事業が軌道にのり、イトウがよく釣れる湖として近年、人気が急上昇中で道外からの釣り客も多く年間約15000人もの釣り客が訪れる。例年、ヒグマの目撃情報は多かったようだが実際に釣り人が襲われ死亡事故にいたったのは初めて。


ヒグマが怖くてはオショロコマ調査はできないとうそぶいてきた私も、明日は我が身かと恐怖を感じる事件でした。私もずいぶんヒグマと遭遇してきましたが、多くはいわゆる良いヒグマ で向こうから去ってゆく個体ばかりで襲われることはありませんでした。今回の朱鞠内湖のヒグマは いわゆる 悪いヒグマ ですが、近年、悪いヒグマが増えてきているような気がします。人間が不幸にして、惡いヒグマに遭遇した場合、無事に生還する可能性は限りなくゼロに近いと言わざるを得ないと思います。



北見市温根湯の山の水族館(北の大地の水族館)では毎年、ゴールデンウィークの期間中に朱鞠内漁協から婚姻色で体色が赤くなったイトウを借りて展示しています。










この時期、ヒグマの活動が活発になり、室蘭市ではこの数日、市街地近くのヒグマ目撃情報が続き、2023-5-15 占冠(しめかっぷ)では高速道でヒグマ侵入があり通行止めになったりしています。近年、おもいもかけなかった場所でのヒグマ出没が目立ち注意が必要とおもいます。今年から増え過ぎたヒグマのコントロールを期待して市街地から近い場所では春グマ猟が可能になりましたが、実際その効果はどうでるか興味深いところです。



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イトウ放流時代に思う その参  道内外来魚

2020-07-31 01:25:37 | イトウ
イトウ放流時代に思う その参  道内外来魚



ここで、 再び イトウ放流の話にもどります。










道内外来魚の概念。



今後増えてくるかもしれないイトウの放流に関してはニジマス放流と類似の問題点があるほかに、ニジマスとは異なる問題として道内外来魚としての概念を念頭において考える必要があるとおもいます。




本州では養殖イワナを、別の水系に放す場合はこれを(そこの在来イワナと交雑する)国内外来魚と表現しますが、イトウやオショロコマに関しては、そのような場合、これは道内外来魚といった概念になるかと思います。




同じイトウでも水系毎に遺伝子に違い(外見の違いのみならず生態的違いにも関与するかも知れない)があることが知られており、今現在イトウが健在、またはその可能性がある水域に他の水系からの養殖イトウを放すことは当然ながら避けるべきというのが、ごく一般的な考え方ではないかと思われます。










よくいらっしゃる理屈っぽい向きの方々は、それじゃあ サクラマス(ヤマベ)やシロザケ、カラフトマスは全道各地で採卵したものを、あちこちの川に都合しあって放流しているのは一体どうなんだと噛みつくようですが、既に長年かけて、もともとの由来が完全に滅茶苦茶になっているので、いまだ純系のオショロコマ、アメマス、イトウ等の話とはまったく次元が異なります。




なお、サクラマスやシロザケにしても知床等では、昔から人工孵化させた稚魚の放流を行わない渓流があります。




そこでは天然の個体群のみが遡上・産卵します。




地元漁師さんは貴重な遺伝子資源として、これらの渓流に登るサケマスを大切にしています。







   近年、盛んな養殖イトウの放流。



本来の自然は、ダム建造、開発、工場排水その他種々の理由でいったん完全に破壊されきったが、見たところ豊かな水量で流れる、たとえば豊平川のような、いわば用水路ないし排水路みたいな水系は道内あちこちにあります。





近年、もともとの生態系は完全に破壊されて今は用水路みたいになっている川に養殖イトウを放す行為が話題になって、賛否両論があるようです。




この場合、生態系の概念からは、単にイトウのみを放したところで本来の自然がよみがえるなど到底考えられないぞ.........という冷ややかな向き(冷やかし)が多い。




その程度のことは放流する方々もおそらく先刻承知のこととはおもいます。




一時期全国的に流行った小学生による人工孵化させたサケ稚魚放流、カムバックサーモン運動も遡上回帰したサケが自然豊かな川底に有効産卵して天然のサケの本来の生態系がよみがえるのでなければ、単なる自然保護ごっこの延長に過ぎない。しかし自然に多少の関心を向けさせる効用はあるかもしれない。




そのような水域に養殖イトウ(成魚)を相当数放して、ときどき釣り具店などをスポンサーにつけてイトウ釣り大会をやれば、無料の管理釣り場を造ったようなもので、一般の釣り人のみなさんは大いに感謝して殺到し、たいそう喜ばれるとは思う。




これまでイトウが放流 された水域として判明しているのは前述のオビラメの会による尻別川、朱鞠内漁協による朱鞠内湖流入渓流が有名ですがこれらは少なくとも同水系の種苗を慎重・計画的に放しており大きな問題点はないと思います。















