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20XX-6-29 (日) 霧雨 のち曇り 気温10℃ 寒い。
危険なオショロコマ
朝6時30分起床。 朝風呂に入ってまた露天風呂にも入った。
7時30分朝食。最近はやりのバイキングスタイルではなく、またウニの間のこあがりに食事が用意されていた。
食後のコーヒーも付いてサービスがよい。このホテル、食事付きの宿泊代はびっくりするほど格安でした。
布団敷きのおじさんとホテルのフロントのおじさんに羅臼のオショロコマにつき聞いてみたが地元では全くの雑魚扱いで、そんなの川に沢山いるよとのことで、皆さんあまり興味はなさそうだ。
実際には、現在羅臼川下流域のオショロコマは危機的状況なのだが、そんなことにも興味を示す地元民はいないし誰も知らない。
かっての斜里川のイトウみたいに、ほぼ絶滅近くに減少しなければ誰も注目しないのだろうか。
朝8時30分。羅臼町の標津方面のはずれにある TNU川に入った。
国道の橋からは川があることすらわかりにくい。橋から海まで50mほどはコンクリート完全三面張りだ。
川は本当のチョロチョロ川だが短い区間に本格的なダムがなんと5つもあった。
海とこの渓流との交通は完全に遮断されている。
もはや降海型・遡上型オショロコマは存在できず、この渓流にいるものはすべて河川残留型のオショロコマであろう。
ダムとダムの間はオショロコマが生息できるような水量がないところがほとんどだ。
しかし、唯一カ所、ダム下の畳1-2枚ほどの広さのたまりと、その下流に25cmくらいまでのオショロコマが奇跡的に密集して生き残っていた。
こんな流程の短いチョロ川に本格的なダムがなんと5基。実は知床の川はこのようなダムだらけのものがほとんどなのです。そのため何万年も続いてきたオショロコマの降海・遡上の生活様式はこの数十年で完全に破壊され、河川残留型がほとんどといった現状になったと思われます。
こんな貧相な場所に釣りに入る人は恐らく私たち以外には皆無と思う。
ここのオショロコマは生息環境が暗いせいか全般に暗褐色調で腹、ヒレ、赤点紋理は暗い赤である。
おおかた同じ形態のオショロコマばかりで遺伝子の多様性は外見的には感じられず、あまり変異のない個体群である。
海との交流を遮断されて久しく、遺伝的にかなり血が濃くなってきていることがうかがえる。
ここは人間の手厚い庇護下の養殖池とは違うきびしい自然生息環境である。真夏の渇水期など、一体どうやって生き残ってきたのだろう。
このままでは遺伝的には、かなり危険な状況のオショロコマ個体群といえる。
つまり、なにか重大な危機がおとずれた時には遺伝的多様性皆無のこの個体群は一気に絶滅してしまう可能性がある。
危うい個体群だ。
木々が繁ってひどく釣りにくい。環境がひどいせいか渓流釣りをやっているという気分にはなれない過酷な釣りであった。
覆い被さる木の枝に竿が激しくぶつかり、ここで愛用の釣り竿穂先を一本折ってしまった。
ここではオショロコマを大小20匹ほど釣って水中で手早く撮影し、すべて丁寧にもとの場所にリリースしました。
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20XX-6-29 (日) 霧雨 のち曇り 気温10℃ 寒い。
危険なオショロコマ
朝6時30分起床。 朝風呂に入ってまた露天風呂にも入った。
7時30分朝食。最近はやりのバイキングスタイルではなく、またウニの間のこあがりに食事が用意されていた。
食後のコーヒーも付いてサービスがよい。このホテル、食事付きの宿泊代はびっくりするほど格安でした。
布団敷きのおじさんとホテルのフロントのおじさんに羅臼のオショロコマにつき聞いてみたが地元では全くの雑魚扱いで、そんなの川に沢山いるよとのことで、皆さんあまり興味はなさそうだ。
実際には、現在羅臼川下流域のオショロコマは危機的状況なのだが、そんなことにも興味を示す地元民はいないし誰も知らない。
かっての斜里川のイトウみたいに、ほぼ絶滅近くに減少しなければ誰も注目しないのだろうか。
朝8時30分。羅臼町の標津方面のはずれにある TNU川に入った。
国道の橋からは川があることすらわかりにくい。橋から海まで50mほどはコンクリート完全三面張りだ。
川は本当のチョロチョロ川だが短い区間に本格的なダムがなんと5つもあった。
海とこの渓流との交通は完全に遮断されている。
もはや降海型・遡上型オショロコマは存在できず、この渓流にいるものはすべて河川残留型のオショロコマであろう。
ダムとダムの間はオショロコマが生息できるような水量がないところがほとんどだ。
しかし、唯一カ所、ダム下の畳1-2枚ほどの広さのたまりと、その下流に25cmくらいまでのオショロコマが奇跡的に密集して生き残っていた。
こんな流程の短いチョロ川に本格的なダムがなんと5基。実は知床の川はこのようなダムだらけのものがほとんどなのです。そのため何万年も続いてきたオショロコマの降海・遡上の生活様式はこの数十年で完全に破壊され、河川残留型がほとんどといった現状になったと思われます。
こんな貧相な場所に釣りに入る人は恐らく私たち以外には皆無と思う。
ここのオショロコマは生息環境が暗いせいか全般に暗褐色調で腹、ヒレ、赤点紋理は暗い赤である。
おおかた同じ形態のオショロコマばかりで遺伝子の多様性は外見的には感じられず、あまり変異のない個体群である。
海との交流を遮断されて久しく、遺伝的にかなり血が濃くなってきていることがうかがえる。
ここは人間の手厚い庇護下の養殖池とは違うきびしい自然生息環境である。真夏の渇水期など、一体どうやって生き残ってきたのだろう。
このままでは遺伝的には、かなり危険な状況のオショロコマ個体群といえる。
つまり、なにか重大な危機がおとずれた時には遺伝的多様性皆無のこの個体群は一気に絶滅してしまう可能性がある。
危うい個体群だ。
木々が繁ってひどく釣りにくい。環境がひどいせいか渓流釣りをやっているという気分にはなれない過酷な釣りであった。
覆い被さる木の枝に竿が激しくぶつかり、ここで愛用の釣り竿穂先を一本折ってしまった。
ここではオショロコマを大小20匹ほど釣って水中で手早く撮影し、すべて丁寧にもとの場所にリリースしました。
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