オショロコマの森ブログ5

渓流の宝石オショロコマを軸に北海道の渓流魚たちと自然を美麗画像で紹介します、

十勝、早春のブラウン その壱

2014-03-31 19:07:12 | ブラウントラウト
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十勝、早春のブラウン その壱

20XX-4-17(土) 晴れ 10°C.
朝8時にF氏と二人で北見市を出発。十勝の広大な畑作地帯を流れる川に繁殖しているブラウントラウトを見に行った。

途中の峠道は鹿撃ち禁猟区になっているせいか10頭ほどの雌鹿の群がいた。


鹿たちは突然何の前ぶれもなく道路に飛び出し、車と激突することは稀ではない。鹿の飛び出しにとりわけ注意しながら峠を越えた。まだ十勝の連山は雪が多い。里にでるとあちこちで伐採地跡の野焼きをやっていた。 


北見市から約2時間で十勝の大畑作地帯を流れる目的の川に着いた。上流から源流域にかけては、川というよりは畑作地帯の中を直線的に流れる純人工的な水路のようにも見える。どうみても本来の自然河川とは言い難い。

各所に低い落差工がありその下は広い水深のあるたまりを形成している。夏場にはしばしば、そこを回遊する大型ブラウンの群もみられる。

水温は9℃。水はきれいで水量も落ち着き岸辺にはフキノトウが沢山出ている。岸辺の雪はほとんど解けていた。いかにもブラウンがいそうな感じでさっそく釣り始めたが生体反応なし。昨年もそうであったが、この時期、ブラウンの活性がほとんどないかのように見える。

普段、釣り人は見かけない川だがこの日は違った。橋という橋の付近には釣り人の車が停まっており、私の北見ナンバーをはじめ帯広ナンバーのみならず釧路や室蘭ナンバーの車まで種々あった。

地元釣り人のみならず北海道各地からフライマンやアングラーがここにブラウン釣りにきているようだ。

土曜日のせいだろうか、少なくとも15人の釣り人が確認できた。またここぞというポイントは釣り人の踏み跡だらけ。川岸にはしっかりと獣道みたいに釣り人の通り道が出来ていた。

この時期、他にターゲットとなるトラウトが少ないせいかも知れないが、ブラウン釣りにこんなに沢山の釣り人が集結するとは驚きだ。

色々意見もあるようだが現実の世界では、ブラウン釣りは人気があることは明白だ。

これだけ釣り人がいると悲しいかな、けっこうマナーの悪いのもいて、釣りエサやルアーの容器、食べ物のゴミなどあちこちに散乱していて目にあまる。 

引き続き、比較的釣り人の入っていないと思われる場所を中心に入念にさぐったがまったく魚信なかった。

ブラウンの活性が低いのか多数の釣り人にいじめられているのかはわからないがとにかく釣れない。あちこち探り歩き、やっと釣り人の気配が無くなってきたころ、ぽつぽつと小型ブラウンがかかりはじめた。







































              この項 続く。



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オショロコマの幼稚園

2014-03-29 16:54:58 | 渓流魚、蝶、自然
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オショロコマの幼稚園

20XX-5-27  晴れ 暖かい

サクラがきれいに咲いて緑もきれいで天気も良く気持ちのよい日であった。

この日はN川水系のカワマスを撮影後、北見に帰る途中にSB川水系K川源流域を初めて調査した。



K川の源流域は浅くごく平凡な小川といった感じだが、さすがに水は清明で冷たく川底もきれいな小砂利で清々しい流れであった。


ここにはおびただしい数のオショロコマ幼魚がいて、正にオショロコマの幼稚園といった感じだ。

若魚、成魚はまったく見かけず幼魚ばかりの水域というのも実は珍しい。
















































ここは秋のオショロコマ産卵時期にはどうなっているのか、もう一度来てみる必要がありそうだ。

今回、写真に示すように手を切るような清冽な流れ、小砂利~砂礫を敷きつめたような美しい川底、ニジマス汚染もなくアメマスの侵入もなくオショロコマの産卵場所、幼魚・若魚の棲息環境としては最高の水域であろう。

100mほどの水域をゆっくり釣り下りオショロコマ幼魚たちを撮影した。

幼魚若魚を30匹ほどを釣って写真を撮った。美しい個体はなく地味な色調の個体ばかりであった。

撮影させていただいたオショロコマたちは丁寧にもとの場所にリリースした。



春先に多い小さなブヨに唇を刺され、アンジョリーナジョリーみたいな、たらこ唇になってしまった。

きれいなスミレが咲いていた。その後 春の味覚ギョウジャニンニク少しとコゴミを採った。

夜 8時頃帰宅した。とても疲れてしまい足腰痛い。コゴミをゆでて食べて早めに寝た。




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知床SY川、河川残留型22匹、降海型オショロコマ1匹を撮影

2014-03-28 14:15:47 | 降海・遡上型オショロコマ
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20XX-5-12 低温 雪崩 強風注意報 後 晴れ 後曇

HSK川でまさかのオショロコマを記録したが、さらに降海型オショロコマを狙って、次にSY川に入った。

SY川の河口付近を入念に探って、河川残留型22匹を釣り、最後に降海型オショロコマをやっと1匹撮影出来た。


体躯は細身となりヒレは透明感を増し、尾ヒレの辺縁は黒色調となり、角度によって魚体はサンマみたいに銀色に輝く。これらの形態変化は降海型となる時のトラウトたちの一般的なパターンで、アメマス、ニジマス、ヤマベ、オショロコマに共通の変化である。




ここの河川残留型オショロコマはいつも同じ外見であり小型で白っぽいSY川に特徴的なオショロコマだ。 






































以前は、毎年5月中旬には知床の渓流の河口付近には降海型銀ピカオショロコマが渦を巻くように群れていたと言うが、ダム建造後はそのような光景は見られなくなったという。

降海型オショロコマに依存していた個体群がダムのために衰退し、河川残留型オショロコマ中心の渓流に変わったものと思われます。

砂防ダム建造で、ここのオショロコマの生態系が大きく変化した事がうかがえます。

知床の渓流のおびただしい数の砂防ダム群を全て撤去すれば、また降海・遡上型オショロコマが中心となる本来の生態系に戻る可能性はあるのか、興味深いところです。


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知床半島羅臼側、まさかと思う細流にオショロコマ

2014-03-27 20:05:22 | 渓流魚、蝶、自然
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20XX年5月12日  曇り

知床半島羅臼側、まさかと思う細流にオショロコマ

低温 雪崩 強風注意報のなか羅臼にむけ 3人で出発。羅臼峠は濃霧、強風、少し前まで吹雪であったのかハイ松やダケカンバが樹氷になっていた。車の窓を開けたり車を降りるとすごい突風。峠を越えると天候は回復傾向。

