オショロコマの森ブログ5

渓流の宝石オショロコマを軸に北海道の渓流魚たちと自然を美麗画像で紹介します、

2014年、渚滑川水系サクルー川源流域、オンコ橋下流域のオショロコマとニジマス

2014-07-31 19:17:01 | ニジマスによる被害
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2014年、渚滑川水系サクルー川源流域、オンコ橋下流域のオショロコマとニジマス

2014-6-21(土) 曇り

次に昨日ニジマスがとても多かったオンコ橋の、今度は下流域を釣り下り500m下流の細流イタヤ川との合流付近で川を上がることにした。




橋から釣り下るとさっそくオショロコマに混じってニジマスがかかり始めたが、すばらしい渓相にもかかわらず橋の上流よりはかなり魚が少ない。










釣り人が入っている痕跡が多々あり、仕掛け糸巻きなども落ちている。

オショロコマもややすれた感じがあり、入念に流さないと釣れてこない。

この時期、餌が豊富なようで魚体はいづれも美しく、よく肥えている。

























この水域ではオショロコマ15匹、ニジマス4匹 が釣れた。

最初、立て続けにニジマス4匹が釣れ、ここはもうオショロコマに勝ち目はないと考えニジマスは全てリリースした。

しかし、その後はニジマスは釣れず、この水域ではオショロコマが今のところ、やや優勢という状況であった。

オショロコマも水中で手早く撮影し、全て丁寧にもとの場所にリリースした。


細流イタヤ川合流から下流は渓相がとても悪く釣果はあまり期待できそうになく、ここで川からあがって昼食をとった。 

イタドリの群落の上をヒメウスバシロチョウが飛んでおりアザミに吸蜜したりイタドリに止まったりしており撮影した。

エゾシロチョウやエゾスジグロチョウも多い。ミヤマカラスアゲハが多く今日はずいぶん車と激突した蝶の死体が道路に転がっている。

かなり疲れたが 最後に気力をふりしぼって千歳橋から再びサクルー川に降りてみた。

この付近、川は荒れ放題、渓相はきわめて悪い。どうみても魚はあまりいそうにない雰囲気だ。

100mほど釣り下ったところで急に強い獣の臭いを感じたため大急ぎで引き返して川からあがった。この強烈な臭い、熊の可能性は高い。 


北見への帰りはナビを使ってみたがが社名淵から遠軽を通って帰るやや遠回りのかたちになった。

道は古く狭い山道で、快適な金八トンネルコースを帰りたかったのに、途中の分岐で丸瀬布方向でなく遠軽方向へ曲がったところで失敗した形になった。

夕方5時30分 自宅着。 約2時間。





サクルー川 オンコ橋の下流域、サイハイランがひっそりと咲いていた。




この項、続く。       次回は 今回の調査の総括と 私なりの指針を 述べます。       OSHOROKOMANOMORI


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渚滑川水系サクルー川支流エダマサクルー川渓流魚調査2014

2014-07-29 20:34:30 | ニジマスによる被害
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 2014年、渚滑川水系サクルー川支流エダマサクルー川渓流魚調査

2014-6-21(土) 曇り

朝7時、朝食。泊まり客は私を含め僅か6名で今日の朝食はバイキングスタイルではなくお弁当。

朝8時、ホテル渓谷でつくってくれた大きなおにぎり2個を持って出発。

清水橋手前から右折して林道へ入り、エダマサクルー川調査に入った。

エダマサクルー川はサクルー川の支流としてはかなり大きく、2万5千の地図で事前に全流域を入念に調べたがいかにもオショロコマがいそうな川に見えた。

中流にひとつ、源流近くに二つの砂防ダムがある。中流のダムは道が荒れて到達するのは難しそうで、今回は最初から調査は割愛した。

林道に入ってゆくと松の植林地がしばらく続く。

すぐに、林道ど真ん中に大型ヒグマの生々しいウンコてんこ盛りがあり戦意をそがれる。ついさっきの物みたいで湯気が立っているように生々しい。







しばらく行くとまたドンと熊のウンコ。さらにしばらく行くとまたヒグマウンコ。




さらに、よくみるとあちこち熊ウンコだらけ。明らかにヒグマの縄張りを誇示する示威行動だ。まいったな。 





人ずれしたキタキツネも数匹いる。現地の人が餌つけしているのだろうか。ひどく馴れ馴れしい。








シマリスが車の前をぴゆーっと矢のように横切る。

林道のあちこちにおびただしい数の山鳩のつがい。車に驚き次々に飛び立つ。

ときどき林道から見える川はかなりのだらだら川でたまりは無く川岸の土砂崩れが目立つ。

中間地点で川に向かう道をみつけては数カ所入るが荒れ道で引き返す。



なんとか5-6箇所で川に出ると、どこも岸辺の植物相が貧弱でたまりがほとんどない単調な流れが続いていた。




川面への落下昆虫はほとんど期待出来ないオショロコマにとってはひどく住みにくそうな川だ。


なにか数cmの稚魚が一匹走るのが一瞬見えたのみ。あちこちさぐるが魚信なし。



河畔には色とりどりのルピナスが今を盛りに美しく咲き誇っていた。






ベニシジミとエゾシロチョウを撮影した。









林道が開けたところでアサギマダラ1♂発見、ふわふわとしばらく道案内するように車の前を飛んで、やがて遠くへ飛び去った。滝上でアサギマダラ目撃は初記録ではなかろうか。 