現在、把握されておりその是非について議論のあるものとしては、これらのほか、阿寒湖、豊平川、石狩川(旭川市内)、真駒内川、後志利別川、漁川、定山渓ダム(さっぽろ湖)、小樽内川、そして恐らく屈斜路湖 に養殖イトウが放流、ないし放流された可能性があります。当然ながらこれら以外にもさらに多くの水域に養殖イトウが密かに放流されているかも知れません。





屈斜路湖ではこれまでまったく見られなかった小型のイトウが最近相次いで釣れていますが、在来の生き残りイトウの復活というより、突然釣れだしたことからゲリラ放流の可能性がささやかれています 。




このように現在あちこちで盛んに行われているイトウの放流をみると、かってのニジマス無差別放流黎明期の頃と同じで、 だって川でもでっかい魚を釣ってみたいんだもん 、みんなで楽しくイトウ釣り ♪♪ という明快・単純・素朴な理由であちこちに養殖イトウを放流している恐れはないだろうか。




それとも、ひたすら放流を続ければ、やがてはイトウの生態系がよみがえるとでも信じておられるのでしょうか。( その可能性は限りなく少ないが、100%否定できるかどうかは不明。)




オビラメの会のように専門家もまじえ、30年にもおよぶ周到・入念な計画(河川の復元等も含む)に基づいてイトウの棲む健全な生態系そのもの をとりもどすといった壮大な理念とはどう見ても異質のものに見えてしまう。




放流はマスコミも動員して豊平川みたいに大っぴらに行うものもあるが、かってのニジマス放流全盛時代のように、こっそり自分たちだけの釣り場を作ろうとゲリラ的に放流することが、今後はむしろ多くなるだろう。




イトウの放流というものを自分自身でもやってみたいと単純に模倣する人もきっと次々にあらわれるだろう。




それが状況によっては最も恐ろしいし、今後急速に増えてくる可能性がきわめて高い。




この類の方々はある種の確信犯的な信念を持っている人が多いようで、生物多様性条約(CBD)からはじまって、生態系がどうだのこうだの........ etc etc......種々述べてみたところで他人の意見なぞ聞く耳もたず、まったく馬の耳に念仏だ。




何故か口はとても達者な方が多いようで相手の予期せぬアラ・弱点を探してそこを突き、うち負かす技術にかけては天才的なところがあるので、メンタルが弱く屁理屈が大の苦手な一般の方たち(私もそうですが)にはおそらく勝ち目はないだろう。




何しろ、今のところ法律的にニジマスやイトウは勝手気まま、自由にどこに放流しても何らおとがめはないのだ どうじゃ文句あるか という素朴な錦の御旗すら持ち出す可能性がある。




ブラックバス、ブルーギルなど生態系を非可逆的に破壊する外来魚の放流を禁止する法律はこのような確信犯的な方々のために、あえて、作られたものと思います。



ニジマスとイトウの放流に関しても、法律的な規制がないからといって今のような完全野放しは好ましくなく、最低限必要なルール、ないし自主規制を考慮すべき時期ではないでしょうか。




普通の釣り人ならイトウの放流情報が流れたとたん、最近でっかいイトウが釣れるという噂の○○川や○○湖へと大挙して出かけたくなることだろう。状況によっては、恐らく道外からの釣り人もたくさん来ると思う。




高額の大型魚用釣り道具やルアーの売り上げがどんどん伸びる。おそらく釣り雑誌もニジマスやブラックバスの時のように、あおりに煽れば、釣り本や釣り新聞の売り上げも飛躍的に伸びるかもしれない。




ニジマス放流は十勝ルールのように川の生態系を重視する人々が少しづつ増えて、その善意にささえられる形でかってのような無差別放流暗黒時代は過ぎたかに見えるが、完全になくなったわけではなく、これを自治体レベルで無思慮に継続しているところすらいまだにあるのは前述のごとくです。



あくまで仮定の話ですが、この確信犯的自治体では、今度は 1メートルサイズの大型養殖イトウを自然豊かな川にどぼどぼと放流して、ニジマスとおなじくキャッチアンドリリースさせ、フライ・ルアーフィッシングの聖地などと大宣伝しながら、さらなる釣り客増加をもくろむ恐れはないだろうかと、とても心配です。




ただ費用対効果の面ではそう簡単にはゆかないとは思うが。 私の杞憂であることを願います。




北海道のイトウ( Parahucho perryi )の大きな特徴のひとつは降海することで、特に天塩川や猿払川では降海して海で大型化する。









たとえば豊平川などに放流した養殖イトウが海に下る可能性もあり、それが別の水系に遡上する可能性もある。




いま、まさにイトウの無差別放流暗黒時代が訪れようとしているのかも知れません。




最後に、何度もの繰り返しになりますが、今現在残存する Native なイトウやオショロコマのピンポイント的な原始の生態系は次世代にも引き継ぐべきとても大切なものです。