硫黄臭のする羅臼川上流で淡い灰青色調のオショロコマ6匹が釣れた。

峠を下って知床半島羅臼側海岸線を岬方向へ向かって走った。この日の目的は降海型オショロコマ。

早春の知床半島の渓流を降海型オショロコマを捜したが、この日はどうもオショロコマ探しよりは山菜採りに向いている日であった。

若いおいしいフキが無尽蔵にある。




おいしいコゴミもいたるところ無尽蔵にあった。





知床に来るたびに気にはなっていたが、いつも素通りしていた本当に小さな細流を探って見た。



フキをとりながら川幅最大で1mもない浅い細流に釣り糸を垂れると果たしてオショロコマがいた。



夏場は干上がってしまうような水量の少ない川だがこんな細い渓流にもオショロコマが棲んでいるとは、さすが知床だと思う。

コゴミはサッとゆでてマヨネーズなどつけて食べるとおいしいことこの上ない。この日はギョウジャニンニクもゆでていただいた。




この日撮影した降海型オショロコマは次項にお示しします。

            この項 続く。





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2008年3月の道東のカワマス撮影記録

2014-03-25 19:37:55 | カワマス
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2008年3月の道東のカワマス撮影記録

2008-3-20 (木) 曇り 気温4℃  春分の日で お休み

朝8時30分に北見を出発。久しぶりにN川水系のカワマスを撮影に出かけた。

冬場は道路状況が悪いため遠出は控えてきたが、この時期になると道東の国道は、はや雪も氷もなく走りやすくなる。

当然ながらこの時期のカワマスの活性はとても低く、当初なかなか釣れなかった。例年と比べてもとても活性が低い。粘って釣っていると少しずつ釣れ始めたが前年と較べると個体数はかなり少なかった。


























































今回はヤマベは少なく、3匹のみ。  いつもは多いアメマスも何故か5匹しか釣れなかった。


オショロコマ3匹は全て純系オショロコマと思われ、カワマスとの雑交個体は見られなかった。写真が多いですが個体数は3匹です。


















カワマス11匹の他にはヤマベ3匹、アメマス5匹、とても黄色調の強い変わったオショロコマを3匹釣った。

カワマスはすべて純粋なもの( 外見的に純系のカワマス )で、少なくとも外見的にはオショロコマやアメマスとの交雑を思わせる個体はなかった。

やたら寒いし、魚は少ないしで、この日はあまり楽しい釣りではなかったが、久しぶりに美しいカワマスを撮影できたことで良しとすべきであろう。

N川水系にはカワマスが棲む渓流が、ほかにも数本あるが、いずれも棲息水域は極めて狭い範囲で、そこではオショロコマ、カワマス、これらの雑交F1個体、さらにニジマス、ヤマベが見られるがアメマスがいない。


今回の水域では、カワマス、オショロコマ、ヤマベ、アメマス、ニジマスが混生するが カワマスとの雑交F1は見られない。米国で移植放流されたカワマスが他のトラウトと雑交を繰り返して最終的には、カワマスも在来のトラウトも全て消えてしまうと言う悪魔の構図は見られない。カワマス、オショロコマ、アメマスの産卵時期が各々微妙にずれているのが大きな理由と考えている。


今回も撮影させていただいた渓流魚たちはすべて元の場所に丁寧にリリースした。




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無斑オショロコマ、オホーツク東限のアメマスを求めて

2014-03-24 18:20:12 | 渓流魚、蝶、自然
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20XX-11-5 

無斑オショロコマ、オホーツク東限のアメマスを求めて。

知床半島羅臼側のいくつかの渓流を調査後、夕刻に峠を越えてオホーツク海斜面に出た。

そこにあるとても小さな渓流S川は河川改修工事や護岸工事が繰り返されたために渓流魚たちは今や虫の息で生息しているがとても興味深い川だ。

この渓流ではしばしば無斑のオショロコマが釣れる。

またこの渓流では、アメマスを釣り落としたことがあり従来、斜里川水系から知床よりではアメマスの記録は極めて珍しくなんとか撮影しておきたいところである。

先日釣り落としたアメマスを狙って同じ場所に入渓して釣ったが今日は小型のオショロコマばかりであった。

それなりに特徴のある暗色調で赤点紋理が小さいオショロコマたちだ。 









若い♀は産卵直後のようで、産卵孔から卵膜の一部が見えていた。


撮影させていただいたオショロコマたちはすべて丁寧にもとの場所にリリースした。

今回は結局のところ無斑オショロコマもオホーツク斜面東限のアメマスも釣れなかった。

とっぷりと日が暮れてあたりが暗くなり、おまけに強風が吹き始め、身震いするほど寒くなって釣りは中止となった。

いつもの斜里の町はずれのローソンで熱いうどんを食べて帰った。



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2014年オホーツク彼岸の猛吹雪と東京スカイツリー

2014-03-23 08:31:44 | 旅行
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2014年オホーツク彼岸の猛吹雪と東京スカイツリー

2014-3-21(金) 昨日から妻たちは女満別から飛んで東京ディズニーランドへ出かけた。私は留守番と愛犬の世話。

朝から小雪が降り始めていたが、昼過ぎから発達した低気圧のせいでこの冬一番の猛吹雪となってきた。天候の急変が凄かった。

友人のF氏から、明日までに一回除雪したほうが良いのではと電話あり。みるみる吹き溜まりができて道路も家も自動車も雪の下になってゆく。

見かねて猛吹雪のなか、小型除雪機、雪丸出動。ホワイトアウトでしばしば何も見えなくなる。

きれいに除雪できたかと思ったら最初に除雪したあたりがもう、吹き溜まりで元通りになっており、あほらしくなって除雪中止。




2014-3-22(土) 激しい吹雪は夜半には止んだみたい。朝起きると、青空が広がり、あちこちの家で除雪機の音。


我が家もまわりに雪が吹き付けて、あたかも雪に埋もれたかに見える。



窓の外は小高く雪。一晩で北見積雪44cm。我が家のあたりはもっと降った。根室では観測史上最高の積雪115cm。交通網はずたずた。北見では近年稀にみる大雪だ。

単に積雪量ではなく吹き溜まりがひどく、場所によっては1-2mも雪がたまる。窓の雪を記念撮影した。













デニッシュパンとリンゴのさみしい朝食のあと、一時間半かけて雪丸で雪飛ばし、やっと除雪した。



妻たちは一昨日、昨日とディズニーランド三昧だが、えんえんと並ぶのには閉口したもよう。以前、タワーオブテラーはあまりの恐怖でまいったので今回もパス。

昨年は中標津方面で吹雪のため悲劇が続いたが、今年はその教訓で吹雪の実被害は少なかったようだ。

妻たちは今日は朝から東京スカイツリーに登り、水族館を見て、上野動物園をまわって夕方の飛行機で女満別空港に無事もどってきた。

吹雪の合間をぬって運良く旅行を楽しんできたかたちだ。ひと人ヒト、押すなへすなの大混雑であったが、スカイツリーからの富士山や、地上600mの透明床に驚き感激したもよう。北見と違って、東京では何でもひたすら並ぶ。並ぶのには少し慣れたとのこと。  