やがて林道は川から遠く離れ始めてしばらくの間、山間の道となるが最源流域で再び川に接近してゆき、最後に川を渡る橋がある。

橋にはピンクテープ。危険、侵入禁止のマークだ。



すぐ上にダムがあるので勇んでダム下を釣ってみたが生体反応まったくなし。





下流数百mにもう一基砂防ダムがあるはずで大いに期待されるのだがここからは見えない。

ピンクテープを車ですり抜けて強引に荒れた林道に侵入すると林道に倒れ込む太い風倒木が多く正に車すれすれでやっと通過できるところが続く。

崖からの落石や林道崩壊寸前箇所が続く。やばい、侵入しなければ良かったと強く後悔したが後の祭り。

やっとターン出来そうな場所を発見、もときたヒヤヒヤ道をまたもどる。

はるか下方に下流のダムがかろうじて見えた。

ヒグマが怖いが、意を決してピンクテープの箇所から川におり下流の砂防ダムまでえんえんと川を釣り下ることにした。

途中、川岸に堆積した流木がすごく、この川が想像を絶する暴れ川であることが推察できる。



そのせいか、ここぞというたまりがいくつかあったがまったく魚信なし。








こんなにもうっそうとした森の中なのにここは何故かまったく魚のいない死の川だ。何故だろう?

ヒグマの恐怖が最高潮に達した頃、やっとダムが見えた。わくわくしながらダム下をさぐったがウソみたいにまったく魚信なし。




どうも理由はよく分からないがエダマサクルー川は今現在ほとんど魚無し川、死の川と言っても過言ではなさそうである。

この手の調査の常だが、魚がいることの証明は比較的容易だが、いないことの証明は一般的に限界がある。私がおおざっぱに調査した結果であることを念頭においていただければ幸いです。

オショロコマはもちろん、魚そのものがいなかったのは残念だが、野生を感じることは十分に堪能できた。

しかし、下流域はともかく、上流域の自然や渓相は当初オショロコマ多産を強く予想させるものであった。

それにもかかわらず死の川みたいに魚類が見られない理由はいったい何だろう。不思議だ。

私はこの渓流に入ったのは今回が初めてなので過去にどの程度魚がいたのかなどの情報を持っていない。どなたかご教示いただければありがたいと思います。

唯一、私が知る限りでは、鍛治英介氏の名著、続・北海道の湖と渓流 51P にエダマサクルー川について、『 この支流は比較的流域が長く水量も適当にあってニジマスの好釣り場。清水橋をわたって間もなく右に入る林道は、支流沿いに上流へ続き、入渓には便利だ。』との記載があるのみである。

     


   

     この項、続く。






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サクルー川源流、奇跡的に残った虎虎オショロコマの小規模な聖域発見

2014-07-27 22:16:07 | ニジマスによる被害
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サクルー川源流、奇跡的に残った虎虎オショロコマの小規模な聖域発見

2014-6-20 (金)  曇り~雨~曇り 寒い

さらに下ったところで道路からやや離れたサクルー川本流に続く細い廃道を偶然発見、そこから川に入ってみた。

ここでは思いがけず限局的にオショロコマがとても多いところがあった。

たまり3つほどで30匹以上のオショロコマが釣れた。

ここは渚滑川水系のオショロコマを特徴づける虎虎オショロコマが多く栄養状態の良い個体ばかりであった。

ニジマスはみかけなかった。























































この短い水域の前後には、かなりさぐったがまったく魚がいなかった。

サクルー川源流、奇跡的に残った虎虎オショロコマの小規模な聖域と言えようか。

最後にサクルー川下流に向かって左手に大規模な伐採作業の土場跡があり そこからしばらく森を歩き、最後は笹藪を突破して川へ入った。

しかしやっと到達した川にはあまり立派なたまりがないだらだら川でオショロコマは幼魚4匹ほど釣れたが多くない。

国道からそうとうはずれているので期待したが魚は意外と少ないのですぐに川を上がった。熊がフキを食べた跡が多く、とても熊の恐怖が強く感じられたところであった。

ここでも撮影させていただいたオショロコマは全て丁寧にもとの場所にリリースした。


渚滑川水系、放流ニジマスのためオショロコマが悲惨な状況に陥っていることは、これまでもしばしば述べられてきました。

一方でいまやニジマスは下流域、オショロコマは源流域と棲み分けているから心配ないなどと現実を知らないにもほどがある意見すらあります。

これは棲み分けではありません。オショロコマが短期間で急速に追い詰められ絶滅カウントダウンの状態です。

しかし、過去の記録と現在の状況を比較検討した話は実はこれまでのところ、実際には、ひとつもありません。

私たちは 憶測でものを言うのは問題がある、と思い今現在の渚滑川のオショロコマを調べ過去の記録とつきあわせてゆきます。


       この項、 続く。



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2014年、渚滑川水系サクルー川支流飯田川のニジマス汚染

2014-07-26 01:47:49 | ニジマスによる被害
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2014年、渚滑川水系サクルー川支流飯田川のニジマス汚染

2014-6-20 (金)  曇り~雨~曇り 寒い

次に滝西地区とサクルー川との連絡林道に入り、途中の土管橋二箇所で飯田川をさぐった。





オショロコマ2匹と ニジマス1匹が釣れた。







飯田川もニジマスが侵入し、ニジマス汚染状態であることがわかった。

飯田川はかなりの細流でボサ釣りみたいになるため、釣りによる調査は限界があるとおもう。

電気ショック機などを使えば、さらにおびただしい数のニジマスが浮いてくる可能性がある。



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2014、絶滅を待つサクルー川最源流域のオショロコマ

2014-07-24 20:26:54 | ニジマスによる被害
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絶滅を待つサクルー川最源流域のオショロコマ