そのような場所にはニジマスはもちろん、道内外来種となる他水系の養殖イトウ、他水系のオショロコマなどを放流することは絶対に避けるべきです。




河川、湖沼、そこに棲む貴重な在来魚たちは、釣り人だけのものではありません。




イトウとニジマスとの関係では風連川ではイトウの産卵床がニジマスによって破壊されていることが報告されており、イトウが自然産卵を行っている水系にもニジマス放流は厳に避けるべきと思います。




現在、北海道でイトウが自然状態で産卵し比較的安定して再生産が行われている水系としては、前述のごとく尻別川水系、天塩川水系、猿払川水系、斜里川水系、風連川水系、朱鞠内湖とその流入河川の 6水系が知られる。




それら以外にも 十勝川水系の一部、利別川水系の一部、西別川水系の一部、道東、道北の河川群、小渓流、湖沼 などかってイトウが豊富に生息していた場所(42水系あったといわれる)ないし今でも多少は釣れる水域が残っている。






今現在ほとんどイトウがみられない、ないし少ないからといって、それらの水域に安易に他水系の養殖イトウ(道内外来魚)を放すことには慎重になるべきだとおもいます。




また、イトウの商業的繁殖がまさに軌道にのって養殖イトウの入手が容易になった現在、今後おこりうるゲリラ的な養殖イトウ放流は、水系によっては今ある生態系にとってニジマスによる被害を凌駕する、最も恐るべき驚異になるかもしれません。




道内外来魚というべき養殖イトウ、養殖オショロコマの移植・放流がいくつかの理由(シロザケ、カラフトマス、サクラマス=ヤマベ、ニジマス、ヒメマス、ワカサギの自由な放流をよしとする現状と較べた場合、矛盾を生じるなど )で整合性を欠くため法律的には規制しにくいからというのは理由にならないと思います。




繰り返しになりますが、道内外来魚放流に関しては、今のうちになんらかの対策や心構え、ルール(自主的な規範)などを考える必要があるとおもいます。




そのめどがたつまでは養殖イトウの放流は控えるか、少なくとも複数の有識者のご意見を聞き、その経緯を公表記録してから行うなど慎重な態度が必要かと思われます。




ちなみに私自身は養殖イトウの放流は何がなんでもすべて反対というわけではなく、放流イトウ釣りをおおらかに楽しめる人工的な水域は、多少はあっても良いのかもしれません。




ただ、前例として、バブルの頃に北見市近郊に大きな池を掘り、そこに近郊の川で捕獲した大型イトウを多数放したイトウ専門の釣り堀が出来たことがあります。




イトウのエサ用に多数のヤチウグイが放されて、ほんのひと時、けっこう流行ったようですがバブルが終わった途端に客足が遠のき、たちまち廃業しています。




ちなみに、長年人気があった北見市近郊のトラウト専門の釣り堀が、今年(2020) 閉鎖、廃業しているのを先日確認しました。 残念なことですが、コロナのせいでしょうか。




最後に何度もの繰り返しになりますが、いまある自然に多大なる影響をおよぼす可能性が少しでもある場合、養殖イトウの放流は慎重かつ思慮深い態度が必要と考えます。



    終わり





閑話休題  Parahucho perryi のいくつかの特徴の一つは鱗が大きいことのようですが、そういえばモンゴルのイトウは鱗がめだたなかったような気もします。









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イトウ放流時代におもう  その壱

2020-07-20 20:46:41 | イトウ
イトウ放流時代におもう  その壱


イトウ放流に関する諸問題、道内外来種の概念からニジマス放流まで






イトウの保護活動(オビラメの会)が表彰された。







2020-1-31(金)の北海道新聞 朝刊 23P の左下に、ごく小さな新聞記事として紹介されていました。






同会は絶滅が危惧されていた尻別川水系のイトウ( オビラメ : Parahucho perryi  最近の研究で Hucho→Parahucho とされている )を20年前からの採卵・受精からはじめて、孵化した稚魚を育てて母なる尻別川へ放流し続け、ついに成長したイトウたちが遡上・産卵するまでにこぎつけた。






御尽力されてきた前会長草島清作氏が 2019-5-16 に亡くなられたばかりですが、この功績でオビラメの会が シチズン・オブ・ザ・イヤーに選ばれたというものです。






現在、イトウの商業的な飼育増殖はけっこう盛んで、なかでも阿寒湖漁業共同組合や青森県鰺(あじ)が沢町イトウ養殖場、糸井川市のSKフロンティアなどが有名である。






特に青森県ではイトウの養殖が盛んで、生け簀での海中飼育実験も行われたが夏場に海水温が20℃を越えると併設生け簀のドナルドソンとともにすべて斃死したという。





阿寒湖のホテル、あかん悠久の里鶴雅のロビーの池には阿寒湖漁協が養殖したイトウ50-60cm がいつも数匹泳いでいて希望があればイトウのお造りなどイトウ料理として供される。