スカイツリー見物の記念のおみやげ。


冬の花たち




この時期、セントポーリアがきれいです。ちょっと盛期が過ぎた感じ。


この胡蝶蘭は、もう4年目ですが年々 花数が減って来年は無理かなといった感じ。




そういえば、北見では過去にもっとすごい吹雪・大雪がありました。



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Non-native 渓流魚や養殖渓流魚の移植放流について

2014-03-22 16:04:03 | 渓流魚、蝶、自然
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Non-native 渓流魚や養殖渓流魚の移植放流について

すざまじい河川環境大破壊を行って羅臼川下流域に11基もの魚道付き三面張りダムを造った結果、あまりにもオショロコマが減ったことを何とかしようと non-Native のオショロコマ移入が行われた疑いがあります。従来、羅臼川ではみたことがない、少なくとも2系統の他の渓流のオショロコマのほか、エラブタ切り、背びれ切りの標識オショロコマ、さらに 養殖オショロコマが疑われるエラブタ異常ものもみられました。 これらが、私の杞憂であってくれれば良いのですが、知床ではそうとばかりはいっておれない前科があります。かって、放流ニジマスのため在来のオショロコマが全滅したORM川に、他の渓流のオショロコマが移植放流されたことがあります。皮肉なことに、その移植オショロコマがいつきはじめたとたん、信じられないような自然大破壊のうえ巨大な魚道付きダムが造られ、移植オショロコマは壊滅しました。

移植オショロコマの疑いのブログ記事をみて、横浜のTさんから興味深いメールをいただきました。本州の渓流でイトウやオショロコマが釣れているとは驚きでした。 もう、世の中 なにがどうなっているのか把握しきれない状況になってきました。ご本人の許可を得て以下にアップさせていただきました。

もはや、在来の生態系が完全に破壊された水域ならいざ知らず、いまだに在来の生態系が多少なりとも残っている水域にはNon-native 渓流魚や養殖渓流魚の移植放流はかたく控えるべきと思います。






オショロコマ移入の話を読みました


オショロコマを別の河川からもってきて放流は良くないですね、
同種だけど少し姿の違うものを移入すると混じりあって、元々の純血種が失われてしまいます、
生物の多様性を損ねてしまいます、
これも国内外来魚に相当しますね。

確かに同じオショロコマであっても、すでに別の形態や生態、DNAをもっていますから、
人為的に移動させるのは問題があります、

各河川のオショロコマはすでに川に固有の集団になっているはずです。

いったい誰がやっているのでしょうか?
えらぶたカットもまたすごいですね、赤くて目立つので釣らなくても見えるということでしょうか?

カットされた部分を見ると直線になっていなくて、カットされた傷も塞がっているように見えるので、
カットしてから時間が経っているように思えます。

ところでこのように鰓の部分が欠けた魚は本州では良く見られます、
それは養殖魚の成魚放流に良く見られます、鰓が欠けていれば、「ああ放流魚だ」と言われます、
成魚放流用の魚は過密な環境で養殖され、鰭の先が丸くなったり、鰓が欠けてこのような状態のものが多いです、
この鰓が欠ける現象は人為的に行っているものではなくて、
狭くて過密な環境によるものか、継代飼育により血が濃くなりすぎて出る遺伝的異常だと思います。

鰓の欠けは養殖イワナ、ヤマメの成魚放流には良く見られるので、
これはオショロコマの養殖魚放流なのかもしれません、
関東ではイトウやオショロコマの養殖が盛んに行われ、
管理釣り場などで放流されており、養魚場から逃げたものが自然河川でも釣れる状況になってきています。

人為的なカットならもっとまっすぐになるだろうし、鰓の欠け方の大きさもまちまち、
第一、魚にとって最も重要な部分を傷つけるリスクの高い方法を選ぶとは思えません、
だからこれは養殖オショロコマを放流した可能性が高いと思います、
今はオショロコマも大量に養殖可能なので、本州と同様、減った分は放流して補えばいいと思われているのではないでしょうか?
もしそうだとすると、どこの河川にも養殖オショロコマを放流して種の多様性が失われてしまう可能性があります。

無差別なニジマスの放流はだめですが、養殖魚( 養殖イワナ、養殖オショロコマ、養殖イトウ など )の放流はもっと危険です、
私の調査した本州の二の舞いで、河川固有の種がどんどん失われる危険があります、
いったい誰が何をどのような目的で行っているのか調査して、
今のうちに歯止めをかけないと、大変な事になりそうな予感がします。


PS: 最近、問題になっているニジマス放流に関しての私見としては ゾーニングして、ニジマスの有効利用エリアを限定して、そこに許可を得て放流する事には賛成です.



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ヤマトイワナの現状 今そこにある危機 

2014-03-21 20:49:39 | 渓流魚、蝶、自然
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ヤマトイワナの現状  田中篤

私はヤマトイワナの生息状況の調査を2004年から2011年まで続け、
木曽川水系110河川、天竜川水系10河川、飛騨川水系4河川、長良川水系1河川の調査を行ってきました、
最初は木曽川水系を調査し、自分の行ける所はほとんど行きつくし、次に天竜川水系や飛騨川水系の調査に入りました、
しかし現在は体を壊して調査は続けられない状況になっています。

調査方法としましては、在来種のヤマトイワナの調査ですから、私が行ける限り河川の最上流部を釣り、
釣ったイワナの全てを斑紋が識別できるように写真におさめていきました、
後に第3者が見て判断できる資料として残すことが目的です、
基本的に単独日帰り釣行で、私が安全に行ける範囲のみの調査になります。

目的は当時すでにあまり釣れなくなっていた木曽川水系のヤマトイワナの生息状況を知るためでした。



ヤマトイワナとは?

ヤマトイワナとはどのようなイワナでしょうか?
本州の中部の太平洋側の河川の上流部に生息するイワナで、東は富士川、西は紀伊半島までに生息している、
特徴は白点が皆無、体側に着色班のみがあるイワナです、(木曽の場合は柿色に近い着色班である)








ただし幼魚は体側に白点があり、成長とともに白点は着色班に変わります、





木曽川水系の純粋なヤマトイワナは幼魚の時から背中の白点はありません。







対してニッコウイワナは背中に白点があります、




したがってヤマトイワナとニッコウイワナは素人でも容易に見た目で区別がつきます、それほど見た目で違う姿をしているのです、だから私のような素人が見ても在来種と放流起源種が容易に区別ができるのです。

ヤマトイワナもニッコウイワナも魚の種類としてはイワナ、同種になります、イワナの中の亜種という関係です、だから容易に交雑します、
人間にたとえれば、黒人と白人のようなものです、同じ種族ですから交雑してハーフが誕生します、
人間の場合は民族意識が強く、人種差別などの差別意識が強いのであまり交雑は進みませんが、
私が調査した範囲のイワナの場合は博愛主義なのか、差別意識というものは薄く、どんどん混じりあっていきます。