2014-6-20 (金)  曇り~雨~曇り 寒い

次にチョロ川モセカル川との分岐の左側の渓流、渚滑川最源流域を釣った。

下流域では素晴らしい渓相をみせるサクルー川も、ここまでくると極端に浅い平坦な細流となり釣りはほとんどボサ釣りの形になる。

このサクルー川最源流域では本日ニジマスはみかけなかった。

個体数は少ないものの源流域の超小型オショロコマは今も多少健在であった。

ここでは渚滑川水系独特の虎虎オショロコマも見られた。

今回の調査でサクルー川上流~源流域の約5-6Km区間ではオショロコマコマは以前よりは個体数が激減してはいるが、いまだ健在であったことは何よりであった。

自然環境は以前とまったく変化がないことから源流域のオショロコマ個体数が減った理由として釣り人の捕獲圧の影響も大きいと考えられる。

釣り人の捕獲圧が影響力を発揮している原因はサクルー川全域におけるオショロコマ総数の極端な減少が背景にあることは言うまでもない。

サクルー川全域におけるオショロコマ総数減少の原因としてはやはり絶え間なく続けられてきたニジマス放流の影響が最も大きいと言わざるを得ないだろう。

古き良き時代では釣り人による乱獲が多少あってもサクルー川全域に大繁栄していたオショロコマの再生産力でカバー出来ていた。

そのような背景が失われた今、ここのオショロコマには、釣り人による乱獲を凌賀する再生産力はもはや無い。

ひらたく言えば、このままでは近い将来、下流域の支流群のオショロコマたちのように間違いなく絶滅の方向へ向かうと思います。まぎれもなく人為による絶滅危惧種と言えるでしょう。

ところで、こんな最源流にチビオショロコマを狙って入渓する釣り人は滅多にいないと思います。

しかし、もしそのような方がおられましたら、あなたがここのオショロコマ個体群にトドメを刺す最後の釣り人にならないよう、なにとぞご配慮をお願いいたします。

撮影させていただいたオショロコマは全て丁寧にもとの場所にリリースした。



























小型ながら典型的な虎虎オショロコマの斑紋パターンを示す個体。












      この項、続く。



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絶滅危惧種オショロコマ受難、2014、渚滑川支流サクルー川源流域

2014-07-23 20:48:07 | ニジマスによる被害
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2014、渚滑川支流サクルー川源流域、絶滅危惧種オショロコマ受難

2014-6-20 (金)  曇り~雨~曇り 寒い、

オンコ橋で川を上がって、さらにサクルー川上流へ向かった。

以前、私が大好きであったZM橋の下の立派なたまりをさぐった。

ここで大量のオショロコマをさばいたあとがあり浅瀬の川底には、おびただしい数のオショロコマの内臓が沈んでいた。



未熟な♀の卵巣も多数見られた。 




このたまりは、従来かなりのオショロコマが群泳する素晴らしいポイントであるが、入念にことごとくが釣られたようで小型オショロコマが数匹残っていたに過ぎなかった。

本物の自然が残り少なくなり、生態系に対する考えや価値観が、昔とは根本的に大きく変わりつつある現在においては、どうみても目にあまる蛮行、大虐殺にしか見えない。

しかし、私がその現場に居合わせたとして、その釣り人に煙たがられるような苦言を上手に伝えられる自信や度胸はあるだろうか。

相手によるところが大きいだろうが、気弱な私には勝ち目の無い激しい口ゲンカになるか、相手が凶暴なら殴られるのが関の山とおもう。

絶滅危惧種 ( 環境省レッドリスト絶滅危惧2類 )に指定されたとはいうものの法的規制など何もない無主物オショロコマを目一杯殺し、持ち帰ったところで、法律的には何の問題も無い。

当然、この釣り人には心に恥じるところなど何もないだろう。

口論きわめて不慣れな私は、このブログで長年続けてきたように、北海道のオショロコマの悲惨な現状や、渓流魚のなかでは一番まずい魚であることをぼそぼそとつぶやくくらいしかできないだろう。

誤解をまねきやすいこととして、オショロコマは、とりわけ群泳して存在する傾向が強いため、一箇所そのようなところを発見した初心者が、なんだ、オショロコマはいくらでもいるじゃあないかと勘違いすることだ。

ビク一杯釣って意気揚々と引き上げオショロコマなんてなんぼでもいるぞと吹聴する可能性すらあることが怖いところだ。実はその渓流のオショロコマの9割がそれでいなくなってしまったことに気づくことすらないだろう。

下流域を含めたサクルー川全域に多数のオショロコマが棲息していた時代には多少の乱獲があっても、それを上回る自然再生産力があった。

しかし長年におよぶ絶え間ないニジマス放流で最源流域にまで追いつめられたオショロコマ(これをニジマスとの棲み分けなどとおめでたい勘違いをする人もいるらしい)個体群には乱獲を上回る自然再生産力はもはや無い。

このままでは将来的な絶滅が秒読み段階で待っている。

さらにニジマスとオショロコマの混生水域にはニジマス狙いの釣り人が特に多く入るようになるため、オショロコマが混獲され、個体数減少に拍車をかける。釣り人の波状攻撃が続いた結果、最終的にオショロコマもニジマスもいない渓流となることもある。