飼育・増殖されたイトウたちは種々食用に供されるが、ニジマスと同じく濃厚飼料で肥育されたイトウは野生のものとはまったくの別物でけっこうおいしいらしい。ネットでの通信販売も行われている。




海中飼育ニジマスと同じく、イトウの神戸牛版といったところでしょうか。





このほか各地の管理釣り場などに放され、近年大物釣りのターゲットとしてとりわけ人気が高い。






商業的養殖は意外と順調に軌道に乗っている一方で、オビラメの会では尻別川にもともと棲息していたイトウ(オビラメ)を復活させる(イトウの生態系そのものを復活させる)という壮大なロマンに挑戦し、20年をかけて、行政にも働きかけて河川環境まで大幅に改善させ、それらが成功しつつあるところが素晴らしいと思う。





また、イトウの産卵光景が観察される場所をあえて公表して、ドラマチックな産卵光景を多くの人々に見てもらうことにより、引っかけ針やヤスで突くなどして捕獲する密漁者から、遡上イトウを守るという手法に踏み切ったところも英断だとおもいます。





ちなみに私が子供のころは北見市の近くの利別川源流に産卵のため遡上する大型イトウを現地の酪農家たちは牧草用フォークでブッスリ刺して貴重な食料として捕獲していました。






このほか同様に朱鞠内湖淡水漁業共同組合でも朱鞠内湖の流入河川の一部に、この水系の親魚に由来する発眼卵や稚魚の放流を続けてその効果が明らかになりつつある。





一方、朱鞠内湖ではイトウのエサになるべき生き物たちや棲息環境に対する影響も種々考えなければならず、単にイトウだけを沢山放流すればそれでよいというわけではないといった深刻な問題も明らかになってきている。エサ不足でやせほそったイトウは見るに耐えないかもしれません。





婚姻色で下半身赤くなった朱鞠内湖のイトウ♂。



現在、北海道でイトウが自然状態で産卵し比較的安定して再生産が行われている水系としては尻別川水系、天塩川水系、猿払川水系、斜里川水系、風連川水系、朱鞠内湖とその流入河川などが知られるが、DNAや生態的に差異のある水系毎の個体群を大切にしようという各保護団体の意気込みは強い。





すなわち、本州においては過去に漁協による養殖イワナの無思慮な大量・持続放流によって、これらが在来のイワナと交雑し、各渓流独自のイワナの遺伝的・生態的・形態的特性がことごとく失われてしまったことの轍を踏むことないよう細心の注意が必要と考えられている。





イワナなら何でも良いから沢山釣れればよいという多くの釣り人の要求に漁協が安易に迎合したことが、今となっては悔やまれています。





同様にイトウなら何でもいいからとにかく釣れれば良いといった発想での勝手気ままな養殖イトウの放流は好ましくなく、今のうちに議論を尽くしておくことが望ましいと思う。





ニジマスと同様に非常に魚食性の強いイトウを放流すると、今ある生態系に多大なる混乱を与えることは容易に考えられます。





もしイトウを放流した場合、その水系に将来どのような事態が起こりうるかをも十二分に想像し検討しておく必要があると思います。





この際、イトウの放流とは、成魚放流のみならず、発眼卵、稚魚、幼魚、若魚 などすべてのステージを含みます。



イトウ稚魚。




イトウ若魚。



       この項、続く。







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【訃報】オビラメの会・草島清作会長が逝去されました。

2019-05-23 22:47:09 | イトウ
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【訃報】オビラメの会・草島清作会長が逝去されました。




 




オビラメの会の草島清作会長が、2019年5月16日、亡くなりました。



享年89歳、尻別川で花開いたイトウ釣り文化を象徴するレジェンドでした。



尻別川のイトウを絶滅の縁から引き戻したご功績を讃えるとともに、慎んでご冥福をお祈りします。



本当に存在感の大きな人でした。



尻別川イトウ釣り士のレジェンドであり、また、尻別川イトウ保護においてはオビラメの会の会長としてまさに要石の役割を果たされました。



さらに、イトウ保護連絡協議会においてもその設立から中心的にご尽力され、現場に裏打ちされた発言一つ一つが重く響き、まさに全道イトウ保護の象徴的な存在でした。



個人的には、1.5mオーバーの尻別イトウを釣った話や、さらに、それよりふたまわり大きな個体(1.6m以上?)を3回かけて3回ばらした話(当時のタックルでは1.5m以上は上げられない、と仰っておりました)などを直接聞かせていただき、そのスケールの大きさに圧倒されるとともに、草島会長のイトウに対するロマンと愛情を強く感じたことが、とても印象に残っています。