混じりあった魚はちょうど中間の姿になります、
ニッコウイワナをN型、ヤマトイワナをY型、中間型をNY型と呼び、
N型の強い中間型をN+、Y型の強い中間型をY+と呼びます。

最も一般的な判別方法は背中の白点の分布で判断します、
ヤマトイワナとニッコウイワナの中間だと背中の背びれから後ろに白点があります(NY)、




ニッコウと中間型の中間は、頭と背びれの中間から後ろ側に白点があります(N+)、





ヤマトと中間型の中間は背びれの周辺に少し白点があります(Y+)。



調査結果

結論としては木曽川水系で純血ヤマトイワナのみの生息する河川は、
私の調査した範囲では110河川中4河川のみ、
うち一本は保護禁漁河川の味噌川、水産試験場の調査に同行して写真だけ撮らせていただきました、
他に支流全体が完全ヤマトの川が1本、残りの2河川は最上流部の小滝の上流200mだけに生息しているという状況です。

私の調査の範囲では純血のヤマトイワナの河川としてはこの4本のみですが、実は他の河川でもヤマトイワナは釣れます、ニッコウイワナが放流されていてもまだ混じりきっていない、あるいはニッコウイワナの放流量が少ない河川では、まだ混じっていない(と思われる)ヤマトイワナが現在も見られます、こんな場合は色々な中間型イワナが釣れる中に純血と思われるヤマトイワナが混じります、
ただし時を経れば綺麗に混じって純血の魚はいないくなるはずです。

とにかく、林道のある河川は全てにニッコウイワナが放流されています、
その放流は本当にまめで、こんな隠れ沢のような所は、と思った所もしっかりとニッコウがいます、
釣行の帰りに温泉で出会った人から、イワナの放流の話を聞いた事があるのですが、
林道のない川の滝の上までイワナを担いで行って放流しているそうです、(源頭放流)
それほどの努力をしてまで在来ヤマトイワナを絶滅させているのです。
(だからどこまで行ってもニッコウがいるわけだ!)


国内外来魚とDNA汚染

外来魚と言えばブラックバスやブルーギル、雷魚などをイメージするかと思いますが、
日本に棲む別の地域の魚を新たな場所に放流しても、同じ問題が発生します、魚が外国から来たか、国内の別の地域から来たかの違いだけで、その害は全く同じです。

ブラックバスの場合は他種を食害したり排除したりするかもしれませんが、
全くの別種ですので、交雑しません、その点ではある意味安全な生物です、
しかし国内外来魚で同種の亜種の場合は交雑します、(養殖イワナやヤマメが該当する)
放流されて十分な時間が過ぎれば、その地域の魚は全て交雑し在来の種は失われます、
これがDNA汚染です。

ブラックバスやニジマスは在来種の生息数を減らし、絶滅にいたらしめる場合もあります、
しかし確実に絶滅させるとは限りません、移入種の方が絶滅したり共存する場合もあります、
ところが同種亜種の放流は交雑するので、放流した瞬間、将来的にはその地域の在来種は絶滅が決定してしまうのです、
在来魚を確実に絶滅させる外来魚としては最強無二の存在が同族亜種(養殖イワナやヤマメ)です。

北海道以外の渓流では養殖魚の放流がさかんに行われ、
木曽川水系においては上記の状態ですでにほぼ絶滅状態です、
天竜川水系や飛騨川水系も調査した範囲では全く同じ状態で、
どの河川にもニッコウイワナが放流され、ほとんどがハイブリッド(交雑種)の川になっていました。

元々ニッコウイワナの生息する地域では放流魚もニッコウイワナですから、
我々素人が見た目ではそこの魚は在来であるか否かは判断できないのですが、
おそらく同じような状況だと予想されます、
昔からイワナは谷が一つ違えば魚が違うと言われてきましたが、
現在は養殖魚放流によって全てが画一的な魚になってしまったと思われます、
つまり遺伝的多様性のない状態になってしまったのです。


ヤマトイワナ復活?

絶滅した種は二度と元には戻りません、
しかし現在、ヤマトイワナは養殖に成功しています、
ここ数年間、木曽川漁協は養殖ヤマトの放流試験をしてきたようです、
将来的には放流魚をヤマトイワナに変えて、
木曽川水系をヤマトイワナの川に戻すことができるかもしれません。

ところで木曽川水系も大きな支流が何本かあり、私の調査では各支流毎に少しずつ形態の違うヤマトイワナが住んでいます、
私はヤマトイワナの写真を見れば大体水系がわかります、
ところが養殖ヤマトを放流すると、全てが画一的なヤマトイワナになってしまいます、
遺伝的多様性のない状態です。

現在の養殖ヤマトのルーツは味噌川、味噌川のヤマトはパーマークが非常に薄く、朱点の濃いタイプ、
典型的な木曽ヤマトの形態ですが、他の支流にはパーマークのはっきりしたタイプも生息しています、
ようするに養殖ヤマトイワナでさえ国内外来魚になってしまうのです。

本来は味噌川起源の魚を他の川へ放流する事には問題があるのですが、
すでにヤマトイワナがほぼ絶滅してしまっている状況においては、
養殖ヤマトイワナ放流によるヤマトイワナの復活という方法もしかたないのかもしれません、
ただし、現在各支流に残された純血ヤマトイワナの河川にだけは放流しないようにしてもらいたいものです。


これはこのブログの読者で、いつもいろいろとご教示いただいている、日本の在来渓流魚研究家、田中篤さんに特にお願いしてヤマトイワナの現状 2011年頃 について書いていただいたものです。 河川を大破壊して多数の魚道付きダムを造った結果、オショロコマが激減した羅臼川に、他の渓流からのオショロコマを放すことの問題点がご理解いただけると思います。私自身は本州のイワナについてはまったくの素人です。しかし、ヤマトイワナは日本古来の生き物代表みたいなもので、今回 純系ヤマトイワナの美しい写真を見て改めて感激しました。こんなすばらしい生き物を何故本州の人たちは大切にしないのでしょうか。北海道と同様に、これまで、在来種や生態系に対する知識や啓蒙があまりにも少なかったのが、大きな理由のひとつかもしれません。これからは、そうも言ってはいられない時代にさしかかっていることは、今回改めておわかりいただけたと思います。田中篤さんの啓蒙は、本州各地の漁協、釣り人たちにとって、不都合な真実として無視・無関心をよそおう段階ではない、今そこにある重大な危機を示していると思います。

と、えらそうな事を言ってはおられないのが北海道のニジマスと絶滅危惧種オショロコマの関係です。

北海道のニジマス釣り愛好家たちも、ここまで在来種に対するニジマスの害( 特にオショロコマについては最大の脅威 )が、明らかになっている現在、ニジマス遊漁のありかたを根本から再検討すべき時期にさしかかっていると思います。