このパターンは今回調査した、矢口川、原子川、南十五号川ではっきり体感されたし、のちに述べるエダマサクルー川、飯田川も同様と思われた。


今回、オショロコマ群泳を期待していたポイントのオショロコマは、たまたま乱獲者により壊滅状態であった。

しかたなく、ぴーぴー呼び子を吹き鳴らし、限りないヒグマの恐怖と戦いながら川を釣り下った。

幸い、下るにつれてオショロコマの棲息密度はやや高くなり、今日は、ちょっとした岩陰や瀬の小よどみからもオショロコマが飛び出してきた。

しかし7年前と較べると個体数は驚くほど激減していた。

ここまで上流にくると 虎虎オショロコマというよりは普通のタイプのオショロコマも多くなる。

さらに昔と比べると良型個体が少なく、一般的な釣りの対象にはならないほどの、とても小型ないし幼魚が多いのも大きな変化と思われた。将来的に絶滅の可能性の高いオショロコマ個体群である。この際、少しでも画像を残しておこうとせっせと水中での撮影を続けた。

































渚滑川水系を代表するオショロコマ斑紋パターン、いわゆる 虎虎オショロコマ。











ヒグマが怖いので最終的に30匹ほど釣って撮影し終了とした。

撮影させていただいたオショロコマたちは全て丁寧にもとの場所にリリースした。

この水域ではニジマスはみかけなかった。

          この項、続く。





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ニジマス21匹・オショロコマ6匹、2014年、渚滑川支流サクルー川オンコ橋上流

2014-07-20 09:14:39 | ニジマスによる被害
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ニジマス21匹・オショロコマ6匹、2014年、渚滑川支流サクルー川オンコ橋上流

2014-6-20 (金)  曇り~雨~曇り 寒い

朝8時北見を出発。金八峠トンネルを通るルートで滝上へ入った。ほとんど車がいない道を順調に走って約2時間で滝上へ着いた。

今回は、前回調査し残したサクルー川水系の残りの水域をできるだけ入念に調べるのが目的である。

まずサクルー川水系上流のオンコ沢林道へ入ったがほどなく倒木で通せんぼ。そこから川に降り支流つたいにオンコ橋上流のサクルー川へ入った。



ここは従来、オショロコマがとても多い水域であったがニジマスは見たことがなかった。



しかし、川へ入ってすぐの良たまりで、まさかのニジマス入れ食い状態となって驚いた。




































オショロコマもいるが、5-7年前と比べると信じられないほど少ない。

悲惨なニジマス汚染の状況は一瞥してほぼわかったので1時間ほどで釣りを中止した。

基本的にこのあたりはダラダラ川が続き本格的なたまりは、さらにその上流二箇所ほどにあったが、それ以上はヒグマの恐怖で調査を断念したのであった。

今日は、大規模なフキの食痕などヒグマの痕跡がとても多いのだ。

結局、ここでニジマス若魚~25cmまでの成魚を合計21匹、オショロコマは6匹を釣ったが、完全にニジマスが優勢な水域となっていた。

この5-7年という短期間の間に、ここでも攻撃的外来種筆頭ニジマスはすでに完全に自然繁殖体制に入っていた。

まず、ニジマスがひとしきり釣れてからオショロコマがかかるのは、ここでも同じでニジマスが餌の先取りをしていることは明白だ。

何故か、今日もニジマスは食いが甘く、他に5-6匹釣り落としたのでニジマスの数は実際にはもっともっと多いと思う。

ニジマスは動きが敏捷でビーンッと体を震わせながら釣り上げられてくるが、オショロコマはバッタラクッタラと釣り上げられる。

釣り味はニジマスの方が圧倒的に快感だ。

しかし管理釣り場ならわかるが、こんな自然度抜群の美しい渓流で外来魚ニジマスがめちゃ釣れるのはどう考えてもおかしい。

絶対におかしい。底知れない不気味な違和感を感じる。

長年北海道の自然を遊び場にしてきた私にとっては極めて異常な光景としか言いようがない。こんなことがあってよいのあろうか。

この付近の渓流環境はとりわけすぐれておりオショロコマもニジマスも良く肥えて栄養満点といった感じである。

十勝川水系での例を見れば、このままでは、あと5-6年もすればここのオショロコマはニジマスに完全駆逐されてしまう可能性が高いと思う。

ここでは渚滑川水系独特のトラトラオショロコマ、虎虎オショロコマの斑紋パターンを示す個体がまだ残っていた。これらの個体群が消えてゆくのをなんとか防ぐ手だてはないのだろうか。













典型的な渚滑川水系の虎虎オショロコマ。







林道にオンコ橋の上流サクルー川に砂防堰堤があるようなことを示す地図看板があった。

その後、よく良くさがしたが、これを発見することは出来なかった。

もし本当にあれば、このダムでオショロコマ棲息水域心臓部へのニジマス侵入を防ぐことが出来ているのかもしれない。この砂防堰堤は本当にあるのかどうか強く知りたい。

                   この項、 続く。



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最後のオショロコマと巨大ニジマス、2014年、渚滑川支流サクルー川水系原子川

2014-07-18 20:44:34 | ニジマスによる被害

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最後のオショロコマと巨大ニジマス、2014年、渚滑川支流サクルー川水系原子川
2014-6-15 (日)  曇ったり雨が降ったり 