  尻別川の未来を考えるオビラメの会 


     広報担当幹事 平田剛士




上記のメールが私のところにも届きました。生前に是非お会いしたかったと思います。
みなさんは、すでにご存じのこととは思いますがこのブログにも記録させていただきました。











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イトウ♀の顔は癒し系

2018-03-23 11:47:51 | イトウ
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イトウ♀の顔は癒し系

   


久しぶりに温根湯 北の大地の水族館 で撮影。



2016-7-15 (金) 曇り  19℃


この日、北見市近郊の山で蝶やオショロコマの撮影をして帰路につく途中、温根湯付近で何故か急に便意をもよおした。


急遽、北の大地の水族館( 旧 山の水族館 )に年間パスポートをかざして入って用をたした。  


この年間1000円のパスポートで何度でも入館できます。


水族館はこの時間帯は観光バスも観光客も途絶えて、みわたすと私一人しか入館者がいなかった。


そこで、少し撮影をする気になったのでした。


まずオショロコマ群泳を売りにしていたオショロコマ滝壺水槽をみた。




かって大迫力で多数のオショロコマが群泳していたがこの日は往年の1/10以下に魚の数が減っておりさみしい。 


魚たちもかなりやせていた。しかし初めて見る人はそれなりに感激してくれるかも知れない。


一方、イトウの大水槽は依然、大迫力を維持しており少し背骨が曲がってきた少数個体がいるものの多くは立派な体躯を維持していた。




イトウはいつ見てもいい。ほれぼれする。




前述のように、水族館にはまったく客がいなかったので、他人の目を気にすることもなくせっせと撮影することができた。


イトウの♂。


イトウは獰猛であることを意識しているのか、従来、魚へんに鬼と書いていました。


今回その漢字を辞書などで捜してもみつかりませんでした。


この魚の顔は、とりわけ鬼みたいな感じはしないのですが他のトラウトと同じで♂はややいかつい顔つきになります。







イトウの語源として産卵後疲弊して糸のように細っこくなる魚の意との説があり、ちょっとイトウのイメージダウンを感じてしまいます。



イトウの♀。やさしい顔つきだ。




ここでのイトウ♀たちは、どちらかというと癒し系の顔立ちに見えます。




この水族館に客は30分間私一人。イトウをせっせと撮影。


















今回イトウの稚魚も展示してあった。




昔、道北のチライベツ川上流で、イトウの稚魚をヤマベと勘違いしてビク一杯釣っている釣り人をみかけました。きっとヤマベと違っておいしくはないと思います。





ピラルクーなどの水槽に潜水服姿の係員がもぐって水槽の掃除をしていた。



魚たちは怖がってすみっこに縮こまっている。



午後5時 北見市の自宅にもどった。 




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悠然と泳ぐ1m超えのイトウ♂を撮影

2018-03-20 21:24:01 | イトウ
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悠然と泳ぐ1m超えのイトウ♂を撮影


2016-7-15 (金) 曇り  19℃


この日、北見市郊外で巨大なイトウを撮影した。


水深3mほど、大きな沈木の近くを悠然と泳いでいる。



こちらが多少気になるようで時々、私の目の前までゆっくりと泳いでくる。



フラッシュはオフ、シャッター音もオフにしてゆっくりとシャッターを切る。




体長は優に 1m を超えていると思います。


立派な体躯の♂です。






                      温根湯 北の大地の水族館 で撮影。





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真っ赤なイトウを激写。

2017-05-07 01:09:02 | イトウ
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真っ赤なイトウを激写


2017-5-6(土) 曇り 一時雨  強風  22℃


イトウの♂は毎年4-5月の産卵時期になると体の後ろ半分から3/4ほどが赤く染まる。




なかにはもっと広範に赤く染まる個体もいるようだ。


小型の♂は婚姻色がでないものもあるといい、50〜60cm前後から婚姻色が顕著になるという。



産卵行動は早春に行われ、そのあとは婚姻色は漸時薄くなり、やがて8月くらいまでには赤い色は消えるようだ。


そしてまた産卵時期がくるとイトウの♂は再び濃く赤く染まってゆく。


婚姻色が出ていない期間では♂と♀は外見的に区別がむずかしいようだ。





シロザケ、サクラマス、カラフトマス、紅ザケ、マスノスケ、カワマス、ブラウントラウト、ニジマス、大型のアメマス、イワナ、オショロコマ では婚姻色のみならず♂の鼻先が伸びて、いかつい形相に変化するが、イトウの鼻先が伸びて恐ろしげな顔つきの♂になるという事はないようだ。


