にほんブログ村
20XX年9月19日 晴れのち曇りのち豪雨
日高山系、沙流川水系支流の最源流域。この渓流の最上流域はだらだら川で水量はあるがたまりが少なく、とても小型で特徴に乏しいオショロコマがいる。渓流の規模と過酷な環境のせいか幼魚と小型個体が多い。釣り師がここのオショロコマが小型であることをけなしたり馬鹿にするのは実におろかなことだ。小型でも立派に成熟してこの環境にしっかり適応している。山奥の渓流では大型化して有利なことは何一つ無い。水温10度Cほどで清冽な水は死ぬほど冷たい。ほどよいたまりには小さなオショロコマが群生している。ここのオショロコマは種々の色調・斑紋パターンを示し、ある一定の特徴に収束していない個体群だ。特徴に乏しいというのはある意味では素晴らしいことだ。遺伝子の多様性がいまだよく保たれている。一見、渚滑川水系の虎虎模様を思わせる個体までもいたがパーマークは渚滑川ほど濃く細くはならない。強いて特徴を上げれば、黄色味を帯びた褐色が基本色調でヒレや腹部は淡くオレンジから黄色に着色する。赤点紋理は比較的よく目立つ個体が多い。撮影させていただいたオショロコマたちは、すべて丁寧にリリースした。
にほんブログ村
にほんブログ村