しばらく林道をもどったところで何となく、はるか下方に、もしかしたらといった小さなたまりを発見した。

この狭い林道で駐車スペースはまったくない。

今日、この林道に車はこない、クマさんしかこないと勝手に決め込み、林道のど真ん中に車を止め、かなり苦労して斜面を下り川に降りた。

私の姿を見て今日初めて見る小魚が1匹走ったような気がした。おおっ、魚がいた。



気を取り直して、せっせとさぐるがどこをさぐっても、やはりまったく魚信なし。やはり原子川のオショロコマは消えてしまったのだろうか。

ついにあきらめて私が竿をたたみはじめた時突然、妻が釣ったーっと叫ぶ。




彼女の得意技、元祖粘り釣りでほんの狭い水域で8匹のオショロコマが次々と釣れた。

完全に諦めていただけに涙がでるほど嬉しかった。

彼女が言うには30cmほどの2個の岩の隙間に総計8匹のオショロコマがまとまって隠れていてそれが一匹づつ釣れてきたという。

最初8匹は狭い一カ所に群れる形で泳いでいたが人間の姿を見て、8匹すべてが、ぴゆーっと逃げ込み、まとまって隠れたという。

しばらく間をおいてから、気配を消して慎重にエサを流すことを繰り返すうちに、やっと警戒心がとれて釣れ始めたもよう。
















よくぞ生き残っていてくれた。オショロコマたちは水中で手早く撮影し全て丁寧にリリースした。

妻がでっかい魚も釣りたくなったというので原子川下流域の、いかにもニジマスポイントといったところでデカニジマス仕掛けに取り替え、振り込んだ。



とたん相当大きなニジマスがヒット。竿がギューンとつの字の形に思い切り曲がったところでパーンッと独特の音とともに針がはずれ巨大魚は遁走。

その後は当たり無く竿をたたんだ。彼女は竿が破壊されなかっただけもうけものなどとうそぶき、やせ我慢を言っていた。

結局、原子川での釣り果は、僅かに生き残ったオショロコマ8匹とデカニジマス1匹釣り逃がしといった悲惨な結果になった。

あれほどまでにオショロコマが多かった原子川の変わり様に、ひたすら愕然とするばかりであった。

降りしきる雨の浮島峠を越えて、高速道路を走り、丸瀬布から遠軽まで自衛隊車列の後ろをまったり、のろのろと閉口しながら走ったりしながら 約2時間40分で北見の自宅にもどった。

ひどく疲れた。渚滑川水系のオショロコマに今何がおこっているのか、このところ気になって仕方がなかった。 

今回の調査で、私の予想を遙かに超える悲惨なオショロコマの状況が確認できたが、さてそれならどうすればよいのだろう。 

このまま、漫然と渚滑川水系のオショロコマが消えてゆくのを見ているしかないのだろうか。

次週、また泊まりがけで滝上町へでかけて、今回調査できなかった残りの水域を調べてみる予定である。

        この項、 続く。



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2014年、渚滑川支流サクルー川水系原子川のオショロコマ消滅か

2014-07-17 19:52:03 | ニジマスによる被害
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2014年、渚滑川支流サクルー川水系原子川のオショロコマが消えた

2014-6-15 (日)  曇ったり雨が降ったり 

次にオショロコマの宝庫、原子川へ入った。げんしかわではなく、はらこかわと読む。

林道の状況は矢口川よりかなり良い。

えんえんと走って最初に熊取橋で川に降りてみたがほれぼれするたまりに魚が全くおらず驚いた。


2005~2007年、つい少し前のことだが、ここに立派な虎虎オショロコマが群泳していた。

さらに上流に向かい、よさそうなたまりを発見するたびに川に降りてさぐったがまったく魚信なし。








川に生体反応が無い。以前はどこで釣ってもおびただしい数のオショロコマがいたのだが、これは一体どうしたことだろう。







ウソみたい。信じられない。あれほどいたオショロコマがきれいさっぱりとこの渓流から消えてしまったのだ。






あまりの状況に愕然となった。







川の姿は美しく一見、昔と何も変わらないのだが、魚がまったくいない死の川になってしまったのだ。



とうとう行ける範囲での最源流域までさぐったがオショロコマはまったくいなかった。


美しい原子川の風景は7年前と何も変わらないのに、オショロコマは完全に消えてしまった。









うちひしがれて源流域からターンして川沿いの林道を下りはじめたのであった。       
          

                この項、続く。



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2014年、ニジマスに制圧された渚滑川支流サクルー川水系矢口川

2014-07-16 20:45:22 | ニジマスによる被害
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2014年、ニジマスに制圧された渚滑川支流サクルー川水系矢口川

2014-6-15 (日)  曇ったり雨が降ったり 



次にサクルー川の大きな支流のひとつ矢口川へ入った。ここは5-7年前にはとてもオショロコマが多かった渓流だ。


この日、狭い林道は先日の強風・大雨の大嵐時の風倒木や風で折れた枝が各所で道路をふさぎ、それらを苦労してよけながら慎重に進んだ。

しばらく林道を進むと右下下方に大きな二段ダムがある。これは完全な魚止めダムである。山の斜面を滑り降りるように下ってダムに到達した。



最近のコンクリート三面張りのダムと異なり、このような古典的なダム下のたまりには一般的にオショロコマが群れていることが多い。


しかし、予想に反して、しばらくは全く魚信がなかった。それでも入念にさぐってゆくと15分後、妻が最初のニジマスを釣った。




そのあとはニジマスが次々と釣れ始め、1時間ほどでニジマス幼魚~成魚7匹が釣れた。このほか同じくらいの数のニジマスを釣り落とした。

なぜか今日のニジマスの喰いがとても浅い為の釣り落としである。















撮影させていただいたニジマスたちは丁寧にリリースした。もはやここまでニジマス汚染がすすんでしまっては、ここで今更多少のニジマスを駆除してもほとんど意味はないと考えたからだ。