要するに♂も♀もイトウの顔つきには婚姻時期を含めて大きな変化はなさそうだ。


シロザケ、サクラマス、ベニザケ、カラフトマス、マスノスケは産卵行動後に♂♀とも斃死するが、他のものは産卵後も生き延びて何年もの間産卵を繰り返す。


最近、イトウと産卵時期を同じくするニジマスがイトウの産卵床を破壊することが判明しています。


ニジマスによる各地のオショロコマ被害については、このブログで再三ご紹介してきましたので皆さん周知のことと存じます。 


イトウ棲息河川や上流にオショロコマが棲息する水域にニジマスを放流するのは断固やめてほしいと思います。


産卵時期にむけて体色が赤くなるのは紅ザケが最も顕著で次がイトウとおもわれますが、何故赤くなるのか、その理由については不明。


温根湯山の水族館で朱鞠内湖産の繁殖期の♂イトウで婚姻色がでた個体を GW前後にかけて展示するというので、かみさんと孫を連れて見に行って来た。


体の半分以上が赤く染まった80cm〜1m前後の♂イトウが通常のイトウの群と一緒に悠々と泳いでいた。













赤いイトウは時々思い出したように群を離れて一見荒々しい泳ぎをしていた。



赤いイトウはやはり繁殖期で多少は気がたっているのだろうか。


赤いイトウをせっせと撮影してきました。













この赤いイトウは期間限定の展示で5月11日までの一般展示で、そのあとはまた朱鞠内漁協へもどされるとのこと。


ちなみに斜里川で釣りあげられた 巨大な 127cm ♂イトウを以前に紹介しましたが、このイトウは産卵行動の時期であったので 強い婚姻色がでた個体でした。
最近では、イトウ資源保護のため産卵時期に 真っ赤な♂イトウ を釣ることは釣り人たちが自主規制しているようです。


私の山の水族館年間パスポート(1000円で一年中何度でも入館可能)が期限切れになっていたので再発行してもらった。


この水族館の売りは、ひたすら大型イトウの大水槽です。


うわーっでっかい。すごい。こんなでっかいの川にいるの?。この赤いイトウかっこいい。


皆さん、もれなくびっくり感嘆符の声。


中にはイトウは3mくらいになるんだ、よくキタキツネを食べているんだよと、したり顔で解説する人までいる始末。




滝壺水槽のオショロコマは当初の1/10以下に個体数が減ってしまい、やたらさみしい。






鹿追やまべ園あたりから養殖オショロコマを大量購入して補充してはどうでしょうか。


氷る水槽にいたアメマス、先日このサイズ、尺前後アメマスをかなり釣りました。







山の水族館は、狭いので早い人なら10分で見終わってしまいます。山の水族館を出ると、そこは広いお土産物販売センターになっています。




ここで販売されている淡水魚関連のお土産を撮影しました。



婚姻色のでた♂イトウの置物。3400円。




オショロコマのキーホルダー。



イトウのキーホルダー。




イワナのキーホルダー。



尺ヤマベのぬいぐるみ。



尺ヤマベに指をかじられちゃったよー。



少し前、温根湯ツツジ祭り会場へ寄ってきたが意外にも閑散としており、一方、道の駅、からくり時計、山の水族館、おみやげセンターなどのあるここは、もの凄い数の人が集まって駐車場満杯。



観光バスも止まっていて集客力に圧倒的差があるようだ。


PS 長年、温根湯の 山の水族館 と呼んできましたが 最近の正式名称は 何故か 北の大地の水族館 とやたら力んだ名称に改めたようです。私的には慣れ親しんだ 山の水族館 のほうが はるかに良い名前だったと思います。

 朱鞠内漁協は 正式には 朱鞠内湖淡水漁業協同組合。





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イトウの日と絶滅危惧種オショロコマ、イトウの日などと浮かれるだけではよくない。

2016-01-09 02:51:14 | イトウ
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イトウの日 と絶滅危惧種オショロコマ、イトウの日などと浮かれるだけではよくない。

2016-1-9 (土) 晴れ



山の水族館。1m以上のイトウが群泳する大水槽。かっては北海道の川では普通に見られた光景でしょうか。


明日は何の日でしょうか?  

そうです。1月10日。イトウの日 です。

イトウの日が発表されました。

メールなどの情報で少し前から知ってはいましたが、2016-1-8(金)の北海道新聞の北見版のすみっこに小さくでていました。

北見の人口は11万で道新をとっている人はさほど多くないので、きっと広く日本中に知れ渡るといった状況ではなさそうです。

そこで、山の水族館の宣伝もかねて、このブログでも、あえてご紹介させていただきます。

もしかすると本州・九州・四国の方々の目にもとまるかも知れません。



北見市留辺蘂町温根湯にある山の水族館(北の大地の水族館)がかねてより申請していたようですが、1月10日が イトウの日 として日本記念日協会(長野)に認定されました。