アメリカで非在来種のトラウトたちを移植したことによりオショロコマが消滅ないし絶滅寸前の状況になり、現在その復活や保護に苦心惨憺している現状を教訓とすべきです。

本来、在来種を守るべき立場の行政も、北海道における在来種の生態系を守るためには何が大切かを充分に把握し、及び腰になってはいけません。勝手気まま、無制限の放流を行ってきたニジマス釣り愛好家の方々も、この後におよんでは口をつぐんでいる段階ではないとおもいます。状況は100万人もの大署名が集まったブラックバス容認派の意見をとるか、対するに人数的には圧倒的に少ないが在来種保護を訴える人たちの意見をとるかで日本中が割れたつい少し前の出来事に何故かそっくりです。
 待ったなしです。




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羅臼川のオショロコマは復活なるか、しかし羅臼川にデカニジマス。

2014-03-20 19:40:38 | ニジマスによる被害
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2008-10-17 羅臼川のオショロコマは復活なるか。

今回、羅臼川河口付近のヤナの少し上流から最後の魚道付きダムまでの約3.5Kmを約4時間30分かけて入念に釣った。この水域が、かってオショロコマが無尽蔵に生息していた羅臼川下流域である。


多数ある魚道付きダム下は三面張りでどのダム周囲でもほとんど魚信がなかったが、湯元橋の下流域のダム、老健施設福寿園裏のダム、および最後のダムの三カ所でダム下に居残ったオショロコマが多少釣れた。


釣れたオショロコマは魚道工事前と比べると絶望的に個体数が少なく、幼魚が半分を占めた。釣り上げたオショロコマは愛護的に扱い手早く水中で撮影してすべて丁寧にリリースした。


ダムとダムの間の水域はどこも浅く、汚れて水量とても少なく、たまりがなくオショロコマはほとんど釣れなかった。


釣れたオショロコマたちの写真をよく見ると 他の河川由来で標識されているかに見えるもの6匹(成魚2,若魚1,幼魚3)、恐らく羅臼川土着のオショロコマと見えるもの18匹(成魚~若魚 8 、 幼魚10 )、 もしかすると他の川のオショロコマが放された(無標識移植放流)のではないかと見えるもの4匹(成魚 4)合計28匹であった。 



他の川からオショロコマを持ってきて放すのは遺伝子攪乱の観点から極めて好ましくない。前述のとおり黄色い色調のオショロコマたちは近隣のKTN川から、黒色調のオショロコマたちはすぐ近くのMTN川からここへ移植されたものと推定される。



黄色い色調のオショロコマたちは近隣のKTN川からのものか?


黒色調のオショロコマたちはすぐ近くのMTN川から移植されたものか?


羅臼川下流域の native オショロコマの姿については前述の記事を参考にしていただければ幸いです。

羅臼川の native オショロコマ。


従来の記録を参考にすれば、この水域で釣ると少なくとも成魚を1時間で40匹、4時間30分もあれば大型個体を混じて成魚180匹は釣れたと思う(実際にはそんなに釣らないが)。

今回は特に入念に釣ったにもかかわらず幼魚成魚あわせて28匹しか釣れず 匹数で単純計算すれば1/6程度に減少していた。成魚でいえば 約1/10以下に激減しており羅臼川特有の良型個体はいなかった。








今回の調査ではオショロコマは激減してはいるが完全消滅ではなく、幼魚も多少見られた。












今後、サケマスの遡上が異常に増えることが無く、川底や川岸もいじられず、出来れば3年ほどは禁漁にすればもしかすると羅臼川のオショロコマはある程度みかけ上の復活をするかも知れない。ただ、いったん壊れた生態系は一般的にもとどうりの再現は不可能だ。また、他の渓流から移入されたオショロコマによる羅臼川オショロコマに対する遺伝子攪乱がおこるかも知れないことは、とても残念なことである。

羅臼川のオショロコマにはなんとか復活して欲しいが、完膚無きまでに荒れ果てた河川環境をみると、状況はそんなに甘くはなさそうな気がする。



羅臼川下流域土着と思われるオショロコマ
とにかく魚(オショロコマ)が少ない。しかし老健施設裏の魚道付きダム下では産卵後とおぼしき♀を2匹確認した。


またここでハッチアウトした羽虫を飛び上がって捕食するオショロコマ幼魚も数匹みられ、このダム下はそれなりの繁殖場所になっているようだ。


PS: その後、羅臼川下流域にはあまり興味がなくなってしまい、私自身はオショロコマ復活の状況は調べていないが、このブログの読者の方からの連絡では2013年現在、多少のオショロコマは釣れたとのことである。しかし、このとき、従来ニジマス汚染などまったくなかった羅臼川で大型ニジマスをかけたが釣り逃がし、30cmほどのニジマスを釣り写真撮影されている。ニジマス汚染もとうとう知床自然遺産の心臓部にまで及び始めているとすれば本当に残念なことだ。 もう待ったなし。勝手気まま、無制限なニジマス放流を一刻も早く規制する必要があると思う。



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魚無し羅臼川にエラブタ切りオショロコマを移入

2014-03-18 20:04:15 | 渓流魚、蝶、自然
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オショロコマがいなくなった羅臼川に他の川から持ってきたオショロコマが標識されて放された???

とある道東のサケマス孵化場手前の渓流でエラブタ片方をハサミで切られ、エラが赤く露出しているアメマスを10数匹まとめて釣ったことがある。何かの実験目的でエラブタ切りの標識をほどこされたと思われた。

サケ・マス科はアブラビレを切る標識法が一般的と考えていたが、結構残酷な標識法があるものだ。しかしエラブタ切り標識は確かによく目立つ。

今回、オショロコマが激減した羅臼川でエラブタ切りの標識を施されたオショロコマを釣った。




しかもこのオショロコマは羅臼川では見かけない外見をしている。

羅臼川の数本向こうの川から持ってきたオショロコマと思われた。

魚道がオショロコマに関しても機能しているかどうかをみるためだろうか?。 

川ごとに特化して外観が異なるというオショロコマの特徴に無配慮であることが気になる。

オショロコマなんかどれも同じで、いなくなったらどこかのものを放せばよいと言う考えは在来の個体群を大切にする世界的な流れに逆行しており、今後このようなことがないように留意してほしい。

この個体の他にもエラブタ切りをされたとおぼしき個体を確認した。






このほか最後の魚道付きダム下をさぐったら尺オショロコマがかかり流れに乗って猛烈に竿先を絞り込んだ。ランデングネットがなかったので思い切って引っこ抜いた。この見事なオショロコマはあろうことか背ビレを切られていた。これも標識のつもりなのかな? 。



問題なのはこのオショロコマは羅臼川ではこれまでみたことのない外観をしており少しはなれたKTN川のオショロコマではないかと思われた。



これら羅臼川以外のものと推定される個体が釣れた。これらはいくつかの理由で海から入ってくることは到底無理なのでやはり人為的に他の渓流のオショロコマが移植放流された臭いが強く感じられる。