針を呑ませてしまったニジマス一匹はリリースしても生存の可能性が低く、食べるため持ち帰った。


ここのオショロコマは絶滅かと思われたが、最後にかろうじて1♀を釣って撮影できた。



その後もダムの下流域を入念にさぐったが、どこも魚信なし。



昼食後、さらに上流のダムを目指した。

しばらく荒れた林道を進むがとうとう大規模な土砂崩れがあり林道が広範に埋まっており通行まったく不可能で引き返した。



この間、あちこちでよさそうなたまりを入念にさぐったがかってあれほど多かったオショロコマは1匹もいなかった。




南十五号川と同様に、ここでもかって多産していたオショロコマはほぼ消えてそのかわり自然繁殖したニジマスに置き換わっていた。





            この項、続く。

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2014年渚滑川支流サクルー川水系南十五号川ニジマス一色、オショロコマ無し

2014-07-15 18:44:59 | ニジマスによる被害
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2014年渚滑川支流サクルー川水系南十五号川ニジマス一色、オショロコマ無し。

2014-6-15 (日)  曇ったり雨が降ったり 

朝食後 9:30分にホテル出発。  セイコーマートで弁当を買って、最初にサクルー川源流域の支流、南十五号川へ入った。




最初の魚止めダム下でニジマス幼魚~若魚5匹、その下流の土管下たまりでニジマス若魚2匹を釣って撮影した。このほか釣り針にもかかりにくいニジマス稚魚が多数みられた。























このほかにもほぼ同数のニジマスを撮影しようと移動中の時や、釣り上げてバタバタしているうちに釣り落としている。木々が水面に覆い被さったり ボサ場などのため、しっかりしたあわせをしにくく、針かかりが甘くなるせいである。
電気ショック機などで調べれば、さらにおびただしい数のニジマスが浮かび上がることと思う。




続いて上流のダム二基のダム下をさぐったが生体反応はなかった。


さらにこの渓流のあちこちをさぐったがオショロコマは一匹もいなかった。





結局、南十五号川ではオショロコマはまったく見られずそのかわり、ここは完全なニジマス川になっていた。しかも、これらは何度も述べてきたとおりの恐怖のチビニジマスたち、つまり自然繁殖が確立されていることを示している最悪の状況である。



従来、この細流には在来種のオショロコマしかいなかったはずである。

多少、予想はしていたものの、サクルー川最初の川でのニジマス汚染のすざまじさに衝撃を受け愕然となった。

しかし、サクルー川のニジマス禍、こんなことはほんの序の口に過ぎなかった。


もはや、完全にニジマス川になってしまった南十五号川で、多少のニジマスを殺す気にもなれす、撮影後、今回はニジマスをリリースした。

上流では伐採があり材木が積み上げられていた。ミヤマカラスアゲハ1♂が飛んでいた。

狭い林道でフキ採り夫婦の軽トラックと鉢合わせ、えんえんとバックしていただき、やっと避難所ですれ違った。
                     
                    この項、続く。



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渚滑川最大のオショロコマ棲息水域サクルー川への放流ニジマス侵入

2014-07-14 19:30:27 | ニジマスによる被害
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渚滑川最大のオショロコマ棲息水域サクルー川への放流ニジマス侵入

2014-6-15 (日)  曇ったり雨が降ったり 

朝食後 9:30分にホテル出発。 渚滑川の洛陽の滝の写真を撮った。



この滝は人工のダムで出来ており天然の滝ではない。



この滝は一見したところ魚止めの滝で魚類の遡上は難しいだろう。



ダムの上、右手にぽつんと釣り人が見える。


ダムの下流は険しい函、滝上渓谷。釣りはちょっと勇気がいると思う。


ダム上の広大なプールでフライロッドを振っている釣り人がいた。しばらく眺めてみたが、ライズが少しあるものの釣れていない。 




その少し上流、滝上町内に砂防堰堤があるが、その上流の滝上橋まではフライ・ルアー専用区間である。





そこからはるか上流滝西堰堤のダムまでが、いわゆるニジマスのキャッチアンドリリース区間である。

NPO法人 渚滑川とトラウトを守る会 という名称は正しくないと思う。 大きな誤解を招く。

渚滑川の貴重な生態系を守っていないし、在来トラウトのオショロコマも守っていないどころか結果的に消滅させようとしている。

渚滑川という素晴らしい財産とは、養魚場から運んできて大量に放流している外来魚ニジマスではなく、道内随一とうたわれたオショロコマ棲息水域を中心とする原始の生態系だとおもいます。

これこそ、滝上町が子孫に残すべき貴重な本物の財産だと思います。


しかし、もう手遅れかも知れない。





滝西堰堤は魚止めダムでニジマスはそれを越えて上流域のオショロコマ棲息域へは侵入出来ない。

あらかじめ予想していたとおり、滝西堰堤の上流にあたるバッタの沢川と熊出沢川でニジマス汚染が見られなかったのはそのためであろう。同様の理由で渚滑川本流上流域の大きな支流モセカルシュナイ川もニジマス汚染はないと思われる。

問題は町内の渚滑川本流にかかる砂防堰堤のやや上流で渚滑川からサクルー川が分岐していることである。

すなわちこの砂防堰堤の上流で放流されたニジマスはサクルー川へ自由に侵入する。



特に早春の産卵期には雪解け増水を利用してサクルー川上流のオショロコマ棲息域へと群れをなして遡上してゆくであろう。

従って、かってオショロコマの宝庫といわれたサクルー川上流は、もろにニジマス汚染の影響を受けていることが強く予想されるのであった。

つまり、今回の調査の主たるターゲットはサクルー川水系である。

     この項、続く。


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2014年渚滑川水系熊出沢川のオショロコマまさかの激減

2014-07-13 21:17:30 | ニジマスによる被害
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2014年渚滑川水系熊出沢川のオショロコマまさかの激減