1月10日は、ごろあわせとしてよろしいのではないでしょうか。

山の水族館が主導するかたちで話がすすんだようですがイトウ保護連絡協議会などとのすりあわせも十分に行われているとおもいます。 

斜里川を考える会へのメールや北海道新聞の記事などを見ると、山の水族館が 1月10日(イトウの日)に行うことは 
下記のとおり。

・イトウという苗字の方の入館料 670円のところを110円にする。
・くじでイトウの木彫を引き当てた人の入館料を110円にする。
・赤い服を着た男性( 繁殖期の♂イトウの下半身が赤くなるのになぞらえて ? )にプレゼントを渡す。
・いただきますライブ( イトウが生き餌のニジマスをがばっと食べる のを観察)をやる。
・生態や水槽内での飼育などの解説
 

このほか今後は山の水族館としてもイトウの保護保全の啓発にも力を入れたいということのようです。

これまでのところ新聞テレビなどのマスコミと山の水族館とは、おたがいの利益(客寄せ効果とニュース性)が一致し、持ちつ持たれつの良好な関係が続いているようです。

この良好な関係をイトウ保護にもむすびつけていってほしいと思います。

まずはイトウの生態系に大きな悪影響をあたえるニジマス放流に関して、イトウの日を期して、真っ先に山の水族館やマスコミも声をあげてほしいものです。

さて、イトウに比べると、いまだ知名度が絶望的に低い絶滅危惧種 オショロコマは、微妙なニジマス問題とのからみもあって今のところマスコミにとってはあまり食指が動かない対象のようです。

北海道では先日ニジマスが指定外来魚からはずされたことにより、極端な話、滝上町のようにオショロコマ生息域のどまんなか(サクルー川水系など)にニジマスを放流しても法的にはなんら問題が無いという信じられないことになってしまいました。

恐ろしい、さみしい、おろかな、そしてとても恥ずかしい状況です。

このままではオショロコマの将来は極めて暗いものになってゆくことは確実で、ニジマス放流に関して、道の条例が発効する 2016年6月までには、早急なルール作りが必要です。





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猿払川水系源流でイトウを釣った

2015-07-04 02:24:25 | イトウ
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20XX-7-16(土) 曇り 時々雨 のち曇り 暖かい

猿払川水系源流でイトウを釣った。

仕方なく、今日は帰り道にある猿払川水系支流S川上流で釣ってみることにした。





とある林道の橋の上下200mほどをさぐったがヤマベがとても多く、20cm大の良型もいる。場所によってはウグイが多くなる。 


ちょっとしたたまりで30cmほどのイトウ若魚を一匹釣って撮影した。はじめは大きなウグイがかかったような感触であったがすぐイトウとわかった。小型イトウはかなりいると思う。










イトウや小型ヤマベはすべてリリースしながら楽しいヤマベ釣りに興じた。 











ついで少し下ったところから 別の支流に入ったが上流すぎて魚信なし。最後に昨日の橋から川に降りて500mほどを釣り下った。

いたるところ、ほれぼれする良いたまりが連続するが意外と魚は少ない。

釣り人の足跡がかなりあり、少し前に入渓した先行者に釣られているようであった。

S川上流はいまだ原始の自然が残っており屈曲蛇行する川にはいたるところ大きな倒木が川に倒れ込んで、そのため、たまりが多く、なかなか良いところだとおもう。

しかし予想どおりオショロコマはいなかった。

ウグイは多いがアメマスもおらず、小型イトウがいる。

1時30分ころ、けっこう疲れて川からあがり武装解除した。

ヤマベは軽く100匹以上は釣ったが小型はリリースし40匹ほど食べる為にキープした。

ひたすら走って浜頓別近くで道を誤り、紆余曲折の末、北見枝幸にでるまで家も店もなく、やっと見つけたセイコーマートで妻は冷やしラーメン、私はスパゲティミートソースを食べたが、ひどくまずかった。

ガソリンが底をつきあわやエンストかと思ったが北見枝幸のはずれでやっと石油スタンド発見、エンストぎりぎりで給油した。

疲れて、いろいろなチーズを売っている興部道の駅駐車場で15分ほど寝た。

そのあとは順調に走って6時過ぎに帰宅した。 

2年ぶりにかなりの長距離運転をしたが、眠気防止のため 絶え間なく ガム アメ コーラ スルメ 酢わかめ お茶などで気を紛らわしながら走った。

結果が報われなかったせいか、けっこう大変なオショロコマ調査行であった。




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猿払川をイトウ釣りのため訪問する釣り人の数、112cmイトウ大迫力写真 イトウ最近の話題2015 その四

2015-02-20 11:21:53 | イトウ
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猿払川をイトウ釣りのため訪問する釣り人の数。112cmイトウ大迫力写真。




2008年4月29日から6月28日までのアンケート調査結果では猿払川下流域の延べ釣り人数は推計約1300人程度、1日平均約22名。1/3は道外から、フライ釣り70.3%、残りがルアー釣りで、ドジョウ引きなどのエサ釣りは無し、釣り方にかかわらず一人あたり40cm以上のイトウを平均一日1匹強釣っていたという。