従来、羅臼川にはこんな外観のオショロコマはいなかった。



羅臼川下流域の大型魚道群の間に、以下に示すような多少オショロコマの繁殖可能とおもわれる水域が残っていた。ただ、川底は汚く浅い。将来、ここに多少のオショロコマが復活してゆくことを期待したいが、他の渓流のオショロコマが移植放流された疑いもあり、なんともすっきりしない心境だ。










   この項 続く。






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驚愕、羅臼川を占拠した巨大コンクリート魚道群、自然大破壊

2014-03-16 09:17:34 | 渓流魚、蝶、自然
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驚愕の魚道付きダム群建設後に羅臼川下流域のオショロコマ壊滅的激減 その参


















以下に私がとても気になっていた北海道新聞の記事を原文のまま、お示しします。

羅臼川の魚道設置 住宅地にサケ狙いクマ 町、接触恐れ警戒へ  2006/11/24
 
【羅臼】世界自然遺産知床を流れる羅臼川(根室管内羅臼町)に、サケ、マスを遡上(そじょう)させるための魚道を設置したところ、遡上してくる魚を狙って、クマが住宅地付近に出没し始めた。住民の反応はいたって冷静だが、町は住民や観光客とクマの接触を心配し、パトロールを強化するなど対策を検討している。

 同町湯ノ沢町の老人福祉センター裏手。河原にクマが食べたとみられるサケ、マスの死骸(しがい)が今秋、三十匹近く見つかった。環境省羅臼自然保護官事務所の石名坂豪自然保護官補佐はクマ三頭分の足跡も発見した。

 付近の住民も今秋、住宅地を歩くクマを目撃。今年、同センター裏手まで魚道が整備され、それからクマが現れるようになったという。

 羅臼川は羅臼町市街地を貫き遺産登録地域に続く全長九キロの道管理河川。洪水対策として十八基の段差を設けたため、魚が遡上できなくなっていた。

 遡上を復活させるため、釧路土現が1995年からスロープ状の魚道を設置し、これまでに十一基が完成した。

 クマの出没について、住民の反応は意外にも冷静だ。民宿経営の石橋福子さんは「川が自然の姿に戻るので、魚道は歓迎。夜はクマが好きな干し魚を家にしまうなど、注意しているので影響はない」と話す。

 魚道設置は国際自然保護連合が知床を世界自然遺産登録する際、日本に課した宿題の一つ。このため、釧路土現はさらに、ホテルが三軒並ぶ上流まで、五カ所に魚道をつける計画で、今後、住民や観光客がクマと接触する恐れは増す。釧路土現は「クマの出没は予想していたが、町の要望で魚道を設けてきた。クマ対策は町にお願いする」と話す。

 対応を任された形の羅臼町の田沢道広自然保護係長は「今秋はクマが警戒して、夜だけ魚を捕りに来ているようだ」とみる。

 ただ、「来年になると、慣れて昼も頻繁に現れる可能性がある」と心配しており、パトロールの強化や、川沿いにフェンスを設置することも検討している。

(北海道新聞 2006年11月24日)


地元住民は別として、私を始め多くの人がまったく知らないうちに、この荒っぽいダム建設計画が着実に実行に移されて巨大な魚道付きダム群が完成していたのであった。その結果、魚道により川が自然の姿にもどるのでは ? という民宿経営の石橋福子さんの素朴な願いとは全く逆の環境が出来上がった。
ヒグマの危険に関しては釧路土現は、おいらは頼まれてダムをつくっただけでヒグマ云々は羅臼町がみてくれや、と責任回避の態勢だ。そのうち一人でも魚道付きダムのためにヒグマに襲われることがあればすべてはおしまい。羅臼キャンプ場閉鎖の経緯をみてもいかに羅臼町がそれを危惧しているかが推察される。

羅臼川下流域にはオショロコマが無尽蔵にいるというのが2008年までの私たちの認識であった。おそらく今現在、羅臼町在住の人たちも羅臼川にはオショロコマがいくらでもいると信じているとおもう。実際、2008年7月2日に、釣り支度中に挨拶した羅臼町在住の人たちは私たちを見て、へーっオショロコマの写真を撮るのかい、この川にはオショロコマなんか雑魚みたいにたくさんいるよと話していた。

しかし、この羅臼川下流域からオショロコマは今正に姿を消そうとしている。川の生態系など眼中にないすざましい破壊的な河川工事が行われたことは明白だ。

かってのこの川の姿を知っている私は破壊された羅臼川と無味乾燥巨大なおびただしいコンクリート製の魚道付き砂防ダム群をみて絶望的な気持ちになった。あっという間に壊滅寸前まで追い込まれた羅臼川下流域のオショロコマに復活の可能性はあるのだろうか?。

羅臼川産のサケは 2004年132万粒、2005年188万粒(2004年の西別川は6297万粒なのでたいした規模ではない)を人工孵化させている。これらが放流された羅臼川のサケマスはこれまで、回帰したものが海で定置網捕獲されてきた。採卵用サケマスは河口でヤナと網で捕獲する。




2005年度は♂♀合計2239尾を捕獲している。これをいまさら羅臼川にのぼらせる( 結果として人間の生活圏にヒグマを呼び寄せる )意味合いや価値はあるのだろうか。いかに知床自然遺産登録のための約束事とは言え、自然愛護をうたった子供だましのマヌーバーにもほどがあるだろう。ただ、これは知床を自然遺産登録する際の交換条件であったため、これを履行しなければ自然遺産指定を取り消されてしまう現実的な恐怖があったのだと思う。

実際には孵化放流事業に必要な採卵用サケマスを十分に捕獲・確保したあとでなければ河口のヤナははずされず、サケマスは遡上できない。今年( 2008年度 )のように回帰サケマスが激減している年にはヤナは10月下旬になってもはずされず、結局巨費を投じ羅臼川の大破壊を行ったあげくに造られた壮大な魚道群を登ってゆくサケは今のところ(2008年10月17日)唯の一匹もいないのが現実の姿だ。

その上、上流域には魚道をのぼりつめたサケたちが産卵できるようなきれいな砂礫や小砂利のある豊かな環境はもはや極めて少ない。最後の魚道付きダムの上流には依然として大きなダムが行く手をさえぎっており、サケ・マスたちにはそこで無効産卵後斃死するしかない。

さらにもう一つ問題がある。遡上するサケマス、特にカラフトマスとオショロコマの産卵時期が一致するのだ。ささやかな自然繁殖にたよるオショロコマに対し人工孵化・大量放流に由来するおびただしい数の遡上カラフトマスやサケの産卵行動(たとえば、2003年度の10年ぶりのサケマス大豊漁の年など)の前には、かよわいオショロコマの産卵床など完膚無きまでに破壊されるだろう。