2014-6-14  (土) 曇り 時々雨 強風 22℃

続いて熊出沢川に入った。

かって、おびただしい数のオショロコマがみられた渓流だ。青テントの青少年の村に一人少年が見えた。途中の取水堰はコンクリート三面張りで釣りには不適。

林道をかなりすすむと、あちこちに風倒木の倒れ込みや、折れ枝が林道に覆い被さって進めない。

しかし、おめおめともどるわけにはいかない。林道を覆う風倒木の枝を簡易ノコギリで切ってやっと通過したりするうちに、もう、へろへろになった。

ここもあまり源流へゆくとボサ釣り状態になるため、適当によさそうなところで笹をこぎ入渓。





かなり上流のたまりで懐かしい虎虎オショロコマ3匹が釣れた。











さらにその下流のたまりに降り、苦労してとても小型のオショロコマを少し釣って撮影。

























以前と比べるとウソみたいに魚が少ない。まさかのオショロコマ激減でした。










以前と異なり良型は少なく、とても小型のオショロコマたちしかいない。一般的な釣りの対象とするにはあまりにも小さすぎる。

また、個体数は2005~2007年ころと較べると激減している。

バッタの沢川と同様、もしこの川のオショロコマが存続することを希望するなら、ビクに放り込むなどして持ち帰ることは固く控えるべきとても危険な状況と思われた。

ここも、ひらたく言えば絶滅が近い状況です。なぜ絶滅が近いのか、もしかするとまったく理解できない人もいるかと思い、多少解説させていただきます。

アメマス、ヤマベ、イトウ、野生化ニジマスなどオショロコマ以外のトラウトは、産卵時期になると、しばしばおびただしい数の大型親魚が源流域に遡上してきて産卵行動を行います。ヤマベなど、何もいなくなるほど釣られまくっても私の周りの水系では毎年、年があけると、いつのまにかそれなりの個体数を維持しています。

しかし、悲しいかな北海道の陸封型オショロコマは、今そこにいる生き残った個体たち自らのみで産卵行動をするしかないのです。立派な親魚たちが本流域や海から遡上して来て産卵してくれるようなことは無いのです。

従って、ささやかな自然再生産の量の少なさは他のトラウトの比ではなく、ある一定の個体数を割ると絶滅しかないのです。ただ、言ってみれば、所謂、瀬戸際の渓流魚はみんな同じような状況なのかも知れません。

オショロコマの成熟卵は、しばしばニジマス卵と同じくらい粒が大きく、従って魚体が小さいことから産卵数も比例して少ないのです。

そんなわけで、とても個体数が減ってきた場合、そこのオショロコマを持ち去ってはいけないのです。

今回もオショロコマたちは全て撮影後すみやかにもとの場所にリリースした。

幸いなことに、この渓流も今のところニジマス汚染は見られなかった。サクルー川水系と異なり渚滑川本流の源流域ではニジマス汚染が見られない理由は後述します。

私たちがやっとの思いで倒木の枝処理をした林道に、白いランクルが一台入ってきた。

今日は、出だしに前述の想定外の渓流に入り、続いて渚滑川水系二本の支流の源流域を探ったが過酷なヤブこぎや川歩きや林道での悪銭苦闘で完全に疲れ切ってしまい、ダウン、午後6時、武装解除した。


                 この項、続く。


滝上町のホテル渓谷チェックイン。 立派な岩の循環式温泉はだれも入っておらず快適であった。
夕食は 7:00~7:30 料理の品数は多い。 

昼のトンカツ丼の影響がまだ残っており、夕食ほとんど食べられません。


滝上町の芝桜公園は全国的に有名。芝桜のお菓子を孫たちのお土産に買った。  




ホテル渓谷の玄関のおどけた恐竜とその親戚の女性。


10時 早めに就寝。


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2014年渚滑川水系バッタの沢川のオショロコマ

2014-07-10 19:31:16 | 渓流魚、蝶、自然
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2014年渚滑川水系バッタの沢川のオショロコマ

2014-6-14  (土) 曇り 時々雨 強風 22℃

この日、懸案の2014年度、渚滑川水系のオショロコマ調査に泊まりがけで出発した。

全国初のキャッチアンドリリース水域を設定し、長年ニジマス放流を続けてきた渚滑川であるが、実はそこは全道一と言ってよいほどのオショロコマの大棲息地でもあった。

ニジマス放流が、このたぐいまれな原始河川渚滑川の生態系にどのような影響をもたらすのか、危惧を持つ人は当初から皆無であったようで、その傾向は今現在もほとんど変わらないような気がする。

かって在来魚の多かった水域が道内各地で次々とブラウンに染まっていったように、今、知らず知らずのうちにニジマスに染め上げられてゆく渓流が増えている。

私は、2005~2007年に何度か渚滑川水系にオショロコマの撮影に入った。

このとき渚滑川水系のオショロコマ個体数の多さに驚き、さらにパーマークが虎のように縦長の紋理を呈する特徴があることに驚いた。

虎虎オショロコマと名付けたが、今でもそれらの個体群は残っているのだろうか。

当時はオショロコマ棲息水域にニジマス汚染はまったくなかった。7年ぶりの2014年、今は一体どうなっているのだろうか。

朝10:30に北見市の自宅を出発。北見から渚滑川水系滝上町へはいくつかのルートがあるが、今回選択した峠越えの近道は途中でゲートが閉まっており断念。しかしそこには、いかにも渓流魚が多そうな渓流があり、つい今日の主目的を忘れて入渓、すばらしい渓流であった。結局多数の渓流魚を釣って撮影し、リリースした。この寄り道で不覚にも時間と体力をかなり消耗してしまった。