バーブレス針使用はフライ45.3%、ルアー44.3%、ルアーでは三本針よりもシングルフックのほうが良く釣れるという。

ところで、2014年現在、猿払川では全国各地からイトウ目的の釣り師がさらに急激に増加しつつあるという。 

下流域のみならず従来灌木や笹が密生して釣り人を寄せ付けなかった上流域にも苦労の末侵入して小型イトウを狙う釣り人も増えているという。

本来は控えたいイトウの夜釣りをする釣り人もいるという。

前述のアンケートは2008年のものなので、最近(2014-15年)はもっともっと釣り人が増えている可能性がないだろうか。

不慣れなキャッチ&リリースで、リリース後のイトウ死体も多く見られるという。 

そろそろ、何らかの対策・ルール作りも必要かも知れない。


以前、偶然発見し感激した112cm、美しいイトウを釣った大迫力写真があった。サイトなど忘れてしばらく再発見できないでいたが、今回その写真にたどり着いた。イトウ釣りをする方々はこのような一瞬を夢見て黙々とロッドを振り続けているのでしょうか。釣り師も撮影者も超一流です。


本邦最大 130cm 30Kg のイトウを釣った記録は、このブログに収載してあります。


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真冬の朱鞠内湖でイトウの穴釣りと 90cmイトウ映像 イトウ最近の話題2015 その弐

2015-02-18 22:25:35 | イトウ
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真冬の朱鞠内湖でイトウの穴釣り と 90cmイトウ映像。イトウ最近の話題 その弐。


 120cm級イトウの頭部。



最近札幌へANAで飛んだ際、機内誌 翼の王国 2015-1月 No.547号を見ていたら pp62~73 に朱鞠内湖のワカサギ釣りのことが紹介されており、そのなかにワカサギをエサにしたイトウの穴釣りのことも書かれていた。

冬場、70cm 前後のイトウがけっこう釣れるようで、65cm以上なら年に1本に限りお持ち帰り自由とのこと。夏場はすべてキャッチ&リリースです。

もちろん、ここでの釣りは有料。朱鞠内湖淡水漁業協同組合は 電話 0165-38-2470.


翼の王国 2015-1月 No.547号 72p より転載。真冬の朱鞠内湖、氷に穴をあけてワカサギを餌に釣り上げられた75cm イトウ。


先日 夜、NHK旭川が作製した朱鞠内湖の自然番組を みた。NHK自然番組は、かなりの確率で見ているうちに爆睡状態になってしまうのが常だが、この番組は新鮮美麗映像が続くため引き込まれた。アイヌの楽曲を取り入れたバックグラウンドの音楽もよかった。

面白くてとうとう最後まで見た。そのなかで、真冬の朱鞠内湖にもぐって撮影するシーンがあった。

外気温-35℃にもなるのだが水温は+4℃で湖の中のほうが遙かに暖かい。

ついに私の期待どおり90cmほどの下半身が赤くなった立派な雄のイトウが現れ、しっかりカメラに収まってから悠々と泳ぎ去った。

このワンシーンを見るだけでも十分価値のある番組でした。


       この項 続く。




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大都会札幌市内、豊平川でのイトウ釣り イトウ最近の話題2015 その壱

2015-02-17 20:46:54 | イトウ
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大都会札幌市内、豊平川でのイトウ釣り。 イトウの最近の話題 その壱。




カムバックサーモンなど、なんとか本来の自然を取り戻そうといった運動がある札幌の豊平川だが、そう簡単な話ではないようだ。

そんな面倒な話はこのくらいにして、この際、大都会札幌市内を流れる豊平川にたくさんの魚を放して釣り堀風 Fishing で行こうと言った趣向なのか、最近は豊平川にニジマスなどがかなり放流されているらしい。

イトウもアブラビレが切られてはいるが放流されていて、実際にそのイトウを釣ったことがブロブで紹介されていてビックリした。

本州の子供たちとアメリカザリガニとの良好な関係(もはや子供たちの原風景になっている)みたいに、そのうち札幌市内の子供たちの原風景として、イトウやニジマスが釣れる大都会の川、豊平川がインプットされてゆくのだろうか。

豊平川には漁協などなく釣りは無料です。

これとは別に、石狩川水系豊平川支流の真駒内川でも放流されたイトウ1ペアの産卵行動が さけ科学館により2014年早春に観察されていますが、今のところ繁殖は確認されていない。

放流したのは市民団体石狩川イトウの会の方々とされているようですが詳細は不明、賛否両論あるようです。

尻別川の未来を考えるオビラメの会では由緒正しいとされる尻別川産の養殖イトウのみを放流し、2014年までの3年連続で産卵遡上を確認している。


  この項 続く。




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