皮肉なことに多数の魚道無し砂防ダム群は、これまでオショロコマ産卵水域への人工孵化放流カラフトマスの侵入を防いでいたのだと思う。米国では貴重な渓流魚カットスロートを守るためあえてダムを造ってサケ・マス遡上を防いでいる川があるという。

私は長年オショロコマを見てきた。知床の渓流ごとに個体変異に富むオショロコマ個体群は、ある意味では人口孵化・放流されたサケマスよりも遙かに価値のある生き物だと思う。私は斜里川水系平野部に豊富に生息していたオショロコマはカラフトマス大量孵化放流事業に関連して激減したのではないかと密かに考えている。実際にそのような現場も目撃している。

羅臼川下流域においても魚道造設後のカラフトマス遡上がオショロコマ激減の理由のひとつかも知れない。私は道内各地の渓流で欠陥だらけの魚道付きダムをみてきたがいわゆる魚道さえ作れば物事が多少なりとも解決するという安易短絡的発想は極めて危険と断言する。

魚道は流木や土砂などで、そのままではすぐに機能しなくなる。維持管理は魚道をつくるよりも、もっともっと大変だ。魚道付きダムによるその後の環境変化も重大だ。たとえば斜里川源流域などでは魚道付きダムのためダム周辺にヘドロ状堆積が多いよどんだ高水温の汚水水域が増え、そのせいかオショロコマにこれまで見たこともない悲惨な皮膚病が急速に蔓延しつつある。

魚道を造りまくったところで、こんな川底にはサケもマスもオショロコマも産卵しません。 アホか。


この現象は斜里川と良く似た構造の羅臼川の魚道付きダム群周囲でも起こりうる(PS: これは杞憂ではなくその後現実のものとなった。そのうちこのブログでも現実の状況をお示しします。) 斜里川ではこの皮膚病はヤマベにも急速に広がりつつある。

2008年は、サケ漁獲日本一を誇ってきた知床半島羅臼側海域でのサケマス回帰が信じられないほどに激減している。オホーツク海水域も同様だ。海水温が異常に上昇しているという。これが一時的なものなのか、地球温暖化による恐るべき世界的現象の始まりなのかは今のところわからない。そうすると魚道やら河川環境破壊やら重箱の隅をつつくような話をしている場合ではないのかも知れない。

心配なのはオショロコマだ。低水温を特に好むオショロコマは地球温暖化で真っ先に消えてゆく生き物であろう。ちなみに羅臼川の水温はこれまで述べてきた種々の理由で知床の渓流では一番高い。2008年10月17日の羅臼川の水温は河口から最後の魚道付きダムまでは一貫して14.0~14.5度Cでオショロコマには極めて不適な高水温になっている。

ながらくオショロコマの宝庫と呼ばれてきた羅臼川下流域は今後どうなってゆくのだろうか。羅臼川下流域のオショロコマ激減→個体群壊滅の構図は私の一時的な杞憂であったと言える未来を祈るしかない心境だ。ただ、本音を言うと、ここまで完璧に壊された羅臼川には、心底呆れ果ててしまいもうあまり興味がなくなってきた。

羅臼川にかかわってきたいわゆる専門職の方々はこの渓流の主なる住人オショロコマに対する配慮があまりにも足りない。知床の川(北海道の川)にはオショロコマというあなた方より遙かに昔から先住している素晴らしい生き物がいることをどうかこれ以上無視せず、忘れないでほしい。


破壊された羅臼川を河口から最後の魚道付きダムまで入念に釣ってみた。わずかな生き残りオショロコマが確認されたが極めて少なかった。


地元の人との会話では羅臼川のオショロコマの激減に対して、心を痛めているか、またはちょっとやりすぎではないかと思っている人たちのかすかな気配も感じられた。

しかしその結果、さらに最も好ましくない状況が出てきている予感がした。 


羅臼川はもうどうでもいいや、これまでどおり、自然保護ごっこや、マスコミ受けしやすい孵化養殖放流サケマス登らせごっこや、100年一度の大災害予防ごっこが大好きな方々、何が何でもダムを造り続けなければ生活基盤を失う方々などが、それこそ好きなようにいじくり続けてみては ? といったすてばちな心境になりかけている。物事には壮大な無駄や、馬鹿を極限までやってみなければわからないこともある。

といった諦めムードだ。            この項、続く。



 


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羅臼川、魚道建設後オショロコマ壊滅

2014-03-15 10:05:45 | 渓流魚、蝶、自然
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魚道付きダム建設後に羅臼川下流域のオショロコマ壊滅的激減

2008-7-20 日 晴れ のち小雨のち霧のち曇

この日、明け方4時30分ころ、知床の羅臼キャンプ場でテントを襲った熊がいた。外から熊が何度もテントを押したので中から中学生の女の子が妹のしつこいいたずらと思ってキックで撃退したという。新聞などで報道され、しばらく話題になった事件だ。羅臼町はこのヒグマ襲撃事件を重大視し、ただちにキャンプ場を閉鎖した。 

私たちはその前夜、羅臼町に入り温泉ホテル峰の湯にチェックイン。 朝寝した後、朝風呂に入ってゆっくり朝食。久しぶりに羅臼川の大型オショロコマの入れ食い釣りと撮影を楽しみにワクワクしていた。

羅臼川源流はよく入っていたが、下流域を見にきたのは数年ぶりであった。





9時頃からホテル裏の羅臼川でオショロコマ釣りをこころみることにした。しかし、その前に窓から垣間見た羅臼川の変わり果てた姿に眼をむいた。

な、なんだこりゃーっ。水量豊富でホテルの裏を堂々と流れていたかっての羅臼川の面影はまったくなかった。



変わり果てた羅臼川には知床にこれ以上不釣り合いな構造物はないと言えるほど異様な形の魚道付き三面張りコンクリート製ダムが忽然とあった。

まるで巨大ダム群建設で渓流魚が壊滅したウトロのフンベ川下流域そっくりだ。これはもうかっての羅臼川とは言えない。

ウソダローと叫びたくなるような、あまりの光景であった。

しかたなく魚道つきダム三面張りダム周辺を釣ったがまったく魚信無し。





これ、魚道のつもりらしい。

魚の棲むような環境ではない。

昨年までの間に、いつの間にか魚道つきダムが沢山造られて羅臼川下流域に豊富に生息していたオショロコマはいっぺんに消えてしまった。

そういえば知床自然遺産登録のための条件とされていた魚道付きダムを冗談ではなく本当に造るような記事をかって新聞で読んだことがあった。

しかし、まさかここまでやるとは想像だにしていなかった。

地図でみると、もともと羅臼川下流域9kmほどの区間に砂防ダムが少なくとも18基あった。

上流域には巨大なダムがさらに3基ある。それだけでも天然の渓流としては既に死んでいる川だ。

しかし、何故かオショロコマだけは大繁殖して多かった。川底は砂防ダムのせいで大きめの石ばかりが残り、その隙間にあるべききれいな小石や砂礫は流されてしまいほとんどない。ダムの上のよどむところにはヘドロ状堆積が目立つ川だ。