昼食時、よせば良かったがセイコーマートでおいしそうな出来たてトンカツ丼を買って食べた。すごいボリュームだが私は完食。妻は半分残したがひどく食べ過ぎた感じ。

高速道路をえんえんと走り、浮島トンネルを越えて、最初に雨のなか、なつかしい渚滑川水系バッタの沢川に入った。

やがて雨は小やみになった。エゾハルゼミがあちこちに止まっていた。


流呈の短い、とても小規模な渓流だが、かってオショロコマはとても多かった。

先日の強風・大嵐のせいか狭い林道にバタバタと倒れ込んだ木々の枝をなんとか処理しながら進む。当然、車はキズだらけ、



あまり上流へゆくとボサ釣りみたいになる川なので適当に川へ降りた。








ここで最初の振り込みで見事なオショロコマ1♂。






















しかし後が続かず、1 時間ほどかなり入念に探ったが、やっと小型のオショロコマ6匹を釣って撮影。

























やや腹部が黄色い個体群である。かって見られた虎虎オショロコマはいなくなっていた。

川はどこまでもたいしたたまりがないダラダラ川である。以前は瀬に出ているオショロコマが多い川であったが、今回そのようなことはなかった。

個体数は2005年頃と較べるとまさに激減しており、当時の面影はまったくないが、虫の息ながらなんとか棲息していることだけは確認できた。

ニジマスはみられなかった。

撮影させていただいた貴重なオショロコマたちは全て丁寧にもとの場所にリリースした。

この川はしばしば釣り雑誌などでオショロコマの魚影が濃い川として紹介されている。

しかし今現在の状態は個体群存続すら危うい危険な状況と思われる。ひらたく言えば絶滅寸前です。

もし、この川のオショロコマが今後とも存続することを希望するなら、ビクに放り込むなどして持ち帰ることは固く控えるべき状況と考えられた。今は渓流釣りに適した川とは、まったく思えない。


このブログでは渓流が特定されるような表現や川の実名をあげることを極力避けてきました。実名などをあげることにより釣り人が集中し、たちまち場荒れして最悪そこの渓流魚が壊滅してしまうことが多いからです。本州なら漁協に連絡して追加放流を促したいところですが北海道ではそんなことは不可能です。ささやかな自然再生産に期待するしかないのです。

今回、渓流名などそのまま出すことに対しずいぶん悩みました。しかし、架空の話と判断される可能性も考えられ、さらにこのままではいずれそれらの渓流の棲息魚類は壊滅することは確実なので、心を鬼にして実名を出しました。

もし、これからしばらく連載される渚滑川水系の記事をみてそこへ出向くような方がおられましたら、絶滅危惧種オショロコマだけは丁寧にリリースしてください。川魚の中で食べてこれほどまずい魚はありません。また、あなたご自身が、この哀れな個体群に最後のトドメを刺す釣り人になるのだけは避けていただければ幸いです。


平身低頭、なにとぞよろしくお願いします。






                 続く。



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ヤマベを呑み込む獰猛アメマス  その参

2014-07-07 20:24:26 | 渓流魚、蝶、自然
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ヤマベを呑み込む獰猛アメマス  その参

2011-10-10 (月)  曇り のち雨

北見市近郊のM川支流のKMP川で多数のエゾイワナ(アメマス)、ヤマベとごく少数のオショロコマを釣った。

この日 最後に釣ったアメマス若魚は 口からシンコヤマベの尾ビレが出ており、その状態で釣りエサに食いつき釣れてきた。







ここは、かなりの大たまりで岸よりの流れがゆるく浅瀬になっているところにはヤマベ当年魚(シンコヤマベ)の群が見られた。

このシンコヤマベを15cmほどのアメマス若魚が襲って頭から丸呑みしたものと思われた。

アメマスもさほど大型個体ではないので、飲み込んだまではよいが、飲み込みきれずヤマベの尻尾が口からでていた。そんな状況でも、さらに釣り餌に食いつくほど喰いが立っていたことになる。

以前、口からヤマベ2年魚の半身を出して息絶えていたハナカジカを見たことがある。この場合はカジカの体に対してヤマベが大きすぎて、結局いつまでたっても飲み込み切れず、カジカは窒息死したものと思われた。

一方、おそらく、このアメマス程度の状況ならヤマベは頭から胃内で徐々に消化され最終的には全部飲み込まれるものと思う。

ヤマベをずるずるとアメマスの口から引きずり出して撮影したが、ヤマベの頭は少し消化されつつあった。撮影後、このアメマスはリリースしたが、とても元気に泳ぎ去った。








一般的にトラウトがより小型のトラウトなどを頭から丸呑みするのはよくあることと考えられているが、実際に野外でその現場を捉えるチャンスは稀とおもう。

温根湯山の水族館では、大型イトウに生き餌としてニジマス若魚を与えており、イトウがニジマスを瞬時に丸呑みするのを観察できる。

前回、道東の渓流でシンコヤマベを頭から呑み込んだ獰猛オショロコマをブログにアップしたが アメマスも同様、けっこう獰猛であった。 

ちなみに、ニジマスはブラウンより遙かに獰猛であるとされており、オショロコマの棲む水域にニジマスが侵入・繁殖した場合、どのようなことが起こるかは容易に想像できるであろう。

ところでこのように捕食される側の小型魚は頭から呑み込まれるのが一般的のようだが、斜里川で数匹のオショロコマの体側に噛まれキズを見たことがある。このように側面や尻尾から食いつかれる場合もきっとあると思う

この日のヤマベはシンコヤマベが餌取りでうるさかったが、2年魚以降は すべて産卵行動後のホッチャレヤマベで 釣り上げるとまだ放精した。







      ヤマベを呑み込む獰猛アメマス   終わり





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