産卵場となる水量豊かで砂礫・小石・砂のある場所は極めて少ないが、それでもオショロコマたちには十分であった。

魚道が機能すれば人工孵化・大量放流されたすざましい数のカラフトマスが回帰し産卵のため遡上する。

カラフトマスとオショロコマの産卵時期は接近している。カラフトマスの産卵行動はオショロコマの産卵床を一瞬にして破壊するだろう。

ダム建設業者による河川環境の広範な無差別破壊と、それに追い打ちをかけるカラフトマスによる産卵床破壊があればオショロコマを壊滅させるのはいとも容易なことだ。

恐らく、事前の検討会や環境調査などは形式的に行われたかも知れないが、この惨状を多少なりとも予測したのだろうか。

三面張りダム区間以外のダム間の河川状況もひどいもので川底は浅くなり水量が減りヘドロの堆積が多くなって汚れ、とてもオショロコマの棲むような川ではなくなった。

川の流れがよどむ付近では、これまで気にならなかった温泉排水がとりわけ目立つようになった。これまでは水量豊かな羅臼川に隠蔽されていたことに気づいた次第。





それでも多少の自然が残る水域を1時間ほど入念にさぐって、この川特有の汚い色調・斑紋のオショロコマ若魚をやっと1匹釣った。







成魚と幼魚、稚魚はいなかった。稚魚・幼魚が見えないことはここの個体群の悲惨な将来を暗示している。



オショロコマがとても多かったかっての羅臼川は完全に死んでしまった。


魚道附きダムの下をシマヘビが泳いでいるのを発見した。なんとかコンクリートの岸辺にたどりついたが、そこをかすかに流水が洗っている。シマヘビはどうしてもそこには上がれず流され滑り落ちてはまた必死に上陸を試みる。ついに力つきコンクリートのないはるか下流に流されていったが、たどりついた石の岸辺にはするすると容易に上がっていった。コンクリート製の無粋な構造物はシマヘビにもやさしくはないようだ。





 








これが魚道大建設前の羅臼川でした。いまは見る影もありません。


     恐るべき環境大破壊はこんなものでは済みません。  

         この項 続く。





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羅臼川魚道工事でオショロコマ激減 その壱

2014-03-14 11:14:38 | 渓流魚、蝶、自然
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羅臼川、魚道工事でオショロコマ激減。2005年8月、羅臼川下流域は川幅広く水量豊富、温泉旅館の裏で良型オショロコマがいくらでも釣れた。
2005-8-7 日 晴れ のち薄曇り

羅臼方面にオショロコマを撮影に出かけるときは、よくこの温泉ホテル峰の湯に泊まる。

朝、ゆっくりと温泉に入り、その後に朝5時から7時30分まで温泉ホテル峰の湯裏の羅臼川本流で釣った。

大きな温泉ホテルのすぐ裏にもかかわらず水量もあり川幅もあり実に堂々とした流れである。

それで今日は長竿を振ってみたが思いがけず、すぐに大型個体がかかり、流れに乗ってオショロコマらしからぬ強烈な引き。激しく糸鳴りがする。取り込みに苦労しているうちにハリスを切られた。


その後ほどなくしてかかったのは釣り上げるまでは腹の赤いウグイかと思った良型 オショロコマ。



よく引き、今度は取り込みにランデングネットを使った。こんな町中でも大型オショロコマが次々にかかり驚ろかされる。


水温はあまり低くなく、あちこちから温泉のからお湯が流れ込み、水は何となく白濁して川からかすかな硫黄臭もして水も清冽とはいえない。

しかし100mほど上流の簡易ダムの下のたまりは広く深く、入れ食い状態でオショロコマが釣れた。



















いくらでも釣れる感じだが、40匹ほどを釣って撮影し、すべてリリースした。この頃、他の北海道各地のオショロコマは激減の一途であったが、ここ羅臼川下流域のオショロコマは、無尽蔵にいるかに見えた。

概してくすんだような色合いで知床岬に近いKM川のような鮮やかな個体はいなかったがオショロコマの外観はこの川の水をよく反映していると思う。
この羅臼川のオショロコマ特有の斑紋色調のパターンをご記憶しておいていただければ幸いです。

個体数は極めて多く、結構大型個体が混じるのが羅臼川下流域のオショロコマの特徴だ。

こんな羅臼川に、突然信じられないような魚道工事のオンパレードが始まり、結果オショロコマがいなくなったという話をシリーズで記録しておきたいと思います。

           次項に続く。



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湧別川水系支流源流域の地味な色調・斑紋のオショロコマ

2014-03-13 18:58:30 | 渓流魚、蝶、自然
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20XX-7-1 晴れ
湧別川水系支流源流域の地味な色調・斑紋のオショロコマ

まだ未調査で撮影したことのなかった湧別川水系支流の、とある源流域へオショロコマ調査に入った。


この日はとても良い天気で、小型で地味な色調のオショロコマがかなり釣れた。






渓流の宝石などと賞賛されることもあるオショロコマだがここの個体群は、きれいとは言い難く褐色調で、限りなく野性的な外観である。
色調・斑紋は一定のパターンに収束する傾向がなく実に変化に富んでおり、いまだ遺伝子の多様性が充分に保たれていることがうかがえる。

さらに上流へ上流へと釣り登り、せっせとオショロコマを撮影した。同様の個体ばかりで美しい個体はいないが数は多かった。

あまり釣り人が入っていないようで魚たちには警戒心もなく実によく釣れた。

およそ40匹ほどを釣って水中で手早く撮影し、全て丁寧にリリースした。

























ほぼ撮影を終わり、川を下ってゆくと札幌からきたという60歳男性とその息子高校生の二人組が釣り登ってきて少し談笑した。

彼らは立派なフキをかなり採って背負っていた。

ビクには親子あわせて30匹ほどの小さなオショロコマが見えた。天ぷらにして食べるのだという。

父はもう長らくこの渓流に通っているとのこと。腰につけている自慢の釣り道具入れはこの渓流で流して行方不明になったものが10年ぶりに他の釣り師が発見し電話番号が記されていたので電話連絡があり、持ち主の元に返ったとのこと。

蝶愛好家に人気のある北海道特産の蝶、カラフトヒョウモン、ヒメウスバシロチョウがかなり飛んでいて林道沿いに発生しているようだ。



丸瀬布へもどり湯ノ沢の温泉ホテルマウレ山荘に夕方6時にチェックイン。7時からの夕食はフルコーススタイルでこぎれいで上品な形の料理でおいしかった。ここは若い女性客がとても多かった。白ワイン、赤ワイン、さらには中ジョッキ生ビールで、ちょっと飲み過ぎてしまい部屋に戻ったらバタンキューで寝込んでしまった。



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